「ここ釣り橋の上ですけど…」  
「!!」  
ハヤテの言葉通りそこは釣り橋の上だった。  
(迂闊だった…)  
そう思ってももう遅い高所恐怖症のヒナギクにとって何もできない状況である。  
「ちょっと揺らしてみたりして。」  
「キャーーーー!!バカバカ動かないでよ!!」  
風の影響もあってか容赦なく揺れる橋。  
「バカ!!ヘンタイ!!いじわる!!」  
ハヤテに罵声を浴びせるもハヤテは一向に言うことを聞かない。  
「お嬢様のためなら鬼にも悪魔にもなります。」  
その言葉どおりハヤテはその時ヒナギクにとって悪魔のような存在であった。  
(怖い、いやだ、ここから逃げたい)  
ヒナギクの脳裏にそんな言葉が飛び交う。  
一方ハヤテは、ナギが今どのあたりにいるのかという心配な様子だった。  
(私がこんな思いしてるのにハヤテ君はナギの心配!?)  
ヒナギクは今の状況に対する嫉妬と恐怖でいっぱいだった。  
それから2.3分後にハヤテがこっちに近づいてきた。  
(!?まだなにかされるの…)  
さきほどハヤテから受けた仕打ちでヒナギクはハヤテに対して恐怖でいっぱいだった。  
ヒョイ。  
(…え、お姫様だっこ!?)  
ヒナギクを軽々と持ち上げるとゴールとは反対側の向こう岸へ一瞬にして移動した。  
「ヒナギクさん、お嬢様のためとはいえすいませんでした」  
ハヤテは少し泣きそうな顔でヒナギクをみる。  
ヒナギクはまだハヤテの腕の中だったのでこの短い間に何が起こったか頭の中で整理することができてない。  
しかし、ハヤテがおろそうとした瞬間…。  
ギュ・・・・  
ヒナギクはハヤテにすがりついた。  
「なっ・・・・!ヒナギクさん!?」  
自分が抱きかかえていたとはいえ相手から抱きつかれることなど予想だにしていなかったハヤテにとっては、  
ハヤテ自身もパニックに陥っていた。  
一方ヒナギクも少しは落ち着きを取り戻し締め付けるのを緩めた。  
ハヤテもそのことに気付きヒナギクの様子を見ながらゆっくりとヒナギクを地面に下ろした。  
だが、ヒナギクの両手はまだハヤテの服を強く掴んでおりハヤテも地面に座らなくてはいけない状況だった。  
 
「ヒナ」  
「!・・・美希」  
そこにはHP2の状態から復活した花菱美希だった。  
!!ここでヒナギクの脳裏には普段の自分が駆け巡る。  
(成績優秀、運動神経抜群、生徒会長もつとめる私が橋の上でいじめられなおかつその自分をいじめた相手にすがってる状況・・・)  
この状態はなんとも屈辱的なものだった。  
恐怖から開放し思考回路も働いてきたヒナギクが最初に起こした行動は・・・。  
「ハヤテ君?よくあそこまで女の子をいじめれたわね?」  
「えっ!?いや・・・・不可抗力で・・・・」  
さきほどのか弱い乙女のイメージから一変し逆にハヤテにとって悪魔とかしたヒナギク。  
「あっ、お嬢様がゴールできたか見に行かないと・・・ヒナギクさんも早く・・・」  
苦し紛れの言い訳をするもなぜかヒナギクの手にはあるはずのない竹刀が握られていた。  
「ハ・ヤ・テ君」  
「ははっは、ぎゃあああああああああああ!!!!」  
あきらかに致死量にいたる血液がハヤテから流れていた。  
その様子を見ていた花菱美希は。  
「そのくらいにしないとハヤ太君死んじゃうよ?」  
我に気付いたヒナギクはまだ弱冠意識のあるハヤテに対して。  
「私にそうゆうことするとこうゆうことになるのがわかったでしょ?肝に銘じておきなさい」  
ハヤテは聞き取れないほどの声で返事をした。  
「さて、ナギがゴールするところも見たいしハヤテ君起こしてモニター見に行きましょ!」  
いつものヒナギクに戻り花菱美希にそう言うとヒナギクは乱暴にハヤテを起こしにかかった。  
その様子を見て花菱美希は。  
(ハヤ太君災難だなぁ〜、まぁ自業自得か)  
と勝手に解釈を膨らましていた。  
一方ハヤテの頬を強めに叩いて起こしにかかっているヒナギクは。  
(ハヤテ君に抱きかかえられた時よくわからないけど変な感覚があったなぁ、もう一回抱きかかえられたら・・・!?私なに想像してるんだろう!?)  
自分で考えたことに真っ赤になったヒナギクはハヤテが自分のビンタで意識がさらに奪われていることに気付きもしなかった。  
 
 
「よいしょ」  
HPが限界の状態にありながらヒナギクに呼ばれてナギのゴールの瞬間はみたいという執事本能でなんとか体を起こした。  
ヒュウウウウウ〜〜〜〜〜〜  
幸か不幸かハヤテが戻ってきた場所がゴールとは反対側だったのでヒナギクが風で揺れている橋を渡れない状況にあった。  
それに気付いたハヤテは、  
「あっ…ヒナギクさんどうしましょう…」  
ヒナギクはさきほどの動揺もあってか橋に近づくだけで泣きそうだ。  
「ヒナ、スタート地点に戻る?」  
気をきかせて花菱美希がヒナギクに尋ねる。  
「そんなのいやっ!!こんな橋ぐらい渡れ…」  
ヒナギクの顔を見る限り誰がみても橋を渡ることなど無理だ。  
ガシッ  
ハヤテが何も言わずにヒナギクの腰を抱えた。  
「ちょ!?ハヤテ君!?」  
「花菱さん、先に向こう岸にいますので」  
いつもの笑みでハヤテがそう微笑んで。  
ガッ  
ハヤテの一般人以上の脚力で橋を飛び越えた。  
「ひゃああああああああああああああ」  
ヒナギクは予告も無しにいきなり飛ばれたのでパニックになっている。  
トンッ  
「ふぅ」  
ハヤテも先ほどヒナギクから受けたダメージが残っているので、女子とはいえ抱えて橋を飛んだのは重労働だ。  
「ハッはハはハ」なぜかヒナギクは笑っている、恐怖でもヒトは笑うのだ。  
「ヒナギクさん、ヒナギクさん大丈夫ですか?」  
「ヒナ」  
さっきと同じように花菱美希の声で我に返ったヒナギクは、「ちょっとハヤテ君いつまで掴んでるのよ!?」  
そういってハヤテの手を振り解き立とうとしたのだが。  
ガクッ  
(!?…あれ足に力が入らない…)  
短い間に何度も恐怖を体験したせいか足に力が入らない状態にあった。  
「ヒナ、大丈夫?」  
「平気、平気すぐ立てるから」  
と言うもののすぐにも立てる気配がない。  
(もうすぐお嬢様がゴールしてしまう…)  
そう脳裏によぎったハヤテだったがヒナギクを置いていけるほど薄情ではない。  
 
「ヒナギクさん僕が運びましょう」  
妥当な提案に普通の人間ならそのまま言うことを聞くのだが、運ぶ相手がヒナギクとなるとそうもいかない。  
「なっ!?みんなが見てるところまで運ぶんでしょう!?そんなの…いやっ」  
プライドの高いヒナギクからすれば当たり前ろいえば当たり前の反応である。  
しかし、ハヤテからしたら早く会場へ行きたいわけである。  
「それに、私はまだレースに参加してるわけでハヤテ君が運ぶのは反則っ…」  
「ヒナ…もう花散ってるよ」  
「えっ?」  
見るとヒナギクの胸についていた薔薇の花びらが見事に散っている。  
(嘘っ…さっき、いや!?そのあとハヤテ君に抱きしめられた時!?)  
そう考えると羞恥心やら花が散っている絶望やらがまたハヤテに向けられた。  
「ハヤテ君のせいで優勝できなかったじゃない!!」  
そう言っても花菱美希が脱落した時点もう優勝はなくなっていたのだが、今のヒナギクにはそんなことを考える余裕はない。  
「すいませんヒナギクさんの優勝を潰してしまったのは僕の責任です、レースが終わったあとでも手伝いでもなんでもしますから今は許してください」  
ヒナギクの優勝がなくなったのは自分のせいではないとはわかっているが、今そんなことをいっても意味がないとハヤテはわかっているので否定をしなかった。  
「ですから、ヒナギクさんは優勝目前に僕に邪魔されて足を負傷したことにすれば何も恥ずかしくありませんよ?」  
この表現ならばハヤテひとりが悪者なのだが、ハヤテにとってそんなことはどうでもよかった。ただ早く会場に行ってナギがゴールできるか気になっていた。  
「………わかったわよ」  
「そうですか、じゃあ僕の背中にどうぞ」  
そう微笑んで無愛想な顔をしているヒナギクを背中に背負って会場を目指した。  
「じゃあ、悪いですが先に行ってますね」  
花菱美希にそう言ってハヤテは全力で会場に戻っていった。  
『トップはなんと三千院ナギ!!ゴールまであと500メートル!!』  
実況の声が聞こえた。  
(やったお嬢様が一位だ)とハヤテが考えてるときにヒナギクは(抱きしめられてないけど…華奢だけどやっぱりハヤテ君は男の子なんだなぁ…)とハヤテの背中で考えていた。  
シュン!!!!!!!!!  
ハヤテの横をなにかが通り過ぎた、(えっ!!!??いまのは!?)ハヤテはわからなかったがヒナギクには予想がついた。  
「お姉ちゃん?」  
会場に入ってヒナギクと一緒に見ればそこにはラスト3メートルまできていたナギを抜いてまさかの逆転優勝をしたヒナギクの姉雪路だった。  
(あのバカ…)そう呆れるヒナギクと(お嬢様…)呆然とナギを見つめるハヤテだった。  
「うおおおおーーーー勝ったどーーーー!!」  
まわりの空気の重さにも気付かず喜ぶ雪路であったが少しすると気付いて黙った。  
(ハヤテ…私…)子猫のように潤んだ眼でヒナギクを抱えたハヤテを見るナギ。  
「ハハッ残念でしたね、お嬢様惜しかったですね」  
「す…すまん…あと一歩だったに…」  
「大丈夫ですよ」  
「平行世界のどれかには、勝っている僕もいるはずですから」  
「え?ハヤテ?」  
わけのわからないことを言うハヤテをよそにハヤテの背中のヒナギクは(いつ下ろしてもらえるのかしら?)  
言うタイミングを見失うヒナギク。  
ここで余り目立ってはいないが[ナギの二位=ハヤテのクビ]が成立してしまった。  
 
 
「どーしてハヤテがクビなのだ!!」  
ナギの激がクラウスにとぶ。  
「まぁ確かにお嬢様の成長ぶりにはこのクラウスも心底感心…その点につおては高く評価しています」  
クラウスの肯定の言葉にナギは。  
「だったらーーーーー!!」  
と反論の意を述べようとするが。  
「ですが、一位をとれなきゃクビという約束でしたから…」  
正論を言われ口ごもるナギ。  
一方そのとき扉の後ろで話を聞いていたハヤテは、(1位を取れなかったのは僕の責任…一億五千万の借金は働いて返すとして執事としては失格だ…)  
と考えフラリと屋敷を出て行った。  
そしてクラウスはハヤテを同情することを言っているときにナギはあることを思いついた。  
「だったら…だったら、クラウスもクビにする」  
「………」  
クラウスは事態を把握できずに呆然としている。  
「な…!!なぜ…!!」  
クラウスが口を開いたのも束の間。  
「だってそうでないか!!クルーザーにテロリストの侵入を許した」  
(う……)  
以前の失態と言われ詰まるクラウス。  
その後もクラウスとナギの言い争いが続く。終止符を討ったのはナギの発言だった。  
「な!マリアだってそう思うだろ?」  
「へ?」  
突然話を振られたのでまぬけな声をだしてしまう。  
「マリアよ!!お前もお嬢様になんとか言ってやってくれ!!」  
「へ?」  
マリアは考えたどう言えば二人を納得させられるのだろう?  
しかし案外答えは早くでた。(無理矢理着せられた思い出…)  
「まぁ…クビもいいかもしれませんね。」  
「ほらみろー!!」  
味方と思っていたマリアにも裏切られ意気消沈するクラウス。  
このような言い争いが続いてるなか屋敷を出て行ったハヤテは今日何処でどうするかを考えていた。  
 
 
(ワタル君のレンタルビデオショップでもいこうかな?結構サキさんも優しそうだし家事手伝いもすれば一泊ぐらい…)  
そんなことを考えてるうちに着いてしまった。[本日休業]  
(あれぇ〜〜〜〜〜??)第一候補脱落  
肩を落とすハヤテしかしそうも言ってられない。  
(後あるとしたら、伊澄さんの家か…でも前行ったからっていきなり訪ねるのも失礼かなぁ…)  
そんあことを考えてるうちに着いてしまった。  
「あの〜、伊澄さんはいらっしゃいますか?」  
「お嬢様は現在、遠征中でございます」  
第二候補脱落  
ていうかハヤテにとって最終候補であった伊澄がいないことは野宿を意味するものであった。  
(はぁ…またあの頃暮らしに戻るのかなぁ?あ、一億五千万の借金があるんだったハハハッハッハ)  
いままで何度も泣きそうになったことはあったが今回が最上級であろう。  
(あ、そういえば先生(桂雪路)の家?は白皇学院にあったなぁ…)  
唐突に見つかった最終候補。  
(まぁ、無駄でも行ってみるか…)  
今のハヤテは藁にもすがる状況だったので雪路がどんな人間であろうと関係無しであった。  
宿直室まで着いた。後は桂雪路がいれば問題無い…いや、いてもいなくても問題なのだがハヤテにとってはいる場合の問題の方が遥かに幸だった。  
コンコンッ「失礼します、桂先生居られますか?」  
…返事がない。  
(ふぅ、ここもダメか…)  
もはや誰も頼るものがいない状況にハヤテは全てをあきらめた。  
ガチャ  
「!!」ハヤテがあきらめた瞬間扉が開いた。  
「…綾崎君こんなところで何してるの?」  
扉からでてきたのは桂雪路ではなく妹ヒナギクであった。  
「あれ?ヒナギクさん何故ここにいるんですか?」  
「それはこっちのセリフよ綾崎君、今お姉ちゃんは優勝祝いで飲みに行ってるわ、私は今部屋の掃除中」  
ハヤテは雪路の属性を忘れていた。あの人間がこういうことになっていることなど予想できたはずなのに。  
「そうですか…」  
力無く言葉を吐くハヤテ。  
「じゃあ次はこっちの質問よ綾崎君、なんでここにいるの?」  
ハヤテはヒナギクの質問に全て正直に答えた。  
「なるほど、執事をクビになっていろんなところをわたり歩いて最後にたどり着いたのがここだったわけね」  
「はい、そういうことです」  
棒読みで答えるハヤテ。  
「私にあんなことするからバチが当たったのよ」  
(ヒナギクさん古い表現使うなぁ…)と考えてるときにハヤテは気付いた。  
(あれ?そういえば呼び方変わってるような)そのとおりである。そのことに気付いたハヤテはヒナギクに聞いてみた。  
「もしかしてヒナギクさん…マラソン大会の事…まだ怒ってます?」  
ハヤテが言う。  
「別に?全然…怒ってないわよ?」  
ヒナギクは笑っているが怒っている意味のわからない状況だがハヤテは危険なことには変わりないと予想した。  
 
「あ…じゃあヒナギクさん…僕は知り合いの方にあたって来ますので…」  
愛想笑いでこの場を去ろうとしたがそうもいかない。  
「さっき、もう当てがないって言ってたでしょう?」  
ハヤテは自分の発言を後悔した。  
「あの時の私の気持ちわかる?綾崎君?」  
ヒナギクの言葉胸にクリーンヒットする。なんとか弁解する方法を考える  
「あ…あのヒナギクさん?掃除してるんだったら手伝いましょうか?」  
「あら手伝ってくれるの?悪いわねなんだか今日は効率が悪くて…」  
なぜ効率が悪いのかは深く考えないことにしたハヤテだったが雪路の部屋は予想以上に散らかっていた。  
(ヒナギクさんの印象を回復させるためにも…完璧にきれいにしよう!!)  
そう決心するハヤテ。  
サーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  
掃除の達人というべきハヤテである夕方にはもうこれ以上ないってほどきれいになっていた。  
(はぁはぁ…もうこれでいいかな?)  
そう思ったハヤテの後ろには家から野菜やらなにやら持ってきたヒナギクがあった。  
「…はや、綾崎君きれいになったわね」  
少し呆然としているヒナギク。  
「あ…今終わったところです、ところでその野菜は?」  
「ああ、お姉ちゃん帰ったきたときお腹すくと思って…」  
ヴーーー ヴーーー  
ヒナギクの携帯のバイブ音だ。  
「失礼」  
そう言うとヒナギクは携帯を取り扉の向こうで話している。  
「ああ…そうなの、わかった…うん…はーい」  
会話が終わった。  
「お姉ちゃん薫先生の家泊まるんだって…」  
酔いつぶれてここまで戻ってくる気がないらしい。  
「ああ…」  
雪路らしいなぁと思いつつもこれからどうするか考えるハヤテ。  
持ってきた野菜をどうするか考えているヒナギク。  
ハヤテは朝から何も食べてない。  
一方ヒナギクもいまから家に戻るのもまた遠い。  
………………  
少し沈黙が続く  
「ヒナギクさん僕がなにか作りましょうか?」  
ハヤテの提案にヒナギクは。  
「そんなっ…ハヤテ君に悪いわよ」  
「さっき掃除させられたんですけど?」  
少しいやみなハヤテ。  
「だからっ!それは…」  
言い訳が出てこない。  
「じゃあ、ヒナギクさんはそこでテレビでも見といてください」  
そう言うとスッとヒナギクの腕から野菜を受け取り台所に向かった。  
(なによっいやみなこと言って無理矢理こんなことになって別に家までもどるくらいどうってことないし掃除させたのは悪かったけどそれはハヤテ君がマラソン大会で私にあんなことを…)  
そんなことを考えてたヒナギクだったがふとあることに気付く(でもハヤテ君のせいで優勝逃したわけじゃいな)  
マラソン大会時に優勝っを逃したのはハヤテのせいと言っていたがそれはハヤテに言いくるめられただけであってハヤテのせいではない。  
当たり前のことに気付いたヒナギクは急に恥ずかしくなった。  
 
(どうしよう嫌な女って思われてるかもしれない今から誤っても大丈夫かなぁ?でもハヤテ君だって人間だし怒って当然だし・・・)  
そうこう考えてるうちに料理ができあがった。  
「ヒナギクさんできましたよぉ」  
ハヤテはごきげんな様子だ。  
「あ…ありがと」  
ヒナギクは料理のことより、どう誤るかで頭が一杯だった。  
「あのハヤテ君、あの時はあんなこと言ってごめんなさい」  
涙目になって誤るヒナギク、もう呼び方など気にしてない。  
「え!?なんのことですか?」  
ハヤテは漠然と答える。  
「優勝できなかったのはあなたのせいだとか言ってハヤテ君に当たって、別にハヤテ君が悪いわけじゃないのに…」  
もう泣きそうというか泣いている。ハヤテは女の子扱いには慣れていない。まぁナギの扱い方はわかってきたがヒナギクは別物だ。  
ギュ  
とっさにヒナギクを抱きしめた。  
「なっ…!?ハヤ…テ君?」  
急に抱きしめられて何がなんだかわからないヒナギク。  
「そんなことで泣かないでください優勝できなかったのは僕にも少なからず責任はあります。ですから…」  
口下手なハヤテにとってはここまでしか思い浮かばない。  
「……ギュ」  
ハヤテの素直な優しさにヒナギクは嬉しかった。  
いままでヒトに甘えるなどという行為は絶対にしない人間だったヒナギクだったがここ短期間でハヤテには甘えて?いる。  
そんな記憶もあってか今は素直に甘えている。  
「ヒナギクさんは勉強もできてマラソン大会も女子の部ほとんど優勝したじゃないですか?だからそんなに無理しないでくださいね?」  
主旨は少しずれたが普段のヒナギクを見ているハヤテは思ったことをそのまま口にだした。  
「っ…ありがと」  
ヒナギクが言う。  
「あの…料理が冷めちゃいますんで、そろそろ食べないと…」  
ハヤテは腕を緩めた、ヒナギクも腕を緩めた。  
あらためて料理を見たヒナギクは驚いた。  
「私の持ってきた材料で作ったの?」  
「はい、そうですけど何か?」  
元一流執事のハヤテにとっては当たり前なのだが一般庶民のヒナギクにとっては驚くべき事態である。  
「さぁ、食べましょう」  
そう微笑んで皿によそいはじめたハヤテ。  
ヒナギクの前に置かれる。  
恐る恐る食べるヒナギク。  
(…すごいおいしい)  
黙々と食べるヒナギク。完食。  
「ヒナギクさんすごいペースで食べましたね」  
そういうハヤテ、一心不乱に食べ続けたヒナギクはまた恥ずかしくなった。  
「じゃあ食器を片付けてきますんで」  
そう言ってまた台所に向かうハヤテ。  
(私は…)  
そう考えてヒナギクは行動に移した。  
 
洗い物を終えたハヤテは台所を出た瞬間視界に飛び込んできたのはパジャマ姿のヒナギクだった。  
「ヒ…ヒナギクさん!?なんでパジャマなんですか?」  
ハヤテが顔を赤くして尋ねる。  
「お風呂入ってお姉ちゃんのパジャマ借りただけよ」  
軽くあしらうように答えるヒナギク。  
「ハヤテ君も入ってきたら?お姉ちゃんのバスローブあるわよ女性用だけど…」  
少し恥らうように言うヒナギク。  
「いや…無断で使うのもなんですし…」  
「お風呂入らないでお姉ちゃんのベッド使う気?」  
ヒナギクの言葉に反論するよちはなかった。  
シャアアアアアアアアア  
ドキドキしながらシャワーを浴びるハヤテ。  
(これが女の人のお風呂かシャンプー一杯あるなぁ独り暮らしなのにこんなにいるんだ女性って)  
などと考えて自分の髪にあうシャンプー選んで髪を洗う。  
シャアアアアアアアアアア…キュ…  
体を洗い終えてバスタオルで体で拭き雪路用のバスローブを着て部屋に戻ると。  
「ハヤテ君の勉強見てあげる」  
唐突に言われ少し考えるハヤテ。  
「…えっと、勉強道具なんてないんですけど…」  
「ここは教師が使ってる部屋よ勉強道具なんていくらでもあるわ」  
そういわれるとハヤテは(なんでわざわざ勉強?まだ怒ってるのか?)などと考えたが考えるのをやめた。  
「だから…ここは現象論のxを代入したらいいのよ」  
「そうなんですか?」  
まともな勉強をしてないハヤテにとって白皇の勉強は未知である。  
2時間ほど数学の公式と戦っている途中でハヤテはナギのことが頭に浮かんだ。  
(お嬢様今頃何してるんだろう?ちゃんとマリアさんの言うこと聞いてるかなぁ?)  
少し考えていたら心配になってきた。(執事をクビになったけどお嬢様は僕をかばってくれてたその期待を裏切っていたとしたら…)  
そう考えているといてもたってもいられなくなった。  
「ヒナギクさん!」  
同じように勉強していたヒナギクを呼ぶ。  
「は、はい!?」  
いきなり呼ばれたので敬語で答えるヒナギク。  
「やっぱりお嬢様が心配なので戻ります、今お嬢様が泣いてたら本当に執事失格です」  
玄関に行こうとするハヤテ。  
ガッ  
ヒナギクがハヤテを抱きしめた。  
「いやっ、せっかく二人なのになんでハヤテ君はどこかへ行こうとするのもう暗いから明日でいいじゃない!?」  
強めの口調でヒナギクは言う。  
「ヒ…ナギクさん?」  
ハヤテは初めてここまで動揺したヒナギクを見た。  
その少女はいままで誇っていた気高さや完璧な雰囲気を捨てて自分にすがってる様子だった。  
ナギも見に行きたいでもヒナギクを置いていけない。  
 
そこでハヤテが取った行動は。  
「ヒナギクさん携帯貸して貰えますか?」  
「ふぇ?」  
ヒナギクが顔を上げる。  
ハヤテに携帯を渡す。  
プルルルルル プルルルルル  
ハヤテが携帯をかけた相手は「はい?あっハヤテ君!?」  
マリアだった。  
「もう何処いってたんですか?ナギはクラウスさん首にするって言ってるし戻ってこないなら株価なんて大暴落してもいいって言ってるし大変だったんですよ?」  
「…すいません、じゃあ明日の朝には帰りますんで…はい…すいませんでした…はい」  
プッ  
ナギの問題は解決した。後は腰に抱きついているヒナギクである。  
「ヒナギクさん」  
ハヤテの問いかけにも反応せずヒナギクは抱きついている。  
「ヒナギクさんの気持ちも考えずにすいません、ここまでしてくれたのに…」  
……ヒナギクは黙っている。時計を見ると夜中の12時を回っている。  
「今日は遅いからもう寝ましょう」  
ヒナギクを足から持ち上げてお姫様抱っこの状態になった。  
ドサッ  
敷布団は敷いてあったのでそこにヒナギクを下ろすだがヒナギクは離さない。  
「あの、敷布団もう一枚敷きたいので離していただかないと…」  
ハヤテがそう言うとヒナギクは口を開いた。  
「ハヤテ君もここで寝るの」  
「……………!!!??ええっ!?いやっ…ベッドに男女一人ずつはまずいんじゃないですか?」  
「でも、今この校舎にいるのは私達と警備員さんだけよ?それともナギに悪いとでも思ってるの?」  
「いや、そういうわけでは…」  
元々ナギのことを恋愛対象にいれてないのでそんなことはどうでも良かった、ただこの状況にどうすれば考えることができなかった。  
「じゃ決まりね、フトンもう一つひくの面倒でしょ、だからあなたもここで寝るの」  
そういうとヒナギクは歯を磨きにいった。  
(僕も磨かないと…)ハヤテも磨きにいった、もしヒナギクに何かしてしまったらと考えると罪悪感で一杯になった。  
そして先にフトンで待っていたヒナギクはハヤテが来ると。  
「よ…よろしくお願いします」と恐る恐る口に出した。  
「え…あ…こちらこそ」(これって新婚初夜のあいさつじゃ…)  
と思いつつヒナギクを横にいる状態で就寝についた。  
 
 
ドクドクドクドクドク……  
ハヤテの鼓動が高速で高鳴る。  
後ろではヒナギクが自分のバスローブを掴んでいる。  
バッ  
ヒナギクがハヤテをこっちに向かせた。  
「ハヤテ君…」  
暗闇に写る清白のヒナギクの顔はいつもと違う意味で美しかった。  
「ヒナギ…!?んん…ん?」  
ハヤテの唇はヒナギクの唇でふさがった。  
「フッ、ハァッ」  
唇を重ねあうだけの幼いキスだった。  
「ハヤテ君ははじめて?」  
ヒナギクがいつもとは違う声で訪ねる。  
「はい…ヒナギクさんが…はじめてです…」  
「そう」  
満足した様子でヒナギクが微笑む。  
「じゃあ、もう一回」  
「ちょ…ヒナギクさ…!」  
無理矢理ふさがれた唇。  
遠慮がちに開かれたのヒナギクの口から、熱い舌先が伸びると、ハヤテの舌が優しく絡めとる。  
「んっ…」  
"クチュクチュ"と口内でいままで味わったことのない感覚が広がる。  
「んあっ…」  
離された二人唇からは唾液が橋のようにかかっていた。  
顔を合わせ、数秒を置いてもう一度口を交差させた。  
クチュクチュ  
さっきとは違う激しいものだったが二人に止まる理由はない。  
"ちゅぱ"  
と、音がして二人の顔が離れた。  
「ハヤテ君は後悔とかしてる?」  
ヒナギクの質問の意味をあまり理解できなかったが、ここで返答しなければ男らしくない。  
「してませんよヒナギクさんとこんなことになるとは思いませんでしたけど嫌な気持ちとかはありません」  
ハヤテはそう答えた。  
「じゃあ嬉しいの感情もないの?」  
少し涙目のヒナギクは尋ねた。  
「…うれしいです。こんなきれいな人と…キスするなんて考えたことなかったし…」  
そう聞くとヒナギクは、  
「ありがと、私も嬉しい…」  
ギュ  
ハヤテを強く抱きしめた。  
キュ  
優しく包み込むようにヒナギクを抱きしめる。  
(ナギはいつもこんな風に抱きしめられてるんだ…羨ましい)  
幼い頃から愛情をあまり受け取ったことがないヒナギクにとっては今ハヤテは、はじめて甘えることができる人間であり、愛し愛せれていけるような気がしていた。  
 
「ハヤテ君?私達これで付き合ってることになってるのかな?」  
不安げにハヤテに尋ねるヒナギク。  
「…付き合うのは難しいです…お嬢様もいますし、でも今僕にとってはお嬢様とヒナギクさんが世界で一番大切にしたい人です!」  
ハヤテは強くヒナギクを抱きしめた。  
「くあぁ…」  
ヒナギクは苦しそうな声をあげる。  
「あ、ごめんなさい」  
少し腕の力を弱めた。  
「んっ、大丈夫ちょっと苦しかっただけ…」  
その言葉を聞いてハヤテは少し安心した。  
「ハヤテ君?」  
「なんですか?」  
「今日私達…ファーストキスをしたのよね?」  
「…はい」  
「ハヤテ君は私を世界で一番大切に思ってる一人…なの?」  
「はい、そうです」  
「じゃあ、今日私達は…初めて一つになった記念日でいいよね?」  
「はい、そうで…えええええええええええええ!?」  
ヒナギクのあまりにも大胆な発言にハヤテは今年一番焦っていた。トラが喋ったときも、ロボと戦ったときも、どんなときも一応冷静だったハヤテだったが今回は違った。  
 
 
(落ち着け…心を冷静にして考えるんだ…こんなときどうするか…1…3…5…7…11…13…15…17…落ち着くんだ…「奇数」を数えて落ち着くんだ…「奇数」は物事を2で割り切れない間抜けな数字…私に勇気を与えてくれる)  
そんなことを考えているハヤテに終止符を討ったのは。  
「ハヤテ君…私じゃいや?」  
泣きそうな表情でハヤテの顔を覗くヒナギク。  
「あ…いや、そういうわけじゃ…」  
ハヤテは後悔した。自分のせいでヒナギクが悲しんでると。  
(お嬢様…申し訳ありません…ついでにマリアさんも)  
「ヒナギクさん…僕でいいんですね?」  
真剣な顔でヒナギクを見つめるハヤテ。  
「はい、や・優しくっ…お願いいぃします…」  
しどろもどろになりながら答えるヒナギク。  
そんなヒナギクを見てハヤテは、(ヒナギクさんってこんな一面もあるんだかわいいなぁ…)と考えていたりもした。  
 
ハヤテは少し震えるヒナギクをあらためて強く抱きしめた。  
ハヤテは意を決して上半身のパジャマを手際よく脱がせたブラジャーをしていないことに気付いたがもう動じない。  
ヒナギクの薄桃色の乳首にキスををした。  
「あぁっ!!」  
ヒナギクが声を上げた。  
「痛かったですか?」  
「大丈夫そのまま続けて…」  
左手でヒナギクの胸をもみ…というか撫で続け、余ったほうを乳房に舌を這わせたまま、残った右手でショーツの中に指を入れた。  
(!!…)驚いたがヒナギクは拒絶しなかった。  
ジョリ……ワサ…「んっ……」  
最初は恥毛を触るだけだったが“ふにゅッ………”「ああっ……!!」  
柔らかい肉丘に辿りついた。  
豆のようなものを発見したのでハヤテは胸を愛撫しつつ“キュ”  
少しつねってみた。  
「ひああっっっ……!!!」甲高い声をあげたヒナギク。  
「!!大丈夫ですか?」  
何かまずいことでもしたのかと不安になるハヤテ。  
「あぁ、なんでもないなんか電流みたいなのが走って…」  
恥ずかしそうに答えるヒナギクが愛しくなったので胸から唇を離しヒナギクとキスをした。  
“くちゅ”ヒナギクの秘部はすでに十分湿っていた。  
(ええと…ここからなめたりすれば女性はうれしいんだったっけ?)  
危ないバイト経験を生かしヒナギクの秘部に顔を持っていく。  
「や!?ハヤテ君そんなところにかおちか……!!??」  
ハヤテが秘部を舐めはじめた最初は優しかったが段々深く激しく。  
「ひあっ…あんっ……!やン……あッ……」  
ヒナギクの喘ぎ声も激しさを増す。  
豆の皮みたいなものが剥けそうだったので指で剥こうとした。  
「ハヤッッ…ッテ君、そこは…なん!かダメぇ…」  
力無いヒナギクの言葉はハヤテには届かない。  
“にゅる”  
なにか剥けた。  
興味本位でハヤテはそれを舐めてみた。  
「ひあああっっっっ…ああぁぁぁ…く!あぁぁ」  
いままで感じたことの無い感覚がヒナギクを襲う。  
(ダメこれ以上やられ…た…ら)  
思ってのが遅かった、スピードUPしたハヤテは愛撫をはやめる。  
ちゅり くちゅ くちゅ ぴちゃ  
「う……あ……あぁ、は……ぁぁぁぁあ」  
背中を仰け反らせるヒナギク体に電撃が走った。  
「はぁはぁ」少し体を起こしてハヤテを見ると。  
………不透明な液体で顔がいっぱいになったハヤテだった。  
「あ…ハヤ…テ君?大丈夫」  
快感と理性で半分半分のヒナギクが声をかけてもハヤテは放心状態だ、なにか得体の知れないものでも見たのだろうか。  
 
「あ、ヒナギクさん気持ちよかったですか?」  
ハヤテは口を開いた。  
「うん…良かった…」  
誰にも見られたことの無い自分をハヤテに見られ後悔ではないが少し恥ずかしい気分になった。  
ハヤテが上半身をあげる、そこには戦闘態勢にはいったハヤテのものがあった。  
「ゴクッ…」ヒナギクは息を飲む。  
(あれが自分の中に入ってきたら…)自分の穴の大きさを確認する。(絶対無理!)  
「ヒナギクさん怖かったらやめてもいいですよ?」  
言葉と体が違うこと言ってる気がしたがヒナギクは覚悟を決めた。  
「大丈夫…ハヤテ君…いいよ」  
「痛かったらすぐに言ってくださいね?」  
眼をつぶって歯を食いしばっているヒナギク。  
緊張を和らげるためにヒナギクにキスをした。  
みり くち くち びちっ  
「ったっ、痛いよぉ……」ヒナギクが声を漏らす。  
慌てて抜こうとするハヤテだがヒナギクは両手を掴んで。  
「いやっ…途中でおわ…りなんて…いやっ…」  
涙交じりの声でせがむヒナギク。  
早くこの痛みから解放してやらなければという気持ちになったハヤテは腰に力をいれそして。  
みち みち みち みち   
ヒナギクの膜を突き破った。  
ハヤテははじめて自分のものが包まれる感覚になんとも言えない感覚で満ちていた。  
「くはっ…つっ…うぅぅ…」  
苦痛を感じているのが見てわかる息遣いをヒナギクはしていた。  
クチッ、ミチ、ミチ腰を動かすハヤテ。  
「ヒナギクさん…すごい…」  
「ハヤテく…ん…あぁ…今、一つに…なってるよね?」  
「はい、今繋がって…っます…」  
ヒナギクは泣き笑いの表情でハヤテの首に腕をかけた。  
ハヤテのピストンが早くなっていく。  
「ヒナ…ギクさん……」  
「くぅう…あぁっ……ハヤ…テェ…くん…」  
お互いの名を呼び合う二人、ヒナギクの方の苦痛も無くなってきたようだ。  
「ヒナギクさん…僕そろそろ…」  
「お願い…外に…出して……まだ赤ちゃんは…」  
ハヤテは射精寸前でヒナギクの中から抜いた。  
“ドピュ ドピュ”シーツにはヒナギクから流れる鮮血と愛液そしハヤテの精液で染まっていた。  
(シーツ洗わないといけないなぁ)  
こんなときでもそんなことを考えられるのはハヤテらしいと言えばハヤテらしい。  
「ハァ ハァ」  
体力・精力ともに力尽きたヒナギクは痛みか嬉涙かでまぶたがはれていた。  
「大丈夫ですか?その…まだ痛いところとかありませんか?」  
ハヤテの質問にヒナギクはクスッと笑う。  
「痛かったに決まってるでしょう、ハヤテ君がもう少し優しかったらまだましだったのに…バカッ」  
その罵声にトゲトゲしいものはなく柔らかい感じのものだった。  
「ごめんなさい…次からはもっと優しくしますんで…」  
ハヤテはヒナギクを寝ながら抱きしめた。  
(大事にしないといけない人が増えちゃったんぁ…お嬢様に気付かれないかなぁ…でも…ヒナギクさんには…迷惑を…かけ…られな…い…)  
(本当に優しいなぁ、でももう少し男らしいところがあっても…いいんだけど…なぁ…)  
そんなこと考えながら二人は眠りに落ちていった。  
・・・・・・一方その頃、三千院家では  
(ハヤテ私を置いてどこかへ行くなぁ〜〜〜)というリアルな夢を見てるナギがいた。   =End=  
 

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