その夜、ハヤテは奇妙な感覚に目を覚ました。  
それは彼の不幸な境遇が育てた第六感、虫の知らせのようなもの。  
…それが役に立つことはまれであったが。  
 
ハヤテはとりあえず起き上がろうとして、自らの感覚を疑った。  
体中の自由が利かない。  
金縛りにあったというわけではない、四肢に感じる違和感。  
ジャラジャラという金属のすれる音。  
…考えたくないが、もしかして。  
 
…縛られている?  
 
さらに、妙に明るく感じる暗闇、一向に慣れない目。  
その原因が目隠しだということにも気づく。  
 
なぜ僕はこんな状況に陥っているのか。  
思考はそこでとまり答えが出ることは無い。  
非常にまずい状況であること、そして彼の主にもまた危険が迫っていることに気づく。  
ハヤテは叫んでいた。  
「お嬢様!」  
最悪の事態が思い浮かんでしまう。  
 
だが、事態はそう進まなかった。  
 
ハヤテの耳に聞きなれた声が響く。  
それはハヤテのおかれた状況には似つかわしくない、穏やかで優しい声。  
 
「目が覚めましたか、ハヤテ君?」  
「は…えっとその声はマリアさんですよね?」  
「そうですよ、私の声変でした?」  
「いえ、そんなことは… ってそうじゃなくてですね、なんで僕こんなことになってるんですか!?」  
「それは、私が縛ったからです。」  
「いや、なんでそんなこと… っうあああ!?」  
 
ハヤテの質問は遮られた。マリアが与えた激しい刺激によって。  
「ふふ…ここをいじられて感じるなんて…本当に女の子みたい…」  
 
いつの間にかハヤテの上半身を覆っていた布は剥ぎ取られ、  
決してたくましいとはいえない、中性的な身体があらわにされていた。  
そしてマリアはそこに現れた突起を舌で転がし、吸い、つねりあげたのだ。  
 
「うああ…マリアさん…やめてくださ…ひゃう!?」  
ハヤテの言葉を無視してマリアは彼を責め続ける。  
目隠しをされているため、ハヤテはマリアの攻めに対して心の準備が出来ない、  
次はどこを、どんな風に攻められるのか?突然襲ってくる鋭く、的確な刺激。  
うなじ…胸…へそ、また胸…そして…  
 
「そ、そこは…にゃっ!あぁっ!!」  
「あら?ハヤテ君のココ…少し大きくなってますよ?」  
マリアはハヤテのソコ…男性の象徴を服の上からやさしくにぎりしめ、ささやく。  
「全身がピンク色に染まって…息を荒げて…ハヤテ君、かわいい…。」  
「こんな無理矢理されて感じるなんて、ホントハヤテ君てば、いやらしい…。」  
 
そこまで言われてはハヤテも抵抗せざるを得ない。だが…  
「マ、マリアさん!やめ…ってう、ああ!」  
四肢は拘束され肉体的な抵抗は出来ない。  
口を開いても抗議のことばは出せず、出せるのは情けない声ばかり。  
その様がさらにマリアの嗜虐心を刺激する。  
 
「ハヤテ君はただ感じていればいいんですよ…これはお仕置きなんですから。」  
「おし、っお、き…?」  
「ええ…最近ナギもハヤテ君も作者も私の扱いが変わってきてる気がして…  
 メインヒロインとして、年上のお姉さんを怒らせるとどうなるか、たっぷり教えてあげます。」  
 

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