「如何でしたか伊澄さん・・・前からと後ろからと、どちらがお好みでした?」
腰を開放されて、しばらくベッドでくたっと横になっていた伊澄の呼吸がやっと落ち着いてきた頃、
ベッドの端に腰をかけたハヤテが例によって笑顔で声をかけてくる。
「ぇ・・・あ、あの・・・・・・その・・・・・・はぅ・・・」
どう答えるにも恥ずかしくて堪らない問い掛けだったが、
「ええと・・・その・・・ま・・・・・・前から、の方が・・・す、少し、だけ・・・・・・」
真っ赤になりながらも、思ったことをそのまま答える。
何故なら―――
「そうですよね、伊澄さん、チューされるの大好きなんですもんね♪」
「・・・・・・はぅぅ・・・」
きゅー、っと擬音が聞こえそうなくらいに縮こまって、真っ赤な顔を更に赤くして俯いてしまう。
全くもって図星なので、もうどうしようもないのだ。
そんな小動物じみた姿をしみじみと“可愛いなぁ”と思いつつ・・・
「では伊澄さん、次はこうしましょうか♪」
「へ・・・ひゃっ!?」
伊澄はいきなりハヤテに抱えあげられて、ベッドに腰掛けているハヤテの目の前の床に立たされてしまい、
「あ、あの・・・ハヤテさま・・・あ、んむ―――!?」
唐突に身体を引き寄せられ、そしてやはり唐突に・・・唇を奪われる。
その瞬間に伊澄の身体はぴくんと揺れ、
唇の間からハヤテの舌が侵入してくると・・・びく、びく・・・と不規則に大きく震え、身体を捩らせる。
キスした瞬間に大きく見開かれた目は徐々に閉じられて、今は薄く開いた目蓋の奥で瞳を潤ませている。
小さな口を十分に堪能したハヤテが唇を離す頃には、伊澄はすっかり蕩けきっていて・・・
紅潮した顔には、羞恥と共に隠しきれない欲情の色が滲み出ている。
「ふふ・・・伊澄さん、本当にえっちなお顔になりましたね♪」
「ふぁ・・・そ、そんな、こと・・・・・・っひぁあ!?」
恥らう伊澄の反応を楽しみながら、
今度はその胸にある薄い膨らみと、その頂点の突起に舌を這わせる。
「ひゃ・・・んっ! あふ・・・ぅ、ふぁあ・・・ひゃ、ハヤテさまぁ・・・くすぐった、ぅ、あぁ・・・っ!」
ぴちゃ・・・ちゅぷ・・・ちゅっ、ちゅ・・・っ・・・
ナギに比べると弾力は弱いが、しっとりと吸い付くような感触のなだらかな膨らみをぺろりと舐めてみたり、
すっかり尖ってしまった先端の突起を舌先でちろちろと転がしてみたり、突付いてみたり、
唇ではさんでみたり、歯先で触れる程度に甘噛みしてみたり・・・
「ひぅ! はわ・・・ぁ・・・あっ! あふ・・・んく・・・んぅう・・・ひぁっ! はぅぅ・・・」
絶頂を迎えられるような激しさはなくとも、
じりじりと肌を焦がすような、媚薬のごとき刺激を少しずつ注入されてゆく感覚に、
伊澄は悩ましげに声をあげ・・・いつしか、もどかしげに太股をもじもじと擦り合わせはじめる。
「ん・・・っぷ・・・ふふ・・・伊澄さん、足の動きがえっちですよ?」
「ひぁ、あ、その・・・こ、これは・・・あの・・・・・・あの・・・・・・」
散々に乱れ悶えた後であっても、やはりそういうはしたない仕草を指摘されるのは恥ずかしく、
弁解しようとしても混乱のあまり何も言葉が出てこない―――
そんな風に羞恥と困惑でまたしてもオロオロとする伊澄に、ハヤテは笑いかけて、
「大丈夫ですよ伊澄さん、今のは僕がちょっと意地悪でした・・・ですから、お詫びの印に・・・」
「へ、あ・・・はわ・・・っ」
ひょいっと伊澄の腰のあたりを掴むと小柄な身体を持ち上げて、
彼女を愛撫している間にすっかり復活した肉茎の真上までその身体を運ぶ。
「伊澄さんの欲しかったモノ、たっぷりと・・・差し上げますね♪」
「へ、あ、あの・・・っふわぁああぁあっ!?」
肉槍の穂先と彼女の秘所との位置を微調整しながら、そのまま伊澄の身体を降ろしてゆき―――
じゅぶぶぶぶっ!
っと、伊澄の身体を一息に貫く。
「ぁ・・・あぅぅ・・・っはぅ・・・ハヤテさま・・・ぁ・・・っ」
「あれ、これが伊澄さんの欲しかったモノだと思っていたんですが、違いましたか・・・」
不意の挿入と求めていた以上の快感に、びくんびくんと震えるばかりの伊澄の身体を今度は抱えあげて、
根元まで埋め込んだ肉茎を秘所からずるずるっと引き抜こうとすると・・・
「・・・ぁ、あ、ひ・・・あ、ま、まって、くださ・・・っ、あの、その・・・は、ひぁ・・・っ!」
その動きが抽送ではなく、突き立てた肉茎を引き抜こうとするためのモノだと察して、
伊澄は慌てて声を出し、だがその声もずるずると膣壁を擦られる快感の前ではすぐに乱れ、
単なる喘ぎ声と化してしまう。
だが、当然ながらハヤテは全て分かっていながらやっているので、
抜け切ってしまう前に伊澄を抱える腕を止めて・・・
「ふふふ・・・大丈夫ですよ、ちゃーんとわかってますから、ね♪」
「へ、は・・・っひぁあああぁっ! ぁ、は・・・・・・
ハヤテさまの・・・いじわ・・・んむ!? んんんっ! ん・・・・・・ぷぁ・・・ぅあ、あぁああ!」
じゅぶぶっ! っと再び伊澄の身体を肉槍で貫いて、涙目で非難の声をあげようとしたその唇を唇で塞ぎ・・・
それだけで何も言えなくなってしまった伊澄を再び肉槍で突き上げる。
「ひぁ、んぁああ! んぅう・・・ハヤテさまぁ・・・っ、あぅ、んぁあ・・・ふわぁああ!」
ベッドに腰掛けるハヤテの腰に伊澄が跨った、いわゆる対面座位の格好で、
先程までのような激しさこそ無いが・・・正面にハヤテの顔を見据えたままでゆっくりと昂ぶってゆくのは、
それはそれで心地よく、伊澄は完全にハヤテに身体を委ね、とろんとした目で注ぎ込まれる悦楽に酔い痴れる。
が・・・
コン、コン。
『ハヤテ君、マリアです』
「はい、どうぞ〜」
「ひぅ・・・・・・え? え!?」
ぼんやりとしていた頭には、扉を叩く硬い音も遅れて響いてきて、それが何なのか理解したときには、
既にハヤテは返事をしていて、扉は開かれて―――
「ただいま戻りました、あら・・・うふふ、もうすっかり伊澄さんもハヤテ君のトリコって感じですね〜♪」
「ひぁ、え・・・そ、それは、あの・・・ひゃうっ! は、ハヤテさま!? や、あ、んぅう!」
「ははは、虜かどうかはわかりませんが、とりあえずもうすっかり仲良しですよ、ね、伊澄さん♪」
「ふぁ、え、はぅう・・・は、はい・・・ぃ・・・ぃう! んぁあっ!」
扉に背を向けたままの伊澄には、首を捻ってもマリアの姿は視界に入ってこないし、
ハヤテとの情事は既に彼女に見られているのだが・・・それでも、やはりこの行為を人に見られること自体が、
恥ずかしくて堪らない。
・・・堪らないのだが、マリアが部屋に入ってきてもハヤテの責め手はまったく緩むことがなく、
故に伊澄も突き上げられては悶え、喘いではしたない姿を晒してしまう。
そんな状況にあって・・・伊澄は、完全に失念していた。
マリアが何のために部屋を出て、そして戻って来たのかを。
「ふん・・・仲が良すぎるのも考え物だと思うが・・・なぁハヤテ?」
その声に、伊澄の胸がどくん、と響く。
忘れていた・・・余りに気持ちよくて、幸せで・・・自分が誰に抱かれているのかを・・・
否、誰の“もの”に抱かれていたのかを。
「言ったよな? 伊澄に手を出したらタダじゃ済まさないって・・・」
コツコツと響く靴音の軽さが、マリアではないもう一人の人物の接近を伊澄に伝える。
その人物・・・彼女は親友であり、自分は彼女の・・・想い人と、交わっているのだ。
そして、彼女は当然の如く怒っていて、その怒りは彼に・・・彼女と、そして自身の想い人に向けられている。
「な、ナギ、まって・・・あの、これは・・・わた・・・ぁうう!?」
せめてその怒気を、彼・・・ハヤテから、自分に向きを変えさせようとするが、
その健気な想いはよりによってハヤテの手、というより肉茎によって潰えさせられてしまう。
「ひぁ、んぁあっ! は、ハヤテさまぁ! まって、いまは、あ、ふぁあああ!」
結局、それ以上意味のある言葉を発することも出来ず、ただただ嬌声を上げることしかできないでいるうちに、
ナギの靴音が自分の真後ろまで来て、そこで止まる。
「はぅう、んぁああ! ひぁ、ナギ、これは、あふ! これは、あぁあ・・・!」
それでも健気に言葉を紡ごうとするが、じゅぷじゅぷと蜜壷を掻き回されてはどうにもならず、
伊澄はナギの眼前で痴態を晒し、嬌声を洩らしつづける。
と・・・
「はぁ・・・」
ナギのため息が聞こえる・・・が、気のせいかそこには・・・
「はは、すみませんお嬢様、成り行きでこういうコトになってしまいまして」
「まったく・・・だから気にするなと言ったのに・・・」
怒気ではなく、諦観というか、それよりもっと軽い雰囲気が漂ってくる。
「ひぅ、んぁあ・・・な、ナギ・・・ぃ、怒って、ないの・・・?」
「んー、まぁ・・・どうせこうなるだろうな、とは思っていたしな」
「そ、そう、なの・・・あ、ふぁあ! は、ハヤテさまぁ・・・まって、ひぅ・・・」
「む・・・ん、んんっ! と、とにかくだ! まぁ・・・ハヤテとマリアの間に割り込んで行ったのだ、
伊澄ではひとたまりもないことくらい・・・最初から予想できるというモノだ!」
とは言え流石に目の前で露骨に喘がれては面白くはないらしく、
不機嫌な響きを帯びた声ではあるが・・・
「それより・・・おい! ハヤテ、伊澄の具合はどうだ?」
「んぅう・・・ひぇ!?」
「ええ、とっても素敵ですよ? 肌も中も、お嬢様と比べるとなんと言いますか・・・しっとりした感じで、
また微妙に違った気持ちよさがあると言いますか・・・
そう、あとそれに、チューされてイっちゃうような可愛いところもあるんですよ〜♪ ね、伊澄さん♪」
「はぅ、そ、それは・・・あぁあっ! ひぅ、んぁ・・・あぅう・・・っ」
そんな性癖まで暴露されて、ただただ萎縮するばかりの伊澄なのだが、
相変わらずハヤテの肉茎が秘所を突き上げていて、結局は喘いでしまう。
「む・・・ちゅ、チューまでしちゃったのか・・・むぅう・・・」
明らかに不満げな声ではあるが、やはり怒気、というには緩い響きで・・・
「あ、あふ・・・んっ! ね、ナギ・・・怒って、ひぅ! ないの・・・?
私の、こと・・・ぉ、許して・・・ぇあ、ふぁあ! ひぁ・・・くれる、の・・・?」
「ふむ・・・そうだな・・・」
会話の最中もじゅぶじゅぶとハヤテに突き上げられ続け、喘ぎ混じりに声を出す伊澄の姿を見ていると、
確かに嫉妬を禁じえない部分もあるのだが、
それ以上に、艶を帯びた涙声にナギの嗜虐心がそそられて・・・
「よし伊澄、許てやろう」
「んく・・・ぅあ! ほ、ほんとうに・・・? あ、ひ・・・っ! あぅ、ありが、と・・・」
「ただし、お仕置きの後に、な♪」
「・・・え・・・え? ナギ? あ、ふぁ・・・ひぅう!?」
するる・・・と、ナギの腕が伊澄の身体に巻きついて・・・
「ひぁんっ! あ、あくぅ! ナギ、あ、ま、待って、そんな・・・あ、ふぁああ! ハヤテさまぁ!
今はっ! うごいちゃ、あ、ひぁああぁ! やめ、ナギも、そこ、触っちゃあぁあ!」
ぴん、と尖った乳首と、ぷくっと膨らんだ秘芽を指先でくりくりと弄り始める。
ハヤテに秘所を責められ続け、ただでさえ全身が敏感になってしまっている伊澄のソコは、
触れられるだけでびりびりと電流が流れるような錯覚に陥ってしまうほど過敏な急所で・・・
「ひぁああ! ナギっ! そこはっ! あ、んくぅ! は、ひぁあ! ハヤテさまも、んぁ、はぅうう!」
「はは、伊澄の声・・・すごいえっちだぞ・・・よし、いい機会だ!
ハヤテ、ちょっと動くのをやめろ、私のテクニックだけで伊澄をイかせてやるからな!」
じゅぶ、じゅぷ、ずちゅ・・・
「おい・・・ハヤテ?」
「あーいや、その・・・折角伊澄さんも気持ちよさそうですし、
とりあえずはこのままがいいかな、なんて、あはは・・・」
「聞こえなかったのか? だーかーら・・・」
「あぅっ! いたっ、ナギ・・・いたい・・・」
「え!? お、おお、スマン! つ、つい力が・・・い、いや大丈夫だぞ?
今のはちょっと力んだだけで、ちゃんと私はテクニシャンなんだからな!?」
「ん・・・あ、ふぁあ! あぅ、んくぅ! ひぁ、ハヤテさまっ! すご、あ、ひぅうう!」
「な・・・だ、だからハヤテ、とりあえず止まれと・・・!」
ずぶずぶと突き上げられ、嬌声を上げつづける伊澄にもわかるくらい、ハヤテが笑顔で困っている。
それと今のナギのことから察するに・・・
「ひぅ、んくぅう・・・あの、ハヤテさまぁ・・・っあ、ひぅう!」
「はい、なんでしょう?」
「ナギは、その、はぅう・・・ヘタ、なのですね・・・っく、んぅ・・・」
伊澄の背後でガーン、と背後からなにやら擬音が聞こえたような気がするが、当の伊澄は気付いていない。
「えー、まぁ、その・・・あはは・・・」
「あふ、んぅう・・・あの、大丈夫、ですから・・・あぅ、痛くても、ヘタでも、ふぁああ!
ひぁ、その、親友、ですから・・・・・・ナギの、ふぁ、好きなように・・・ぃあ、んぅう!」
「いやぁ、なんと言いますか、折角のフォローなんですが・・・フォローになってないと言いますか・・・」
「う、うるさいうるさいうるさいっ!
いいだろう、ソコまで言うなら・・・もう伊澄とて容赦しないからなっ! おいマリア!」
「は〜い♪」
伊澄当人としては勿論悪気はなかったので、
あからさまに不機嫌になってしまったナギが気になって振り返ってみると、
やけに楽しそうなマリアの返事とともに何か―――よくわからないが長いもの―――を受け取っているのが見える。
「は・・・んぅ、ひぁ・・・ナギ?」
なんとなく不穏な気配と、ナギのちょっと悔しそうな、そして意地悪そうな笑顔が気になって、
伊澄はハヤテの責めが徐々に緩やかになっていることに気付かない。
ハヤテが敢えてそうしたのは、伊澄の身体の揺れを抑えるため。
そうすることで、ナギのしようとしている事が、やりやすくなるからである。
そして、ナギのしようとしている事、とは・・・
「ふふ・・・伊澄、お前もハヤテのモノになったのだ・・・ならば、その印をつけなくちゃいけないよな〜♪」
「へ、印って・・・っひぅ!? え、な、ナギ!? そ、そこは、あの、その・・・お、お・・・あぅうっ!?」
つん、と。
ナギの手にしたモノの先端が、伊澄の後ろの穴にあてがわれる。
あてがわれたソレは細かく振動していて、それがハヤテにされているのとはまた違った感覚で、
身体の奥へと響いてきて・・・
「あれ、お嬢様・・・もう中に?」
「いや? まだ先っぽを当てただけだが・・・どうした?」
「いやぁ、なんだか伊澄さんの締め付けがキツくなりまして・・・これは、なかなか期待大ですね〜♪」
「ひぁ、は、ハヤテさま!? ナギも、あ、ふぁあ! 中って、なに・・・な、ひぁ、ふぁああっ!」
いよいよ恐ろしい想像が浮かんできて、オロオロとうろたえる伊澄だが、
わざとその声を封じて不安を掻き立てようとするかのように、ハヤテの腰がぐんっと動き、
伊澄の問い掛けは自らの喘ぎ声で掻き消えてしまう。
「ふふ、ふ・・・なぁに伊澄、大丈夫だ、ローションもたっぷり塗ってるから痛くないし、すぐに慣れる・・・」
「あふ、んぁあ、ナギ、ちょ・・・ふぁ、え、ええ!? えええ!? や、やめ、あ、ひ・・・・・・・・・!」
つぷ・・・と、あてがわれたモノの先端・・・何か球状のモノが、後ろの穴に入り込んでくる。
ナギの言うようにローションなのか、ぬるりとした感触のお陰で痛みこそ無いが、
本来は体内から体外への一方通行のハズの器官に異物を押し込まれる感覚は、肌が粟立つようで・・・
「あは・・・あ、ぁ・・・あぁあ・・・! ナギ、やめ、ひぁ・・・ぁ・・・ぁ・・・は・・・くぅ・・・!」
小刻みにガクガクと震えながら、途切れ途切れに喘ぎ、思わずハヤテにしがみつく。
そんな伊澄の反応を楽しみつつ、だがハヤテに抱きついたのは少し気に入らないといった様子で、
ナギはその“長いモノ”を握る手に、ぐっと力を込める。
「あ、ひぁあ!? やめ、だめ! ナギ、や、ひ、あ! あぁあ! あふ、んぁあ! はわ・・・あ、あぁあ!」
つぷ、つぷぷ・・・ぷぷ・・・
ナギが手にした、小さな玉を数珠のように連ねた形状の、細長いモノ―――その小さな玉を、
二つ・・・三つ、四つ・・・五つ、と・・・
伊澄の後ろの穴が呑み込んでゆく。
伊澄は目を見開いて全身に汗を浮かべながら、排泄器官を逆行する異物の感触に苛まれ・・・
「あふ、あくぅ・・・っ、ナギ・・・、ナギぃ・・・! 抜いて、これ、ぬいて・・・ぇ、あ、かは・・・ぁあ!」
「・・・ほう? そうか、抜いていいのか、じゃあ・・・」
にたー、と意地の悪い笑みを浮かべ、手にした責め具をぐぃっと引いて・・・
ずるるるるっ!
っと、半分ほどまで押し込んでいたソレをほとんど一気に引き抜いて―――
「っふぁあぁあぁあぁあ!? あ・・・ぁ・・・・・・っ、かは・・・・・・ぁ・・・ぁ・・・」
びくびくびくんっ! と伊澄の身体が激しく揺れる。
それはもう、ある意味ナギらしい乱暴なやり方である・・・が、
その器官本来の目的通りに異物を動かされたことで、伊澄は本来の目的を達したときにその器官で感じる、
ある種の快感・・・それに近いモノを感じてしまい、それがきっかけとなって・・・
「ではもう一度最初からだな♪ 今度はもうちょっと速くするぞ〜!」
「ひぁ・・・や、ま、待って、ナギ、あ、ひぁ・・・んぁ、あ・・・あん! あく・・・ふぁ・・・ふぁあ!」
再びつぷつぷとソレを突き入れられて、伊澄はやはりハヤテにしがみついてびくびくと震えながら声を上げるが、
「ん〜、なぁハヤテ、伊澄の声、ちょっとえっちっぽくなってきたと思わないか?」
「ひぁ、はぅんっ! あ、え・・・!? や、ちが、ナギそれは・・・ぁあぁ! や、あんっ! はわぁ!」
「そうですね〜♪ 伊澄さんって意外におませさんですから、
えっちなことに対する順応が早いのかもしれませんね♪」
「ふぁあっ!? そんな、ハヤテさままでぇ! ちが、わた、あ、ひぁ、ふぁああ!
や、あ、ぬいちゃ、ダメ、ぇあ、んぁああぁあ!」
またしても半ばまで突き込んだソレをずるずるずるっ、と一気に引き抜いて、伊澄を泣き叫ばせる。
相変わらず愛撫がヘタでマリアにからかわれたりハヤテに苦笑されてばかりのナギにとって、
こうして自分の手で相手を良いように喘がせ、悶えさせられるのが楽しくなってしまい、
「ふ、ふふ・・・伊澄、ホントにお前は良い声だな〜♪
ほらほら、もっと苛めてやるから悦んで鳴くのだぞ〜♪」
つぷぷぷぷっ、と責め具を埋め込んでは、ずるるるるっと引き抜いて、
伊澄の後ろの穴を執拗に責め立てる。
「ひゃうぅうう! やぁあ、ナギ、だめ、ひぁあああ! おしり、いやぁ、ゃああぁああっ!
こんな、ふぁああ! おしりなのにぃ! ヘンに、なっちゃいま、ぁあっ! ふぁあああぁあ!」
責め具を引き抜かれる度に後ろの穴の感度は高まり、
ローションのお陰か抜き差しのペースがいくら上がろうとも痛みは無く、
伊澄の尻穴は急速に性感帯として開発されてゆき・・・
「はぅうう! はやっ! ハヤテさまぁ! たすけ・・・ぇええぇ! わた、あふ・・・ふぁああ!
こんなの、ダメなのに・・・っ! こんなところで、気持ちよくなっちゃ、ひぁあぁあっ!
ハヤテさまっ! ハヤテさまぁあ!」
尻から子宮に、そして脳髄へ響く快楽のパルスに逆らいきれず、
昂ぶってしまう身体をなんとかしたくて、縋りついた想い人に助けを求めるが・・・
「おいハヤテ、伊澄からのリクエストだぞ、どうするかは・・・わかってるよな?」
「はい、お嬢様♪ では伊澄さん・・・」
「ひぁ、はぅう・・・は、はい・・・? ぃ・・・あぁあああぁあっ!? ひぁ、やぁああ! は、ハヤテさまっ!?
あ、ふぁあぁあ! だめ、だめぇえ! 動いちゃ、わた、あ、ひゃうううぅう!」
ハヤテに跨ったまま座り込んでしまっていた伊澄の腰を掴んで軽く浮かせておいて、
ソコに向かって激しく腰を突き上げて、ハイペースでの抽送を再開する。
ナギの責め手も同時に激しさを増し、
伊澄は秘所をハヤテに突き上げられ、後ろの穴をナギに抉られて・・・
「ひぁあぁあ! はぅぅうっ、んぁぁあああ! もうやめっ! だめ、だめですっ! ナギっ! ハヤテさまぁあ!
もう、ひぅうう! らめ、もうだめぇえ! おかしっ、なっちゃぁあ! こあれちゃ、あぁあ! ひぁやあああ!」
前後二穴を同時に責め立てられて、伊澄はまさに身も世も無く乱れ、喘ぎ、泣き喚く。
びくんびくんと震え背を仰け反らせ、黒髪を振り乱して必死にハヤテにしがみつく伊澄の姿に、
ナギは同性であるにも関わらず興奮し・・・半ば無意識に責め具を弄る手つきが激しくなってゆく。
それは当然伊澄を更に悶え狂わせることになるのだが、
同時にハヤテもまた・・・
「っく、うぁ・・・! お、お嬢様、それ、すご・・・ぐりぐり、伊澄さんの中を擦ってるの、
僕のにまで伝わってきて・・・うくっ!」
流石に今晩だけでもかなりの回数をこなしているだけあって、
ハヤテとしては少し楽な体位で伊澄だけをイかせる魂胆だったのだが・・・
両穴責めで伊澄の中はどうしようもなくキツく締まりヒクヒク震えているし、
その上ナギの責め具までが間接的にハヤテのモノを刺激して、
否応なしに昂ぶってしまい・・・急激に高まってくる射精感は、もはや逆らい難いものとなりつつある。
「え、ハヤテ・・・で、出そう、なのか?」
「は、はいっ! もう、そろそろ・・・っ、んく・・・!」
「ひぁ、はぅううう! そんな、もう、おなかぁ! いっぱいなのに、ふぁ、んぁあぁあああ!
も、ひぁああぁ! らめ、ふわぁあ! やめ、ハヤテさまぁっ! だめ、ナギっ! おしりだめぇええ!」
自分からハヤテをけしかけておいて、いざ伊澄の中に出すと言われるとなんとなく妬ましくなってしまい、
心持ち後ろの穴を責める手を緩めてみたりするが・・・
「ふぁああっ! ハヤテさまぁっ! あんっ! はげしっ! ひぁああ! そんな、突かれたらあっ!
わたしっ! も・・・っあぁああ! もう、もうっ! ひぁああぁ!」
「ぼ、僕も・・・っ、もうすぐ、イきますからっ! また、一緒に・・・伊澄さんっ!」
「は、ひぁああっ! はい、私もぉっ! ハヤテさま・・・ハヤテさまぁあっ!」
今更後の祭り、昂ぶったハヤテも、そして伊澄もあとは登りつめるのみでしかなく、
しかもこのままでは一人おいてけぼりにされているような気になってしまい、
「え、ええい! じゃあこうしてやるっ! 伊澄もハヤテも、イってしまえぇ!」
「ひ! ぅあぁああ! ひぁやああ! ナギぃ! ダメ、こんな、ぁあぁあああぁ! はげしっ、すぎ、いぁああ!」
「うぐっ! お、お嬢様っ! それ、すご・・・くぅ、響いて・・・っ、もう・・・!」
半ば自棄になったナギの尻穴責めで、伊澄の身体は一気に絶頂に向けて駆け上がり―――
「っあ・・・・・・ぁあああ! あく・・・ぅぁあっ! ナギ・・・っ、ハヤテさま・・・ぁっ、
わた、も・・・あ、あ・・・だめ・・・・・・っあぁああぁぁあぁああっ!」
絶頂に達した伊澄の膣がきゅうっ、と締まり、それが、トドメとなって―――
「うぁ・・・! い、伊澄・・・っ、さ・・・・・・ん・・・っくぅう!」
どぶっ! どぷぷっ! びゅるるっ!
「―――――――――っあぁああああぁ! 出て、ハヤテさまのが・・・
また・・・中にぃ! でて・・・・・・ぇぁあぁああっ!」
伊澄は達する瞬間にハヤテにしがみつき、ハヤテもまた射精の瞬間に伊澄の身体を抱き寄せて・・・
深く結びついたまま、ハヤテはどぷどぷと濁液を放ち、最後の一滴まで全てを伊澄の中に注ぎ込む。
ハヤテに射精される度に熱い濁液で胎内を、振動する責め具で尻穴を掻き混ぜられて、
悦楽の渦に呑まれた伊澄は何度も絶頂を繰り返し・・・
ハヤテの射精が終わるまで、伊澄の意識は壊れた電球のようにチカチカと明滅を繰り返すのだった。
・・・やがて射精を終えたハヤテは腕を解いて、胸を逸らすように仰け反って、ふぅっ、と息を吐く。
だが、その腕による拘束を解かれた伊澄は、
「ぁ・・・は・・・ハヤテ・・・さま・・・ぁ・・・っあ! ・・・ひ、ぁ・・・ぅ・・・ぅ」
はぁはぁと艶めかしく息を吐きながら、くたっとハヤテの身体にもたれかかり離れようとしない。
・・・否、離れられない。
ハヤテの肉茎の動きは止まっていたし、ナギも責め具を手放してはいたが・・・それらは共に未だ伊澄の中にあり、
特に責め具は微弱な振動を続けていて、伊澄がびく、びくと震える度に、
責め具から垂れ下がるふさふさの―――ナギとおそろいの“しっぽ”が、ふるふると揺れる。
伊澄のその姿は同性のナギからみてもドキッとするような色気があるが、
それだけに・・・そんな伊澄がハヤテとべったりしているのにだんだん我慢ができなくなってきていたし、
目の前であられもなく乱れる伊澄の姿を見ているうちに、ナギの女性の部分も疼いてしまっていた。
なので、
「よ、よし、じゃあ伊澄は流石に疲れたろう、ハヤテの相手はあとは私がするから、
お前はゆっくり休んでいろ、な?」
と、表向きは伊澄を気遣うような言葉遣いで、自分の順番を主張するのだが・・・
「ん・・・大丈夫・・・まだ、平気だから・・・
ハヤテさま、お気になさらずに・・・その・・・続きを・・・」
「お、おい! 伊澄!?」
伊澄の予想外の反応に、ナギは目を丸くして、
ちらりとこちらを振り向いた伊澄の口許が僅かに緩んでいるのを見てとって・・・
「ああ!? ちょ、おま、伊澄ー!」
「・・・お尻、やめてって言ったのに・・・ナギは止めてくれなかったから・・・お返し・・・」
「な! そ、それはそれだっ! だいたいあんなに気持よさそうにしてたのに、ずるいぞっ!」
「知りません・・・さ、ハヤテさま・・・」
「あ―――・・・」
なんだか子供のケンカっぽい様相を呈してきて、ハヤテは助けを求めるようにマリアに目を向けるが、
元から傍観を決め込んでいるのか、ニコニコと笑うのみで手助けしてくれる様子はない。
・・・もしかするとずっと蚊帳の外なので拗ねているのかもしれないが、確かめる術も無い。
それで、ハヤテは仕方なく、一番シンプルな答えを用意して・・・
「では仕方ありまそん・・・伊澄さん、一旦離れて頂けますか?」
「ふぇ・・・は、はい・・・」
ハヤテにそう言われて、あからさまにしょんぼりとしてしまった伊澄を抱き上げて、
「は・・・ぁん!」
未だ固いままの肉茎を彼女の中から引き抜く。
そこからごぽり、と溢れ出す白濁の感触に、伊澄はぞくぞくっと震え、
その様子をナギはちょっとだけ羨ましそうに眺めている。
想い人の吐き出した精液の余韻にひくひくと身体を震わせる少女の身体をベッドに仰向けに横たえると、
ハヤテはその顔を覗き込んで、
「ちょっとだけ、待っててくださいね?」
「は、はい・・・」
にぱっと笑って告げる。
そんな風にして伊澄をドギマギさせておいて立ち上がると、
「ではお嬢様、お待たせしました、早速ですが服をお脱がしいたしますね?」
「え? あ、ああ・・・」
ハヤテは慣れた手付きでナギのパジャマを脱がしてゆき、
恥ずかしそうにやや顔を背けているナギを、瞬く間に生まれたままの姿にしてしまう。
本来は伊澄をこういうことに巻き込むつもりはなかったので、彼女にバレないようにと今夜は尻尾も外していた。
「ふふ、相変わらずのお綺麗な身体ですね〜♪」
「な、なんだよ、今日に限って・・・」
かあぁ、と真っ赤になって口を尖らせるが、それが照れ隠しなのはハヤテには簡単に見抜けている。
「ではお嬢様、今日は折角伊澄さんもいらっしゃることですし、
ちょっと趣向を凝らしてみようかと思うのですが、よろしいですか?」
「む・・・ま、まぁいい、任せる」
本当はハヤテと二人っきりで、とも思うのだが、裸にされてしまうとナギはハヤテに強く出られない。
・・・彼に滅茶苦茶にされる悦びを知ってしまった時から、
―――ハヤテがナギのモノではなく、ナギがハヤテのモノ―――
このことを誰よりも強く認識しているのは、他ならぬナギ自身なのだから。
「ありがとうございます♪ ではお嬢様、ベッドに乗って・・・伊澄さんに覆い被さるようにして下さい」
「え? あ、ああ・・・こ、これでいいか?」
仰向けになって横たわる伊澄の上で、
彼女の身体を避けて手足を開いて四つん這いになったナギが振り返って聞いてくる。
「ええ、そのまま身体を降ろして、伊澄さんに抱きついちゃってください。
お嬢様は軽いから、大丈夫ですよね、伊澄さん?」
「え、あ、はい・・・たぶん・・・」
「え、ええと・・・こ、こう、か?」
ハヤテに指示されるままに身体をゆっくりと降ろして、伊澄の素肌に、自分の素肌を重ねる。
「あ・・・ナギ・・・」
「伊澄・・・」
幼い頃からの親友であり、互いの裸なら風呂で何度も・・・それこそ今日だって見ているのだが、
こうやって抱き合うとなると印象は全然違ってくる。
しかも、伊澄は何度も男性に抱かれ、射精までされた後で・・・
漂う色気はナギの知る伊澄とは別人のようである。
「伊澄の身体・・・熱いな・・・」
「あ、あの・・・汗のにおいとか・・・」
「ん、大丈夫だ・・・香みたいな、いい匂いがするぞ・・・」
ナギの身体から上品な香りが漂うように、
伊澄もまた鷺ノ宮という純和風の名家の令嬢として育ちゆく過程で、
その肌に上品な香の香りを纏ったとしても、何の不思議も無い。
二人とも緊張と照れとで、さっきまでの仲違いのことなどすっかり忘れてしまい、
なんとなく気恥ずかしいながらも、互いの肌の感触を確かめ合っている。
そんな二人をハヤテはまるで二匹の子猫のようだと思いながら微笑ましく眺め、
まずは子猫としてはちょっと足りない部分を補うことから始めようと決めて、
「マリアさん」
「はい、ど〜ぞ♪」
多分用意しているだろう、とは思っていたが、振り返って声をかけたときには既に真横にいて、
しかも“それ”を差し出されているのには、流石に驚くが・・・
「流石マリアさん、どうもありがとうございます♪」
「いえ、でも・・・ハヤテ君も二人同時に相手にするなんて、なかなか頑張りますわね〜」
「はは、まぁ見ていてください、何とかしてみせますから」
「は〜い♪」
そこをいちいち突っ込んでいてはキリが無いので、やはり当然のように“それ”を受け取ると、
ベッドの上で抱き合う二人に向き直って・・・
「さ、それでは・・・まずはお嬢様、折角ですから伊澄さんとお揃いになりましょうか、ね♪」
「え・・・ひぁっ! あ・・・ん・・・っ!」
マリアから手渡された、ナギの“しっぽ”で、彼女の秘所や会陰、そして後ろの穴を、ぐりぐりと弄繰り回す。
ナギの秘所は伊澄の痴態を目の当たりにしているうちにすっかり蜜を含んでしまい、
そこを数珠繋ぎの玉で擦り上げて責め具に蜜を絡ませて、太股や尻になすりつけてゆく。
「ひゃぁ・・・っ、んぁあ! ハヤテぇ・・・あ、ひぅっ! ハヤテぇえ・・・っ!」
マリアやハヤテの口からは聞いていたことだったが、
実際に目の前で、“あの”ナギが使用人に辱められて、
それでいながら顔を悦楽で蕩けさせ、はしたない声を上げているのを見て・・・改めて、伊澄は驚きを隠せない。
そして・・・どちらかと言えば無愛想なナギが羞恥と悦楽で悩ましげに喘ぐ姿は、
思わずぞくりとするような艶を帯びていて・・・
「ナギ・・・なんだか・・・すごく、えっちなかお・・・」
「ひぁ、や、み、見るな・・・ぁ、その、これは・・・ぁあっ! ひぁ、やぁあ・・・ハヤテぇぇ・・・」
涙目で、怯えたような、甘えるような・・・そんな声を上げるナギを見て、伊澄も理解する。
―――ナギは、ハヤテのモノなのだと・・・虜なのだと。
「お嬢様のえっちな蜜でこれだけ濡らせば、もう平気ですね・・・では、挿れますよ〜♪」
「え、あ、あぁ・・・あぁあっ! あ! あひ、っあぁ! あ・・・ぁあぁあ・・・あぁあ・・・っ!」
ハヤテはナギの愛液でとろとろに濡れたしっぽの責め具の部分をあてがうと、
それ以上焦らすことなく、つぷつぷつぷっとナギの後ろの穴に埋め込んでゆく。
目の前でびくびくと震えるナギの顔から、涙や涎の雫がぽたぽたと降りかかってくるが、
伊澄は構うことなく・・・親友の快感に喘ぐ表情に見入っている。
自分よりもずっと慣れているであろうその刺激に、自分とほとんど変わらぬ悶え方をするこの少女は、
自分以上に感じやすい身体なのかもしれないなと・・・
ハヤテがナギの好きな体位を教えてくれたときの事を思い出して、なんとなく納得してみたりする。
と・・・
「っひぁあぉああぁあ!? や、はっ! ハヤテぇえ! やめ、そ、んなぁあぁぁああ! ひぁ、だめぇええ!」
「・・・ナギ・・・?」
ナギの喘ぎ方が明らかに変わって、ハヤテに前の方も挿入されたのかな、と真っ先に思い立つが、
当のハヤテはそんな様子は無く・・・
「だめぇえ! はや・・・っ、てぇええ! それ、だめぇええ! ぬいちゃ、あ、うごかしちゃあぁああ!」
「あれ〜? さっきお嬢様が伊澄さんに散々やってたことなのに、おかしいですね〜♪」
「うぁああっ! それだめ、だめなのっ! そんな、はじめて・・・っ! おかしくなっちゃぁああ!」
「ははは、困ったお嬢様ですね、自分でもされたことのないことを、初めての親友にしちゃうなんて♪」
「だ、だって、だってぇ、あ、うぁああっ! もうやめ、も、あ、ふぁああぁあっ!」
それで、伊澄にも事態は飲み込めた。
要するに先程伊澄がナギにされたことを、今度はナギがハヤテにされているのである。
ハヤテは手にした責め具をナギの尻穴に抜き差しして、己の主を滅茶苦茶に喚かせているのだ。
しかも、ナギの身体越しに見た限りでは伊澄がされたよりもずっとゆっくりしたペースなのに、
ナギの悶え方はただ事ではない。
「ナギ・・・・・・てっきり、ハヤテさまにいつもあんな風にされているのかと思ってたのに・・・」
「はい、普段はコレの振動だけでイっちゃうお嬢様ですからね、
いつも振動だけさせておいて、前の方で気持ちよくなって頂いていたのですが・・・」
「ひぁぁっ! そ、んな、あぁあ! ふぁああぁあ! い、いうなぁあ! うぁあ!
も、やめぇええっ! んぁああぁ! ひぁ、みぁああぁああ!」
冷静に考えられるなら、ナギにかなりヒドいことをされていた訳なのだが、
今の・・・目の前で泣き悶えるナギのあられもない姿を見ていると・・・そんなことはどうでもよくなる。
「ふふ・・・このままお嬢様のお尻、滅茶苦茶にしてあげたいところなんですが、
今日は伊澄さんもいらっしゃいますからね、あまりお待たせしては申し訳ありませんし・・・
また今度、前の方と一緒に・・・もっとじっくりと、徹底的に弄って差し上げます・・・ねっ!」
「ひ、いぁあっ! ふぁ、そんなぁあ! こわれちゃ、わた、しぃ・・・ぃあぁああああっ!」
そんな風に脅しておいて、最後にずぶぶっ!
と責め具を根元まで一気に突きたてると、ナギは嬌声と共にびくんっと震え・・・
ぐったりと伊澄の上に突っ伏してしまう。
「ナギ・・・気をやってしまったのね・・・こんなに感じやすいんだ・・・」
「ええ、可愛いでしょう、お嬢様も♪」
「ふぁ・・・あぅ・・・ぅ・・・ぅ、うるさい・・・っ・・・ひぁ・・・」
すっかり涙と涎にまみれてしまった顔で、喘ぎ混じりに強がろうとするが、
その表情は既にハヤテと、彼の与えてくれた激しすぎる快楽に屈してしまっている。
責められるナギの表情や泣き声、
そして今の、ぺたんとくっついた彼女の下腹部をじっとりと濡らす蜜のぬるぬるする感触に、
伊澄もまた・・・ハヤテに責めたてられたときの感覚を思い出し・・・身体が、疼いてくる。
「さ、それでは伊澄さん、お待たせしました。
では本番と行きましょうか・・・ね、お嬢様♪」
「え、あ・・・は、はい・・・」
「ふぁ・・・な、なに、を・・・っ」
密かな期待に疼く伊澄と、存分に快楽を注ぎ込まれたばかりのナギの、
微妙に絡んだ脚を左右に割開いて、二人の秘所を露わにする。
そしてナギを責めたてている間に再び硬さを取り戻した肉槍を、
重なり合った二人の下腹部に向けて突き出して・・・ちゅくっ、と、貝合わせ状態になった秘所に穂先をあてがう。
「はぅう!?」
「ひぁあっ!」
敏感なところに熱く、脈動する欲望の塊を突きつけられて、
少女二人の微妙にトーンの異なる喘ぎ声が重なって、響く。
ハヤテはそのまま、二人の身体と水平に構えた肉槍を、そのまま水平に突き出して―――
「あ・・・ふぁあぁあっ! や、こすれ・・・て・・・ぇ、っひぅうぅうう!」
「んぁああぁあっ! そこ、ダメぇえ! やぁ、こすっちゃ・・・あぁぁああぁあっ!」
ナギと伊澄の秘裂と、その先にある陰核に、肉槍をずるずるるっ!
っと擦りつけるようにして、二人を同時に責めたてる。
同時に、しっぽのバイブレーター機能を最強にして・・・
「ふぁあぁああ! おしりがっ! ぁああぁあ! こんな、ふるえ・・・っ! だめ、ハヤテさまぁ!
こん、なぁああぁあっ! やぁあっ! まえ、こすれ・・・ひぁあ! うしろも・・・っ! んぁああぁぁああ!」
「やめ、やめぇええっ! ハヤテぇっ! おしりは、おひり、いまはぁっ! ひぁあっ! だめぇええ!
もっと、よわく・・・ぅああぁあ! 前も、まえもだめっ! どっちもぉっ! だめぇええ!」
二人のお嬢様の喘ぎ声の重奏を部屋中に響かせる。
秘所の奥にこそ突きこまれはしないが、
秘唇を擦られ、秘芽をこねくられ、尻穴から振動を体内に送り込まれ・・・
これまでの交わりとは異なった快楽のパルスに、ナギも伊澄もただ翻弄されて、喘ぎ悶えることしか出来ない。
ハヤテとしても、ぎゅっと包み込まれる感触こそ無いが、
秘唇や陰核の起伏や凹凸、それに微妙に異なる二人の肌触り・・・
そして、何より超一流のお嬢様を二人同時に思うままに弄んでいるという感覚に、酔い痴れつつある。
「はぅうううっ! ハヤテさまぁ、こんな、ふぁあああぁ! ヘンに、なっちゃ・・・ぅああぁ!」
「ひぁあっ! ハヤテぇえ! も、やめ、おしり、こあれちゃ・・・あぁあっ! も、やめぇええ!」
そんな感覚に酔い痴れたまま、一気に抽送して二人を達させてしまうことも出来たのだが、
敢えてそれをせず、逆にハヤテは意図的に少しずつ・・・腰使いをペースダウンする。
同時にしっぽの方もこっそりと、やや強さを落として、二人の様子を窺う。
「はぁ・・・あぅう、ハヤテさまぁ・・・ふぁ、うぁあっ! あふ・・・ハヤテさまぁ・・・っ」
「ひぅ、うぁあ! あ・・・っく、うぁ・・・ひびく・・・おしり・・・ぃ、ひびいてるぅ・・・っ」
快感を注がれていることには変わりないのだが、知らない間に弱くなってしまった刺激に慣れてしまうと、
それまで激しい行為ばかり体験してきた二人は徐々に・・・物足りなさを覚えはじめ・・・
「ふぁ・・・あの、ハヤテさまぁ・・・あぅ、ハヤテさま・・・っ」
「どうしました、伊澄さん?」
先に耐えられなくなったのは、伊澄の方。
「あの、あ、ふぁ! その・・・中も・・・わたしの、ふぁあ・・・っ!
中にも・・・ハヤテさまのが、ほしい・・・です・・・っ」
もともと淫らに蕩けた顔を真っ赤に染めて、恥ずかしいのを懸命に抑え込んで、ハヤテにおねだりする。
ハヤテとしてもそれを待っていたとばかりに・・・そして、実際に計画通りに、
ずっと二人の身体と並行だった腰の突き出す先をやや下方に向けて・・・
ずぶぶぶぶっ! じゅぶっ! ずぶぶっ! じゅぶぶっ!
「っんぁあぁあああっ! はやっ! ハヤテさまぁ! これ、すご・・・っあぅうぅう!
ハヤテさまぁ! っひあ! ふぁあああっ! ハヤテさまぁあ! はわぁあああ!」
求めた通りに、切なく疼いていた秘所をハヤテのモノで激しく突き立てられて、
伊澄は再び、あられもなく悶え、随喜の涙を流して喘ぎ声を上げる。
だが、そうなるとナギは完全に放置され、目の前で伊澄が乱れる姿を指をくわえて見て・・・いられるハズもなく、
「ず、ずるいぞっ! ハヤテ、わたしにも、なかにぃあぁぁああっ!? ひぁ、うぁあああ!
そ、んんぁあっ! いきなり、ひぁ、うぁああっ! こんな、ひぁああ! すご、あ、ひゃああああ!」
ナギも恥じらいを捨てておねだりをした、その次の瞬間にはソコをハヤテの肉槍で掻き回されていて、
訳も分からず、ただただ注がれる快楽に悶え喘ぐ。
「あぅ・・・っ、あ、ハヤテさま・・・ナギに・・・ぃああぁっ!? また、あ、ふぁああっ!
また、こっち、ひぅううう! んぁ、や、おしりもぉっ! はく・・・ぅうぅうう!」
「ひぁ、あ、だめ、もっと・・・こっちにも、あ、ああっ! や、まって、おしりが、あぁあっ!
やぁあ、また、まえもっ! きて、ひぁ、んぁああぁあああ! おくまでっ! うぁ、とどいてぇえ!」
突然に、交互に秘所を突かれ、掻き回されたかと思えば、
「ひぁあああっ! そこ、はぅう! いきなり、こすられて、はぁぁああっ!」
「んぁあああ! や、そこびんかんなのにっ! ぃ、またぁああぁ!」
どちらを貫くのでもなく、陰核を同時に擦り上げられて、
尻穴に仕込まれたしっぽの振動も最強に戻されて・・・
「ふぁああぁあ! ハヤテさまぁっ! も、なにが・・・ぁあっ! わからな、あふ、うぁああ!
まえもっ! おしりもぉ! も、うぁ、ふわぁああぁ! ヘンにっ、なっちゃいますっ!」
「ひぁあ・・・ひみゃぁああ! ハヤテぇえ! はげし・・・っ、すぎてぇ!
こあれちゃ・・・あぁあ! ハヤテっ! ハヤテぇええ! ホントに、ぅああ! んぁあああ!」
ナギと伊澄は次に何をされるかも予測できず、ただただハヤテの思うままに悦楽を注ぎ込まれ・・・
乱れ、悶え、喘ぎ・・・昂ぶってゆく。
「はは・・・っ、ふたりとも、びくびく震えて、しっぽを振って、そんなに声を出して・・・
っふ、本当に、子猫みたいで・・・可愛いですよ♪」
「ひゃあ・・・そんな、あぁああ! ふぁ、おくぅっ! あ、はわぁああ!」
「ハヤぁあっ! わたしっ! も、うぁああ! ひぁ、んゃあぁああ!」
ハヤテはそんな二人の痴態を愛でながら器用に腰を動かして、
伊澄の秘所をじゅぶじゅぶと掻き混ぜたかと思えば、ナギの膣をずん、ずんっ、と子宮口まで突き上げて、
二人を同時に乱れさせ、悦ばせる。
もっとも、当のハヤテ自身も単なる奉仕としてではなく、
お嬢様二人の秘所の食べ比べとでも言うような、贅沢な楽しみ方をしいる訳で、
伊澄のきゅ、きゅっ、ときめ細かな締め付けを味わいながら彼女の一番奥をコツコツと叩いておいて、
「ひゃ! あんっ! ひぁ、ふぁああぁあ! あくぅ! ハヤテさま、ぁああ! 奥にぃい!」
一気に引き抜くと今度はナギを貫いて、
「ひゃぁああっ! またぁっ! はいってぇえ!」
きゅううっ! っと膣全体で締め付けてくるナギの中をぐりぐりと抽送し、
膣壁の未熟な肉襞や子宮口を存分に蹂躙して―――
はしたなく悶え、狂う主に尚も快感を注ぎ続ける。
かと思えば、食べ比べの合間の箸休めとばかりに重なりあった二人の秘唇の、その間に肉茎を押し込んで・・・
「はぅううっ! そこぉ、こすれぇえ!」
「ひゃあぁああ! やめぇ! それっ! ぐりぐり、しちゃあぁ!」
膨らんだ小さな突起を雁首のエラのところでひっかけて、
不意の刺激で二人を混乱させ・・・その隙を突いて、どろどろに濡れそぼった秘所に再び肉槍を突き込んでやる。
「はぅううっ! ハヤテさまぁ! も、わた・・・ぁあ! ふぁああ!
またっ! またくるっ! きちゃ、ぁあ! ひぁあああ!」
伊澄は覚えたばかりのハヤテの味に溺れ、尻穴や陰核を苛む悦感に酔い痴れて・・・
淫らな悦びに身体をくねらせて、はしたなく嬌声を洩らしながら、高みへと上り詰めてゆく。
一方、ナギは・・・
「んぁああぁあ! だめっ! らめぇえ! ひぁあっ! ハヤテのがぁ! おくっ、あたってぇえ!
もぉだめ! ひにゃああ! おしりもっ! ひぁああ! ぜんぶ、もうだめぇえ!」
小さな身体に収まりきらない程の快楽を注ぎ込まれ、
伊澄が見ているのにも構わず、羞恥も矜持もなく・・・ぼろぼろと随喜の涙を流して悶え狂う。
負けず嫌いのナギが完全に屈服し、目の前で身も世も無く乱れ、喘ぎ・・・あられもない姿を晒している・・・
そんな親友の、見たことも無い姿に何かを感じたのか、
「ひぁうっ! んぁああ! ナギっ・・・ふぁああ! あぅ、はぅう! ナギ・・・!」
半ば無意識に彼女の名を呼びながら、その手を探り当て・・・ぎゅっと握り締める。
「うぁあああ! あぅう! はやっ、ハヤテぇえ! あぅ、いすみ・・・! んぁああぁあ! いすみぃ!」
ナギもまた、あれだけ乱れながらも誰の手なのかわかるのか、その手をぎゅっと握り返す。
「はわぁあっ! んゃあああっ、ハヤテさまぁっ! ナギぃ・・・っあぁああ! あぅ、ふぁあ!
わたし、もぉ・・・もうっ! きちゃ・・・っ、ふぁあ! ナギ・・・ナギぃ!」
「ひみゃぁああ! あぅう! いすみぃ、いすみぃっ! んにゃぁあああ! もぉ、わたしもっ!
イっちゃ、イっちゃぁああ! いすみぃ、ひぁあ! んぁああぁああ!」
両手を強く繋いだまま・・・二人は互いの名を呼びながら、絶頂へ向けて一気に加速してゆく。
ハヤテもまた、二匹の子猫のそんな様子に合わせて腰使いを激しくして、
昂ぶりが冷める隙など全く与えることなく、伊澄とナギの秘所を交互に突き抉り、掻き回し―――
「んぁああぁあっ! ハヤテさまぁ! くるっ! きちゃあぁあ! もう、ダメぇええ!
きちゃ、きちゃあぁあ! ナギっ! ハヤテさまぁあ! もう・・・っ! もう・・・!」
「イっちゃぁあ! もう、もうイくっ! イっちゃうよぉお! いすみっ! いすみぃい!
もう、うぁ、やぁあああ! ハヤテぇ! いすみぃい! もう、 イっちゃあぁあああ!」
伊澄とナギの甲高い二重奏がそれぞれの限界を叫び、
ハヤテもまた二人の美少女から貪った快楽で限界まで張り詰めたモノを解き放つべく、
ナギ、伊澄の順に思い切り肉槍を突き立ててから二人の身体の間にそれを挿し込んで、
充血した秘芽を思い切り擦りあげると、
二匹の子猫はびくびくびくっと激しく身体を震わせて―――
「っふぁぁあ! もう、も―――――――――っあぁぁあぁああああ!」
「ひゃああぁあっ! イっちゃぁあ! イっちゃ―――――――――ぁあぁあぁあぁあ!」
それがトドメとなって、二人同時に絶頂に達する。
そして、僅かに遅れて子猫達の飼い主もまた・・・
「っくぅう! 僕も・・・出します・・・っうう!」
呻き声と同時に秘唇の間に挟まれた肉槍の穂先から“びゅくびゅくびゅくっ!”と放たれた白濁は、
身体を仰け反らせたナギと伊澄の間の空間で放物線を描き、
二人の少女の腹や胸・・・そして顔や髪にまで届き、白い肌や黒い髪、金色の髪を、粘つく白さで汚してゆく・・・
「ふぁ・・・ぁ・・・ハヤテ、さまの・・・ぉ・・・いっぱい・・・ぃ・・・」
「ひ・・・ぁ・・・いすみのかお・・・ハヤテので・・・どろどろだ・・・」
やがて、絶頂と共に訪れた嵐のような快感の波涛が過ぎ去り、仰け反らせた身体を弛緩させたナギは、
伊澄と抱き合うようにぺたっと倒れ込む。
互いに艶のある吐息を洩らしながら、顔を見合わせて・・・その端正な顔を白く彩る熱い濁液に惹かれるように・・・
「いすみぃ・・・ん・・・む・・・ちゅ・・・あむ・・・」
「あ・・・ナギ・・・ずるい・・・わたしの・・・ハヤテさまの・・・あむ・・・んっ、はむ・・・ぅ」
「ん・・・ぁ、こら・・・ぁ、それ、わたしの・・・ぉ・・・んむ・・・」
子猫がミルクを舐めるように・・・ぴちゃぴちゃと、互いの顔に飛び散った精液を舐めあうのだった。
「ハヤテくん、お疲れ様です、頑張りましたね〜♪」
「あ、どうも・・・いやぁ、流石にちょっと疲れました、あはは・・・」
一体いつから用意してあったのか、冷えたドリンクをマリアから受け取ったハヤテは、
それを一息に飲み干して、ふぅっと息を吐いて、それでやっと落ち着いた気分になれる。
「ふふ・・・でも二人とも、子猫みたいで可愛いですね〜♪」
「ええ、なんとなくこんなことになるんじゃないかとは思っていたんですが、
やっぱり伊澄さんも可愛いですわね♪」
「あ、思ってたんですか・・・」
相変わらずどこまで先を読んでいるのか・・・
突っ込んだら、というか考えたら負けな気がするのでいつも深くは考えないのだが、
ハヤテにとってこのメイドさんはいろいろと永遠の謎なのである。
「でもハヤテ君、これでまたミルクをあげなくちゃいけない子猫ちゃんが増えてしまって、
明日から大変ですわね〜♪」
「はは、まぁ大丈夫です、三千院家の執事として、そこは立派にこなしてみせますから!」
「あらあら、頼もしいですわねぇ、ところでハヤテ君・・・」
「はい・・・?」
マリアと肩を並べて話していたハヤテだったが、なんとなくマリアとの距離が縮まっているような気がして、
やはりなんとなく距離を離してみる。
「ひとつ、お忘れになっていることはありませんか?」
「えー・・・ええと、なんでしょう♪」
これもまたなんとなく、なのだが・・・妙にマリアの背後が黒い・・・
もともと部屋の明かりは落としているのだが、それにしても黒い気がして、笑顔のまま微妙に後ずさってみる。
「実はですね、今日、私・・・なんだか邪魔が入ってばかりで、ハヤテ君に可愛がって頂いてないんですよね〜♪」
「え、あ、そうでしたか、あはは・・・まぁ、たまにはそういう日があったほうが、
次のときにこう、余計に盛り上がれると言いますか・・・あはは・・・」
あぁ、やっぱりか・・・と思いつつも、流石に今日ばかりは如何にハヤテとて、
そろそろ休みたくて仕方ないのだった。
伊澄にありえない責め方をされたり、ナギと伊澄を同時に達させるという荒業を成し遂げた後なのだから、
当然と言えば当然・・・だが・・・
「もしかして、ハヤテ君・・・今日はお疲れですか?」
「はい、実はもの凄くそうなんです」
尚もジリジリと迫られて、やはりジリジリと後ずさりつつ・・・もはや言葉遊びに興じる余裕も無く、
本音をずばりと言い放ってみるが、
「でしたらご安心くださいな♪
ハヤテ君は横になってさえいて下されば、私がちゃーんとして差し上げますから♪」
「あ、あはは・・・って、ところで・・・その、これ見よがしに持っているヒモは、一体ナニを・・・?」
「うふふふ♪ なんだと思います〜?」
「え、ええと・・・っあ!?」
ハヤテとしては後ずさりつつ部屋の出口を目指していたハズなのに、
後ろに引いた足に“とん”っと当たったその感触は・・・何故かハヤテのベッドのものである。
「あらあら、なんだかんだ言っても、ちゃーんとその気になってくれてるのですね♪」
「い、いやぁ・・・その・・・あはは・・・」
間違いなくマリアによって誘導されたのだが、それはつまり要するに彼女から逃れる術は無いということだ。
これはもう、諦める他はないかと心の中でため息を吐きながら、そうなると気になってくるのは・・・
「え、ええと・・・で、その、マリアさん・・・そのヒモは・・・」
一見、単なるヒモなのだが、そもそもこの局面において、何故そんな物を持っているのか・・・
特に思い当たるものは無いのだが、ただ・・・とにかく、嫌な予感がする。
そして・・・“不幸の達人”ハヤテの不幸センサーの鋭さは、並大抵のモノではないのだ。
「これはですね〜、実は先ほど、ハヤテ君が伊澄さんのお仕置きから抜け出したときに、
そうですね・・・一度に三回分くらいの量のモノを伊澄さんの中に注がれて・・・」
その情景を思い出したのか、マリアは頬を赤らめて“はぅ・・・”と熱っぽい溜息を吐いたりしている。
ハヤテとしては・・・不幸センサーが鳴りっ放しの目覚し時計よろしく脳内で音量を上げいるのだが・・・
「あれ、いいなぁ・・・って、思いまして・・・」
「あは、はは・・・なかなか、僕としてはキツかったですが・・・あはは・・・」
「でも、出したときのカイカンも、凄かったんじゃないですか・・・?」
「い、いやまぁ・・・それは・・・」
それはそうだが、そうだとしても・・・その過程は、出来れば二度と体験したくない思い出なのだ。
・・・特に疲れきっている今は。
「それでですね、思ったのですよ・・・伊澄さんは髪の毛を使われて不思議なお力でそうされていましたけど、
まぁ・・・・・・要するに縛っていたのですよね♪」
「やっぱり今日は寝ますっ!」
やっとわかったヒモの使い方の想像を超えた極悪さに、ハヤテはもはや形振り構わず逃げ体勢に入るのだが、
「ぅわあっ!?」
そんなハヤテの腕を背後からがしっ、と何者かが捕まえる。
マリアは相変わらずの妖しい、というか怖い笑顔で目の前にいる以上、その何者か、とは・・・
「ねぇナギ・・・ハヤテさまの喘ぎ声って・・・女の子みたいで、すごく可愛いの・・・」
「え、ちょ、ちょっと、い、いす・・・」
てっきり、じゃれあいながら寝付いてしまったかと思っていた声の主に何か言おうとすると、
今度は反対側の腕をやはり背後から捕まえられて・・・
「ほほう・・・確かにハヤテなら見た目的に“受け”もアリかもな」
「お、お、お嬢様!?」
子猫二匹の拘束などハヤテなら簡単に振り解けるが・・・執事として、そんな乱暴が許される訳が無い。
そうこうしている間にも、“ヒモ”を手に満面の笑みを浮かべたマリアは近づいてきて・・・
「ほ〜らハヤテ君? ご主人様とお客様にも期待されていることですし、
ここは三千院の執事として覚悟を決めるべきじゃないですか〜?」
楽しくて仕方が無い、という感じのマリアの言葉に、ハヤテは涙目で引き攣った笑いを浮かべながら・・・
「あの・・・せめて明日ではダメでしょうか・・・」
目の前のマリアも、振り返って見る伊澄も、ナギも・・・皆、一様に笑顔で―――
「ダメです♪」「ダメですよ♪」「ダメだ♪」
時刻は午前零時を回ったばかり。
借金執事の夜明けは、まだ遠い・・・