桂雪路は途方に暮れていた。  
「あーなんでこうなるかなー?」  
 徹夜で麻雀してしまって完全に学校も遅刻してしまった。この件でもって宿直室を完全に追い出されることとなった。  
「むしろ宿直室以上離れたところから登校したら遅刻多くなっちゃうのになんでわからないのっ!」  
 学校側としては宿直室から遅刻出来る雪路のその生活態度を問いつめたいところではある。  
「とりあえずは今日の宿よね……」  
 昨夜など雪まで降っていたし野宿だけは避けたい。  
「となるとやっぱりあそこよね……」  
 思い当たる所は一箇所しかなかった。  
 ──深夜。閑静な住宅街。雪路がこっそりと桂邸の様子をうかがう。  
「寝静まったようね……」  
 ばれたらヒナギクに小言をめいっぱい言われてしまうので最新の注意を払って離れに忍び込む。  
 ガチャリ。  
 ラッキー。鍵が開いていた。仕舞っていたらぶっ壊して侵入しなければならない所であった。  
ばれる危険性も高くなってしまうし、寝床にも外気が入ってしまう。  
 ゆっくりと部屋に入っていく。明かりを付けられない上に至る所に酒ビンのトラップがある。  
しかしかつて知ったる我が自室。うまくやり過ごして物音一つ立てず念願のベッドまでたどり着いた。  
「これで今夜は寒さをしのげるわ」  
 ベッドにするりと潜り込む。  
「あれ? 抱き枕なんかあったっけ?」  
 しかもほのかに暖かい。湯たんぽ抱き枕? 遠赤外線保温抱き枕?  
「まいっか♪」  
 寒い夜にそれは願ってもない。前夜の徹マンが応えており早く眠りたかったのあって、  
持ち前の楽観を駆使して細かいことを気にせずそのまま布団に入り込んだ。  
 もちろん、それは抱き枕などではなく。先日からやっかいになってるハヤテなのだが、  
ハヤテの方もヒナギクの思いがけない心ない言葉で昨夜は徹夜で勉強しており、  
なにより昼間の事(サ○デー23号参照)もあって今夜はいつもより疲れていたのであった。  
 
 割と寒い中に触れあう体温が心地よくハヤテもその温もりを求めてしまう。  
そしてそれが限度を超えたとき。  
「……………え?」  
「…………あれ?」  
 雪路もその違和感がようやく現実問題としておかしいと気づいた。  
「うぁっ!? だ、だれですか?」  
 先に問いただしたのはハヤテであった。それと同時に肌触りから女性と判断する。  
なによりここは誰の家か。そこらからハヤテが導き出した答え。  
「ヒ……ヒナギクさん?」  
 どきどきしながら声をかける。  
「……ブー。外れ。ヒナがこんな事するわけないじゃない」  
 お互い声でお互いのことを知る。  
「っていうかなんで綾崎君が私の部屋で寝てるのよ?」  
「それはいろいろあって……っていうか離れてくれません?」  
「寒いからそれは拒否するわ!」  
「先生ぇ!?」  
「そもそも貴方があそこで逃げるからサンマで徹マンになっちゃったんだから。  
そのせいで宿直室追い出されたんだからね」  
「その前から追い出されそうって……っていうか徹夜で麻雀しなければいいじゃないですか」  
「ヨンマならまだいいんだけどサンマは勝ち負けが大きくなるからそうもいかなくなるのよ。  
特に実力が拮抗してるとやめるにやめられなくなるんだから」  
「でもそれとこれとは……」  
「それに……」  
「?」  
「前から聞こうと思ってたんだけど。綾崎君、女性キャラ内では私だけ思いっきり攻撃してきてない?」  
「いやそのそれは……先生が……」  
「綾崎君が好きな年上キャラだというのに!」  
「年上ならだれでもってわけじゃないですから」  
 即座に答えるハヤテにムカっとする。  
 
「ほぉ……そんな事言うわけぇ?」  
 雪路が抱きしめる力を強めた。肌が密着してる部分が多くなり柔らかさを感じてしまう。  
「あ、ちょっと」  
「年上の魅力ってものを見せてあげようかな」  
「だ、だめですって」  
「おとなしくしないと……」  
「え?」  
「ヒナギク起きて来ちゃうわよ?」  
「う……」  
「それとも私追い出す?」  
「うう……」  
 寒空の中拾われた身として人を寒空に追い出すのもどうかと思われた。  
元々はここは雪路の部屋なのだし。  
「ほら綾崎君だって固くなってきてるじゃない」  
「これはその生理現象というか……」  
「いい加減観念しなさい♪」  
「あ……んっ……」  
 さっきまで超至近距離で喋っていた唇がハヤテの唇をふさいだ。柔らかい唇の感触が  
押しつけられる。雪路の手がハヤテの頭にまわされ唇を求めやすく固定させる。  
 
「ん……んむ……ちゅ……」  
 長いキス。暗闇の中二人のキスの音と布団の擦れる衣擦れの音だけが聞こえる。  
「ん……んっ……んんっ」  
 雪路の舌が割って入ってくる。初めて知る他人の舌の感触。  
熱い舌がハヤテの口内をまさぐる。やがてハヤテの舌をさぐりだしからめはじめる。  
「ちゅぷ……れろ……ん……んぷ」  
 舌がからみつく。熱く。とても熱く。とろけて一体になってしまうのではないかと思われるほどに。  
「ぷはぁ……どう? 綾崎君。おれが大人の味ってものよ?」  
「どうと言われましても……」  
「ん? もしかして初めて?」  
「まぁほとんど……」  
 一昨日のナギのほっぺにキスを思い出すが、これは除外していいのではないかと思う。  
「そっかぁ。綾崎君もてそうなのにね。なんか目が覚めちゃったしこのまま続きしちゃう?」  
「えぇ?!」  
「こんなに固くなってることだし……」  
「それは……」  
 いきなりの展開になんと応えていいかわからなかった。  
その間も雪路は部屋着の上から勃起したハヤテの屹立をなでさする。  
「このままさすってて出ちゃうとズボンとパンツ汚れちゃうわよ?」  
 借り物の衣類をよりによって精液で汚してしまう。それだけは避けたいと思った。  
この状況では雪路の言う通りするしかないように思われた。  
「あの……その……初めてなんで……やさしくお願いします……」  
 
「それじゃ……」  
 雪路がゆっくりとハヤテのズボンの中に手を差し込む。  
「ん……」  
 直に触れる手の冷たい感触に無意識にぶるっと体が震えた。  
雪路の手はさらにすすみ勃起した幹を包み込む。  
「ふふふ。熱いわよ。綾崎君のおちんちん。それに脈打ってて……」  
 耳元で告げられずとも分かっている事ではあるが改めて言われると恥ずかしくなってしまう。  
「そ、そんな事言わなくてもいいですってば……」  
「あらぁ? でもこっちは余計固くなってるわよ」  
「そんな事は……んん……あっ」  
 手がするりと竿から睾丸の方へと伸びた。雪路の指が袋ごともみほぐす。  
「えへへ。そしてこれが綾崎君のタマタマ〜」  
 まるで玩具を与えられた子供の用に嬉しそうにハヤテの性器をいじくりまわしていた。  
「あぁ……そんな……んっ」  
「んふ。綾崎君って可愛く喘ぐのね♪」  
「先生ぇ……」  
 今にも泣きそうな声に雪路の方もたまらなくなる。  
「ねぇ……綾崎君も触ってよ」  
「え……あ……はぁ……」  
 言われるままにおずおずと手を伸ばしシャツの上から雪路の胸を触った。  
「ん。そっちが先なのね……」  
「あ、あのまずかったですか?」  
「まずくはないわよなんだか十代らしい選択で……」  
「そりゃ十代ですから」  
 人生の経験は豊富でもこっちはからきし、下手すれば普通の十代より遅れているハヤテであった。  
「ん……あ……」  
 雪路の吐息が一段と大きくなる。  
「…………」  
 生唾を飲む自分の喉の音がことさら大きく聞こえた。  
「……綾崎君も手、中入れてよ……」  
 おそるおそるの愛撫にまだるっこしさを感じてもっと  
「は……はい……。」  
 
 シャツの下から手を差し込む。ハヤテの手がブラの上から雪路の乳房をを覆った。  
「んもぉ。そこまで入れたらブラも……」  
「はぁ……」  
 雪路が空いてる手で器用にブラを上にめくる。直接触れる胸の膨らみ。  
柔らかい肌の頂上で少し固く自己主張してる乳首。それらをやさしく撫でるように揉む。  
「ん……あ……あん」  
「気持ちいいんですか?」  
「ん♪ もっと強くして欲しいかな……」  
「あ、はい……こうですか?」  
 包んだだけだった手をぎゅっとおしつけるように雪路の乳房を揉みしだきはじめる。  
「はぁん! ……んっ……そう……上手よ……」  
「あ……乳首固くなってきました……」  
 手のひらの中で先ほどよりも固く隆起した乳首が意識されはじめる。  
「ん……そんなデリカシーない事言う奴にはこうだ♪」  
「そんな自分立て……あっ……」  
 雪路が今まで以上に強く竿を握りしごきはじめる。  
「ちょっと……先生……」  
「ほぉら……手がお留守になってるわよ……んっ……そうそう……んぁ!」  
 手はお互いの相手の体の熱さを、耳は二人の荒い吐息だけを伝えている。  
「んはっ……先生、もぉ……」  
 ハヤテが息も絶え絶えに雪路に限界を告げた。  
「ん……このままイってもいいよ?」  
「そ、それじゃズボンが……」  
 すっかり最初の設定を忘れていた雪路であった。  
「あ、あぁ。そっか。汚さないようにしてたんだっけ……」  
「先生ぇ……もぉほんとに……あっ……」  
 ブルブルと震えるハヤテの鈴口からにじむようにカウパーが流れる。  
「これは……ティッシュ取りに行く間もなさそうね……」  
「せ、先生?」  
 
 雪路がもう片方の手でお椀を作って亀頭の先にかぶせる。  
「汚れないようにしてあげるからこのまま出すといいよ♪」  
「え?」  
「ほらほら遠慮しなさんな♪」  
 さらに激しくしごきたてるとカウパーにまみれた亀頭がにちゅにちゅと淫靡な音をたてた。  
 快感は限界を超え睾丸から精液が屹立したペニスを駆け上がっていった。  
「んっ……」  
びゅぶっびゅるるるっびゅっびゅっ……。  
「お♪ 出た出た。綾崎君のせーえき♪」  
「……………」  
 なにかお漏らしをしてしまったかのような後ろめたさを感じてしまう。  
 脈動を終えた陰茎の残滓をしぼりとるようにしごく。  
指先で亀頭部分をやさしく拭ってから手のひらの精液をこぼさぬようにズボンから抜いた。  
「すっごいわねー。若さって奴? ゼリーみたい」  
「あんまりそう言われると恥ずかしいんですけど……」  
「なに言ってるのよー。褒めてるんだから♪」  
 ティッシュで手のひらを精液を拭ってゴミ箱に投げ捨てる。  
「さて……今度は私の番だからね?」  
「え?」  
「当たり前じゃない♪ ちゃんと下の方も触ってもらわないと不公平ってもんだわ」  
「えーーーーっ!?」  
「ほら早く」  
「わわわわっ?」  
「しーっあんまり騒ぐとヒナが起きて来ちゃうじゃない」  
「うう……」  
 しょうがなく今度はハヤテが雪路のズボンの中に手を差し込んでいく。  
腹部の柔らかさが指先に伝わる。  
 肌と肉の柔らかさはあるがその下にある腹筋の感触に関心させられる。  
(やっぱり鍛えてるのかな?)  
「ちょっと綾崎君? お腹痛いんじゃないからずっとさすられても……」  
 なかなか下に降りてこない手にもどかしそうに抗議した。  
 
「あ……はい……」  
 指先が下腹部からうっすらとした茂みへと到達する。女性の茂みを触るという行為自体が  
なんともいえない淫猥な気にさせた。だが少年はさらに奥の方への愛撫を求められていた。  
指先がかき分けるようにさらに奥へと進む。  
「ふぁっ」  
 恥毛の下のつるりとした陰阜の感触が途切れ柔らかい粘膜質のソレに変わる。  
(これ先生の……)  
 柔らかい肉は周りよりもことさら熱く。湿り気を帯びて指をくっつくような感じだった。  
その部分は自分で言えばペニスがある部分であるが雪路には当たり前ではあるが  
それがなく、女性のそこを初めて触る少年に不安を抱かせた。  
(これでいいのだろうか)  
 ゆっくりと指が秘裂をなぞるように奥へとすべらせる。奥はさらに熱く湿り気を帯びていた。  
「んぁ……あんっ……あっ……」  
 細心の注意を払って雪路の反応を見ながら秘裂を触る。  
「…あっ……あっ……んぁん!」  
 いつも喋る声と明確に違う声。感じている雪路の声に戸惑いと興奮を覚えてしまう。  
やがてどこを触るとより声を出すかわかり始める。こりこりとした肉の芽のような部分。  
「ひぁっ…あっ…ああンっ!」  
 そこをこねるとさらに奥から蜜が溢れやがてにちゅにちゅと秘肉をこねる音が聞こえはじめてきた。  
その音を聞くまでもなく指にまとわりつく熱い粘液が雪路が感じている事を現していた。  
(先生が僕の指で感じている……)  
 どちらかというといつも振り回される側である自分が今は雪路を感じさせている。  
一種の征服欲めいたい感情が芽生えていく。  
「あっ…あンっ……綾崎君……もぉ……っ!」  
「先生もイっちゃいそうですか?」  
「ふふ。まだよ。んっ……! もぉっていうのは…入れて…ってこと」  
「え?!」  
「綾崎君ももぉ固くなってるでしょ?」  
「それは……その……はい……」  
 先ほどの射精でいったん元気をなくしたソレは今ではすでに痛いくらい勃起していた。  
「んしょ……」  
 下を脱ぎはじめる雪路にもとより拒否権のないハヤテが応じるように下を脱ぐ。  
「ん……ほんとに異性交遊になっちゃったわね……」  
「う……内緒ですよ?」  
 
「クビにならないかぎり秘密は守るわ!」  
「それってクビになったら……」  
「その時は一蓮托生!」  
「えーーー?」  
「そんなことより早く……これ……」  
「あ……」  
 固くなってる屹立を優しく握ってひっぱる。それに合わせてハヤテが雪路に覆い被さっていった。  
「ん……」  
 亀頭が秘裂に触れる。  
「こうかな……」  
「ん……もっと下で寝かせて……」  
「はい……ん……」  
 亀頭の先に熱い感触が伝わる。ゆっくりと腰をすりよせるように動かすと、  
熱い感触はすぐに屹立全体を覆い始めた。  
「ん……入った……」  
「んぁ……うん……入ってる……」  
 熱いうごめきがぞわぞわとペニスを締め付け刺激する。  
(これがセックス……先生とセックスしちゃってる……)  
「んぁ……あっ……んっ」  
 自分が組み敷いている雪路は間違いなく今時分の屹立によって感じているのだった。  
 ゆっくりと快感の赴くままに腰を動かしはじめる。  
「はぁはぁ……先生……」  
「んくっ……綾崎君……あっ」  
 固く反り返った屹立が膣壁をこそぐように出入り始める。  
「あっあっ…これ……あっ……だめっ……このかく……っど……んぁっ」  
「先生のもすごい締めてきて……気持ちいいです……」  
 抽送によって刺激とともに淫靡な音が奏でられる。その音がまた刺激として脳に伝わり  
相乗効果を上げていた。  
 濡れた肉をうつ音が徐々に間隔を狭めていく。  
 
「ん……はっ……くっ……」  
 苦悶にも似た息を漏らしてただ闇雲の腰を動かす。  
 その荒々しい腰使いがかえって気持ちよかった。  
「あぁ……んはっ…あっ!」  
「先生……僕……もぉ……」  
 泣きそうな声で訴えてくる。  
「ん……私もイキそぉ……。いいよ。大丈夫だから中で……」  
「先生……っ」  
「綾崎……君っ! あぁっ!」  
 射精を目指してさらに突き上げはじめた。  
その動きはハヤテだけでなく雪路をもさらなら快楽へといざなう。  
「あっ……あぁぁぁっ!」  
「くっ」  
 一足先に絶頂にたっした雪路の膣がぎゅっと一際強くハヤテの屹立を締め上げた。  
瞬間二度目の射精感がせり上がる。  
びゅるっ! びゅぶぶぶっ びゅっびゅっ……びゅくんびゅくん……  
「んん……ふぁ……あっ……また……んんっ」  
 中で脈動するペニスに断続的にエクスタシーが押し寄せてくる。  
「はぁはぁ……先生……」  
 余韻にひたっている雪路を見つめる。こうして見れば普通の年上の女性で十分色っぽかった。  
 やがてハヤテの視線に気づいた雪路が手をハヤテの頭に回して抱き寄せる。再びキス。  
「ん……ちゅ……。ぷぁ。なかなかやるわね♪」  
「は、はぁ。ありがとうございます」  
 何と応えればいいのかわからずにそんな間抜けなやりとりを交わしたのだった。  
 
「あーもう外、大分明るいわね」  
「ですね……」  
「ふぁぁ……今日もあんまり眠れなかったわ……」  
「はう……僕もですよ……」  
「さてハヤテ君が泊まってるんなら、ヒナが起こしに来ないうちにここを出なきゃ」  
「あぁそうですね……」  
 鉢合わせたらどうなるのだろう。考えるだに恐ろしい。  
「学校が開門したら保健室ででも寝ようかな」  
「なんてフリーダムな人なんだ……」  
「それじゃ、また学校でねハヤテ君♪」  
「はぁ……」  
(あ、そう言えば呼び方が……)  
 気づいたときには雪路はすでに部屋にはいなかった。  
 酒瓶に囲まれたベッドでほんの少しの休眠をとることにした。  
 
 
 こうしてショートホームレス達はぬれぎぬであったはずの  
不純異性交遊を既成事実としてしまったのであった。  
 
 一方ヒナギクは鉛筆を使った。  
 

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