「ぬあああああああ!」  
(こんなの恥ずかしすぎてしばらくハヤテの顔も見れないよ……)  
 昨夜から何度も行われた苦悶のうめきと苦悩。答えなどないように思われた。  
「そ、そうだ」  
 こんな時ほど名も知らぬ人間に聞いた方が相談出来るというもの。  
 奥さんじゃないのでみのは駄目だ。  
 と言うわけでPCの前に座る。用があるのはあるサイト。  
「某匿名大型掲示板──」  
 人種のるつぼのくせに匿名という変わった空間。ここならナイスなアドバイスをしてくれる人がいるかもしれない。  
「ここはやっぱり純情恋愛板がいいだろう……うーん。先生とかそういうのばっかりだな。執事とのスレはないのか……」  
 そうなると新スレッドをたてるしかあるまい。  
 
 
【相談に】うちのカッコイイ執事【のってください】  
1 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 00:57:17 ID://pqWnVJ  
 先日、住み込みの執事に裸を見られたばかりでなくキスまでしたしまいました。  
恥ずかしくてまともに顔もあわせられません。どうすればいいでしょうか?  
ちなみに初対面の時に告白されてるのであっちも気はあると思うんです。  
2 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 01:00:37 ID:8oVuir5d  
2ゲト  
sneg  
3 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 01:02:17 ID://5pqWVJ  
sneg? なんですかそれ?  
4 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 01:15:47 ID:txk5dFtO  
ぐぐれ。でもエロゲ言うより乙女ゲーだな。  
5 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 01:31:00 ID:RBF9WS7W  
とりあえず安価>10  
話はそれからだ。  
6 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 02:37:35 ID:HMYpFRqJ  
ksk  
7 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 02:40:30 ID:HMYpFRqJ  
ksk  
8 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 02:53:57 ID:fs6s3XFk  
vipperは巣に帰れ  
9 名前:名無しさんの初恋 投稿日:2006/04/17(月) 03:59:26 ID:K8BqaV2v  
つ http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1138401467/  
 
 
(なんなんだこれは)  
 期待していた回答はまったくなく意味不明な内容にナギは途方に暮れてしまう。  
しかし最後のこれはどこかへのリンクのように見えるが……。  
何気なくリンク先を覗いてみる。  
 
「な……これは……」  
 おびただしい数の話の書き込み5スレ分にも及び、過去ログを話ごとに  
補完してる保管庫なるサイトまであった。内容もキスどころの話ではなくハヤテが  
いろんな登場人物の絡み、中には孕ませてモノすらあった。  
「ハ、ハヤテめ……」  
 自分というモノがありながら、様々な女性に手を付けている事にいらだちを覚えつつも  
なにかイケナイものを見ているような気分になる。  
 一話また一話と読み進むに連れて鼓動の音が高鳴るのを感じていた。  
(こんな事まで……あ、あんな時に……)  
 もじもじと太ももをこすりあわせる。  
(い、いかん。こんなハヤテの浮気な話をみてそんな気分になるなんて……)  
 頭が否定しても体が言うことを聞かなかった。  
 マリアが、伊澄が、ヒナギクが、昨夜が、ハムスターが。自分の物もあったが背徳的な  
興奮はその非ではなかった。  
 手がスカートの中に入っていく。  
(わ、私はそんなはしたない女では……!)  
 心では拒んでいるはずなのに手はゆっくりと自分の秘部へと運ばれていく。  
まるでナギの体ではないかのように。  
「んっ」  
 ついに指がパンツ越しに秘唇に触れる。そこはいつになく熱く。  
(駄目だ駄目だ……)  
「んぁ……」  
 拒否をしましてるはずなのに指は巧みに秘裂の心地よい部分を刺激していく。  
目はハヤテが自分以外の者とむつみ合う文章を追っていく。まるで出歯亀でも  
してるかの心境。質の良い布地が徐々に湿り気を帯び指の腹にそれを感じさせる。  
 
(濡れてしまっている……。ハヤテと他の者の痴態だというのに………)  
「は……んっ……んぅ」  
 荒くなっていく息に戸惑いを覚えながらも秘部をさする手指がさらにはやくなる。  
たまらなくなりパンツの中に手を差し込む。熱くしとどに濡れた秘唇を直にさわりはじめた。  
今までにないくらい濡れている。  
「……ん……ハヤテ……」  
 文章中のハヤテの愛撫にあわせて同じようにまさぐる。嫉妬と快感がごちゃまぜに  
なった感情の高ぶりに手の動きがどんどんエスカレートしていく。  
「だめ……もう……んっ」  
 何かが上り詰めてくるような感覚。  
「あっ…………あぁぁぁぁ!」  
 体が硬直し頭の中がまっしろになる。  
「ん……はっ……」  
 断続的にくる余韻に体を震わせながらどっとい椅子に身を預ける。  
 しばらく放心状態の後、徐々に理性が取り戻される。  
「あ………あぁぁぁぁぁ!」  
(こ、こんな事をしてしまっては恥ずかしすぎて余計にハヤテの顔が見れないではないかっ!)  
 更に落ち込むナギであった。  
 

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