『ヒナギクのなく頃に口封じ編!』
私は彼をなぜ好きになったのかな?
女の子みたいに整った顔?
苛めたくなるような顔と性格?
人柄? 強さ?
それとも彼が持っている独特のオーラ?
・・・・・・・。
ううん、違う。
多分、私を特別視しないところかなと自分では思う。
私と話してると、ナギと話してるように感じる。(どこがどう似てるかは理解できないけど・・・)
こんなセリフ、他の人なら絶対言わない。
私と二人きりで普通に話してくる男の子など私は見たこともない。
なのに、彼は・・・・・
普通に私に話してかけてくれる。
他にも、私は彼の色々な部分に惹かれてるのだと思う。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
別に放課後でも出来る、剣道部の仕事だったけど、
昼休みなら、ナギの事だから、あの人気が無いベンチにいると思って、
少しお邪魔して、ついでにハヤテ君と少し話でもしようかな、何て思ってた。
なのに・・・・。
最初、あのベンチに向かっている時に、声が聞こえた。
とても・・・・・そう、女性の艶がかかった声が・・・・
私の空耳かなと思ってたけど、あの場所に近づたびに、
その声は大きくなっていって、途中からは間違いなくナギの声だと分かった。
私は怖くなりながらも、足を速めていた。
そして二人が小さくだけど見えた時、何をしてるか分からなかった。
だって、ナギがベンチに座っているハヤテ君の上に乗ってる様にしか見えなかった。
その距離を減らすうちに理解させられた。
だけど、信じられなかった。
ナギとハヤテ君がセッ・・・Hしてるなんて・・・・。
足元がなくなる様な気分だった。
夢だと思いたかった。
怖くて、その場を逃げだしたかった。
でも、足は私の意志とは反対に、夢中になっている二人に近づいていく。
そして適度大きさな木に隠れ、二人の行為を覗いた。
何で、覗こうとしてるか分からない・・・。
でも、目が二人から離れない。
上から下までじっくりと・・・・。
さっきまではよく見えたかったナギの顔はとても淫らで、13歳の顔とは思えなかった。
ハヤテ君のモノはナギのスカートの中に隠れて見えなかった。
(もし、見えてたら声を上げてたかもしれない・・・)
二人がなぜこんな所でこんな事になってるかを考える事など出来なかった。
頭がぐちゃぐちゃだった。
だけど、二人を見てるうちに、自分の体が火照ってきて、手が無意識にスカートの中に入っていた。
見てるだけなのに、私のそこも・・・少しだけど濡れていた。
他人のを見て、こうなちゃうなんて・・・・私、Hなのかな・・・。
その時、
ボキ!
多分小枝か何かを踏みつけてしまったんだと思う。
だから、私はその場を急いで逃げ出した。
・・・・・・・・・・・・・。
どれぐらい走ったか無我夢中で分からなかったけど、
自分の掻いた汗の量からして、かなりの距離を走ったんだと思う。
でも、本当に危なかった。
もし、あそこでバレてたら、あの二人とは二度会えないと思う。
いや、もう次からあの二人と会うのが怖い・・・
どんな顔をして話せば全く分からない。
私はとても次の授業に出る気になれず、生徒会室で休む事にした。