「これで……完成だ」  
 筆を横に置き、書き上げた文字を見る。  
 『天下一舞踏会』  
「私が見たかったものは……もうすぐ現実となる」  
 そう思うと口元が緩む。  
 この日のために膨大な金を積み、様々な犠牲を出し、禁忌に触れてまで計画した――イベント。  
「〈彼ら〉にとっても有意義な夜になるな……」  
 綾崎颯  
 三千院凪  
 マリア  
 倉臼征史郎  
 桂雛菊  
 西沢歩  
 愛沢咲夜  
 ギルバート  
 橘亘  
 貴嶋沙希  
 鷺ノ宮伊澄  
 ヒルダ・シャフルナーズ  
 
 床刻まれている12の名。そしてそれを囲む魔方陣。  
「長い長い祭りを始めるとしよう、いざ――」  
 パン、と手を合わせ、床にその手を叩きつける。  
「固有結界――――『舞踏会』」  
 光に包まれる。  
 
 
僕は何故か大きなベッドに座っていた。  
(あれ? さっきまで厨房で夕食の片づけしてたのに突然……何が起こったのかな……?)  
「超振動?」  
 当然そんな必殺技は会得してない。  
 とりあえず周りを見渡す。  
 大きな部屋に――ベッドが一つ。  
 かなり豪華な、ドイツ製のベッド。僕が6人並んで寝れるくらい……かな。お嬢様のベッドも確かこのくらい。  
(…………)  
 それしかない。  
 壁はは立派な素材と装飾で彩られ、高級感を見せている。  
 窓は無い。扉が一つ。  
(……ラブホテル?)  
 
 ―――――カチャ  
 
「誰ですか?」  
「おおハヤテ」  
 そのいつもの姿にホッとする。  
「FF壱弐をしていたらこんなところに来てしまった。何だ、この現象は?」  
(三千院家は発売前のゲームも楽しめるんですか……)  
 お嬢様は何だかワクワクしながら部屋を見回してる。  
 不思議な体験に心を弾ませてるに違いない。  
「僕にも分かりません、けれど僕の長年の経験からすると……危ないと思います」  
 何だか事件→被害。いつもの公式。  
「まずはここの場所を特定――」  
 
 ザザッ!  
 
 ラジオの雑音のような音が耳に入る。  
『あー、テス。 諸君、すまない。突然このような場所に呼び出したのは私だ』  
 スピーカーも無いのに音声だけがどこからか流れる。  
『私は夢見る人間が大好きだ。特に美少女女子高生が大好きだ! そういうわけで私は一つの催しを用意した』  
「……お嬢様、大丈夫です。僕がいます」  
 きゅ、と服の裾を掴んできたナギを安心させる。  
 未知の存在が怖いのだ。  
『リングを付けて一人になるまで殺しあえ――ではないが用意された規定の勝負で争い、勝ち抜いていくゲームだ。単純だろう?   
むろん、優勝には賞品がある』  
(……ゲーム?)  
 
『願いを一つ叶えよう。漠然としているかもしれない。けれど、このように私は諸君を転移させることもできた。  
それで分かるよう今の私は何でも用意できる、何でもできる。例えば――借金を返済したり、気になるあのコと結ばれたい、ってのもアリだ。  
さしづめ私はランプの精。質問は受け付けない。私を――楽しませてくれ』  
 
 ブチッ!  
 
「あ、え〜と……お嬢様?」  
 その音声が切れるとお嬢様がベッドに寝そべり、上着を脱ぎ始めた。  
「お、お嬢様っ!? そんな、どうして服を――」  
「私としたくないのかよ」  
 お嬢様の目の先、そこに文字が浮かんでた。  
『SEX : 相手を先にイかせたら勝利』  
「…………えぇ??」  
「ハヤテ……」  
 お嬢様は既に服が半分脱げた状態だった。  
「その行為は私たちの関係では当然の行為ではないか」  
 それは恋人としての言葉。  
「そう、それはそうかましれませんけど……、まだお嬢様には早すぎますよ」  
 それは使用人としての言葉。  
 2人の会話は噛み合わないで続く。  
「ハヤテは借金を返したいのだろう? これはチャンスなのだぞ」  
「僕は僕だけの力で借金を返します、だからお嬢様、こんなのはやめましょうよ」  
(う、うむ? ……そうか。ハヤテは借金を返したら今の関係が崩れると思っているのだな)  
「ハヤテ……ハヤテはわたしにずっと付いてくるのだ。これはその契りということにしよう。いわゆる契約というヤツだ」  
 だんだんとナギの頬が朱に染まっていく。  
「お嬢様……」  
「や、優しくするのだぞ。それと精一杯――愛でてくれ」  
「……はい」  
 ハヤテは身を乗り出しその小さな唇に自分の唇を押し付けた。  
 
***  
 
「どこデース! 僕のタメに死んで下サーイ!」  
 無造作に刀を振るうギルバート。  
『戦闘 : 相手を倒せば勝ち』  
 そこでのルールはそれだった。  
 至極単純で、簡単解明なルール。  
 マリアにとってはとても不利だった。  
 何故か移動させられていた森の中で身を潜める羽目になった。  
「願いガ叶えば金髪ツインテールをナかすなんて楽勝デース」  
(なら最初からお金を願いで貰えばいいじゃないですか……)  
 はぁ、と溜息を零して木の陰からギルバートを覗く。  
「女性相手にそんな武器卑怯じゃないですか?」  
「A〜HA〜? ボクの国ではホームランが打ちたかったら薬物とコルクバット使いマース 。勝つためなら何デモしマース」  
(何だか聞いたことある言葉ですねえ……)  
「それヨーリ、声を出したのは失敗デース」  
 ギルバートがこちらの方を見て、両手の手首を合わせ、両の手を開き、それを引く。  
「通信教育の成果を見セル時デース」  
(……三千院の血って皆負けず嫌いで困ります…)  
 マリアがメイド服の中から黒い、団子ほどの大きさの球体を取り出し、ギルバートと向かい合う。  
「カァァァァァァメェェェェェェェ――」  
 ぱぁぁ、とその手の中が青く灯る。  
「ハァァァァァァメェェェェェェ――」  
(しょうがありませんねえ……)  
「あんさらー――」  
「ハァァァァァァァァァァァァアアアアアアアアアア!!!!」  
「ふらが☆らっく!」  
 …………それは都合上表現できない必殺カウンター。  
 どうしてか放たれた青の光線は消滅。  
 ギルバートに投げられた球体がヒット。  
 戦隊モノよろしく「チクショオオオオオオオオオ」と叫んでちゅどーん、と爆発。  
 
「変な夢ですね……」  
マリアは首を傾げて呟いた。  
 
――マリア 二回戦進出。  
 
 
***  
 
 
「どこなんですかココは――」  
 シスターは教会の中で待たされていた。  
『シスターヒルダ。……言いにくいのだが、相手の鷺ノ宮伊澄を召喚しそこねた。……準備は万全だった筈だというのに……』  
「はい? どういうことです?」  
『不戦勝、ということだ』  
「そうですか、これも天の導きですかね、嬉しいです」  
『健闘を祈る』  
 
――ヒルダ・シャッフルナーズ 二回戦進出  
 
***  
 
「んぅ――」  
 お嬢様の下唇を自分の唇で挟む。  
「――ん、ちゅ――ちゅ――ちゅ――ちゅ」  
 重ねては離し、重ねては離し何度も何度も執拗に焦らすように――  
「ぅぷ――ン」  
 適度に唇が濡れるのを見計ると強引に押し付けて、お互いの唇をこすりあわせる。  
「ぅぅ――んぁ、ちゅっ」  
 角度を変えてさらにお互いを刺激する。  
(これが……キスというやつか。すごく……心地いい)  
「ちゅぅ――ン、ぅちゅ、ちゅぅぅぅ」  
 ハヤテがナギの唇を吸う。  
「ちゅぅ、――」  
 そこでハヤテが顔をずらし、首元辺りを舐めだす。  
「――――ぁ、ああ」  
(く、くすぐったい……)  
 鎖骨をなぞるようにナギの体を這う舌。  
 さらに首元に吸い付く。  
「僕の痕――つけちゃいますね」  
「え? あああっ!!」  
 ちゅう、とナギの肌を吸引する。  
 その感触に悶えるナギ。  
「は、ぅぅぅぅ、あ、あ、」  
 ナギの肌は柔らかかった。  
 まだ幼い――その肌を、強く、強く吸い上げる。  
「――っぱぁ、まあ、最初はこんなぐらいですかね――」  
 軽く赤ばんだ、蚊に刺されたような痕。  
「ぁ、ああ――」  
「脱がしますよ」  
 
 ブラを下からすっと持ち上げ、外す。  
 主張の小さな二つの山が露出される。  
「…………小さくて、すまない」  
「いいえ、とても可愛くて――僕は好きですよ」  
 ちなみに、それはハヤテが幼児愛好者だから、というわけでなく小動物を見たときの可愛さであったのだが。  
「そ、そうか」  
 その言葉の意味をそのまま受け取り、赤かった頬をさらに赤めらせる。  
「それでは――こちらも」  
 下の下着をするすると下げる。  
 可愛らしい女性器がが露となる。  
「っ…………」  
 ぼんっ、と顔から湯気のようなものを出すナギ。  
「お、お嬢様?」  
「は、生えてないのはしょうがないじゃないか!」  
「……はい?」  
(ああ――――そういうことですか)  
「大丈夫です、お嬢様。僕は何も気にしませんよ」  
 優しい言葉で安心させる。  
「しかし――はぅあっ!!」  
 ぺろ、とその可愛らしい女性器を舐め上げる。  
 微かにひく、と蠢いたのをハヤテは見逃さなかった。  
「お嬢様、ちょっとこの指口に入れて濡らしてくれませんか?」  
 口の前にハヤテの右手人差し指が出される。  
「……はむっ、んゆぅぅぅぅーーーー」  
「ありがとうございます」  
 ちゅぽ、と口から抜くとナギの唾液がべったりとついた指が現れた。  
「少し――弄りますね」  
「ば、ばか。そういうことを言うな」  
「すいません――」  
 その仕草が少し、ハヤテを興奮させた。  
「んっ――」  
 濡れた指を女性器の中に少し入れる。  
(少しでも湿らさないと……、お嬢様には辛いですよね……)  
「んぅ………」  
 じれったい感じがしたのかナギが体をくねらせる。  
「ん……ぅん……」  
 入り口全体を濡らすと、指を引き抜く。  
 抜いた指には少し粘着性のある液体がついていた。  
 
「それじゃあお嬢様――」  
「来い――」  
 ハヤテが自身をジッパーを下げて、出す。  
(お、大きい……)  
 目をぱちぱちさせて、そのハヤテ自身に驚きを隠せないナギ。  
(あ、あんなのが私の中に――)  
 
――クチュ  
 
 最初、メリッという音がした。  
「あ、あああっ!! うっ、ううっ!」  
 違和感――  
 ナギは自分の体に異質な何かが進入してくる不思議な感覚に悶え、初めて男を迎え入れる感触に苦しむ。  
「くっ――」  
 ずん、とハヤテが一気に腰をねじ込む。  
「あ、はぁっ――――っ!!」  
 その凶器が少女の最期の防壁を貫いた。  
「は、はぁ、ぅっ、あ――」  
 ナギは耐えた、痛い、と決して言わなかった。  
 確かに自分にはサイズが違いすぎた。  
 けれど――この障害を乗り越えないで恋人になることなんてできない……。  
 それはナギの決意だった。  
「うっん……は、あ」  
「お嬢様――」  
「う、動いても良いのだぞ? わ、私もき、気持ちイイから、な」  
 誰が見てもそれは強がりだった。  
「……」  
 ハヤテは何も言わずナギのクリトリスを触った。  
「あひっ! ひゃ、ハヤテ、何を――」  
「いえ、僕よりもお嬢様がいい気持ちにならなければ――執事失格です」  
「……ハヤテ。本当に大丈夫だから……動くのだ」  
「……はい」  
 ず、――  
 ゆっくり、ゆっくり、撫でるように、摩るように――  
「あっ……んっ……」  
   
――ジュプ、ズプ  
 
 卑猥な音がし始めた。  
 ハヤテの自身が吸い込まれるようにナギの中へ入っていく。  
 ハヤテも気持ちいいと同等なほど苦しかった。  
 
 幼いナギの膣は予想以上に狭く、きつい。  
 押しつぶすのではないか、というほどハヤテの自身を圧する。  
 
――ズ、ジュプッ、ジュプッ  
 
「ハヤテの――ビクビクしてる」  
「お嬢様の中も――蠢いてますよ」  
「んっ――はっ、ハヤテ、もう少し、早くしても――良いぞ」  
「……はい」  
 リズムテンポを上げる。  
 さらに円を描くように腰を微かに回し、ちょっとずつ突く場所を変えていく。  
「はっ……ぅっ……!!」  
「お嬢様……?」  
「そ、そこ、もっとして……」  
 子供がおやつをねだるような声でお願いするナギ。  
「はい、ここ、ですね」  
 ぐ、と言われた場所を先端で圧迫する。  
「そ、そうだ。――ぁっ!! う……ン」  
 ぴくぴく、とナギの体が震え始める。  
「な、何だ、こ、これは……んっ」  
「ハ――もっと、早くしますね」  
「っ!! ……は、ハヤテ……そ、そうだっ! あっ……、あっ――」  
 ナギお思考が止まる。  
 体の芯から快感が溢れ出す。  
「あっ――――!!」  
 シーツを握り締め、背筋を伸ばし、身震いする。  
 途端――膣が急激に収縮した。  
「うっ――お嬢――」  
 耐えられず、そのまま自身の欲望を解放させられる。  
 
――ドクンッ!! ドクッ!! ドクッ!  
 
「はぁ……!!」  
 頭の中がショートする。  
(中で……熱いのが……これがハヤテの……)  
「ん――――ちゅぅ、ちゅ」  
 動けないナギにハヤテがキスを施しリラックスさせる。  
 自身を抜くとドロっとした朱色が混ざった白い粘液が溢れ出てきた。  
「ハヤテ――愛してる……」  
「僕もお嬢様のことは大好きですよ」  
 最期まで噛み合わない2人だった。  
 
 
「それではお嬢様、僕は行きます」  
「おお、勝ってくるのだぞ」  
「はい、勿論です」  
 
……バタン  
 
 
「願いが叶う――」  
 ドラ○ンボールが頭の中に浮かぶ。  
「……残念ながら私には無関係だな」  
 だって――と言葉を繋いで下腹部に手を当てて  
「私の願いは既に叶っておるしな」  
 そこにはまだ、愛しの彼がいるという暖かい証が残っている。  
 
 
――綾崎颯 二回戦進出。  
 

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