花梨は大切な人と一緒に現代に戻った。龍神は親切にもとの家族とのギャップを埋めてくれ、幸鷹と花梨は公認のカップルです。  
休日の過ごし方で二人は戦いを繰り広げますが、いつも先は花梨の負け。映画のチケットも、博物館の招待状も効果なし。  
 
「いい加減私の好物を分かってないですね?」  
にっこり笑って耳元で囁く幸鷹に悲鳴を上げる。流行の可愛いキャミソールも花柄のフレアスカートも意味なし。  
「だめってばあああ!今日は映画の約束でしょう?」  
「今日は少し風邪気味なので外はやめて家に居ましょう。両親も学会に出て二人きりに変わりありません」  
冷静に花梨の退路を絶っていく。さすが検非違使別当殿。  
「二人で外で喫茶店に行ったり、町を歩いたりしたいの!」  
片手にはタウン誌。片手に映画のチケット。花梨の思い描くデートは可愛らしいもので。  
「二人きりで何かしたいんでしょう?いいじゃありませんか?」  
口論に飽きて幸鷹は花梨の口をふさいだ。  
 
とりあえずソファに座らせる。深いキスで脱力した花梨の体からどんどん服を脱がしていく。可愛らしいデザインだが皺になりやすい。  
「そろそろこんなのはやめて欲しいんですが…後で怒られる」  
いちいちハンガーに吊るしてあげるほどゆっくり出来ない。理性を戻した花梨に逃げられたら困る。  
後で化繊の皺にならない服を買ってあげよう。自己弁護して幸鷹はスカートにも手をかけた。  
舌を絡ませて、花梨が甘い感触に酔ってる間に、下着だけにしてしまう。即物的だが仕方ない。  
まるで天女の衣を隠すみたいだな、と考えつつ、スカートまで脱がして床に投げた。  
 
「ずるいっ…都合悪くなるとすぐ…こっちにいく」  
「その言葉も聞き飽きましたよ」  
「明日が…体育だからあ…」  
すうすうする感触に花梨が怒る。組み敷かれているのにまだ理屈をこねる。首筋から肩にかけて舐め上げると声がうわずる。  
「赤い印はつけません。それでいいですね」  
焦れた口調でブラジャーをひき下ろして、両手で胸を揉みあげる。強めに擦ると先端がすぐに硬く尖る。親指でこねると、体が揺れる。  
感じてるのにまだ口が止まらない。  
「やあん…二人で映画いくのお…」  
「自分で用意したんですか…」  
多少は知恵が付いたらしい。いい加減諦めて欲しいのに。硬くなった先端をつついて、悲鳴を上げさせる。  
「こっちは随分素直ですよ?」  
「うああん…ゆきたかの…ばかああ」  
 
じれたように両手がきつく胸をつかむ。強い刺激に小さな体が飛び上がって、腕の中から逃げようとする。押して、上に引っ張り上げる。  
どんどん快楽が広がって花梨の目から涙がこぼれる。涙をぺロっとなめて、優しく目元にキスをする。  
「この前はもう少し素直でしたよ?」  
「こわれちゃう…もう…」  
「可愛がってるんですよ?」  
「うそ…ああっ」  
 
理性が解かされて、言葉が意味を成さない。両手が幸鷹の背に回される。観念した様子に幸鷹が笑みを浮かべる。  
ブラジャーを取り外して、片手が下着の中にもぐりこむ。何度も抱いて、濡れるのが早くなった。下着の中が洪水になってる。  
「もう濡れてますよ。ほら、ソファにまで流れてる」  
「いやああっ」  
嘘でも花梨を煽る役に立つ。体が跳ねる間に下着をずり下ろして、足まで落とした。本当になっても構わない。大したシミにならない。  
邪魔が失せたので華に手を伸ばし、愛撫を始める。指で入り口をなぞり、掌で擦るだけで体が波打つ。華芽も擦ったらしい。  
「ひいいいっ…いいっ」  
「もっとはっきりいってください…きもちいいって」  
涙目で花梨が睨んでくる。可愛らしい抵抗。幸鷹は意地悪な笑顔になる。欲が表に出て、切れそうな気配。  
「いいよお…ゆきたか…きもちいいのお」  
「もっといってください…花梨」  
「ううん…いいのお」  
嬉しそうな顔になる。いつも恥ずかしがって言ってくれないから。  
 
指を三本入れて遊ぶ。壁が動いて、絡めとろうとするのをよける。良いところを突くと、声と一緒に蜜がこぼれる。  
ぐしゃぐしゃかき回すと、体が震え始める。そろそろ頂点に近づいてるようだ。  
「うああっ…もっとおくっ」  
「そんなに私が欲しいですか?」  
「欲しいよおっ…いれてっ」  
素直な答えに満足してぐっと奥に入れ、奥を擦ってやると、花梨は声を上げて頂点に上り詰める。  
 
随分下が暴れてますが、ここではさすがに親が怖いですね。理性を総動員して幸鷹は花梨をさっさと寝室に運び込む。  
 
急いで服を脱ぐと、ぼうっとしてる花梨の体を抱える。両足を開くとよく華がみえる。充血して蜜を噴出してる。  
「あ…いけませんね」  
片手でベット際の箱から避妊具を取り出してつける。こんなことで体に負担はかけられない。  
腰が持ち上げられ、ずくん、と一番奥を突かれて体がはねた。甲高い声とともに花梨が意識を戻した。  
「こわれるっ…ああーーっ」  
浅く、深くそれが出入りするたびに体が跳ねて勝手に声が上がる。繋がったところから強い悦が広がり、動きが早くなる。  
いつもの優しい顔は消えて、男の顔になる。奥まで突きこみ、ぐいぐい押してくる。体が裂けるような錯覚を覚える。  
「うああっ…ああああっ」  
「熱い…溶けそうですよ…花梨」  
 
そこからは意識があいまいになって覚えていない。  
 
花梨が目覚めると目覚まし時計が1時を指している。お休みは後半日しかない。しかもこの体のきしみは一度や二度ではないだろう。  
避妊はしてるといえ、こんなに何度もされると安全とはいいえない。  
「良かったですよ。花梨。出来れば毎日こうしていたいですね」  
「私がよくないです。壊れちゃうっ!」  
「ちゃんと避妊はしてます。それに週一度ですよ?どれだけこの日が来るのが待ち遠しいか」  
抗議をしようとしてやめた。こんなときは勝てない。幸鷹さんは策士だからきっともう一度するきっかけにしてしまうだろう。  
ついさっきしたばかりでも。  
「今から外に出ましょうか?ちゃんと着替えは用意してますよ」  
「それ、この前脱がせて皺になった奴!」  
「クリーニングには出しました。ちゃんと帰れます」  
文句は山ほどあるが、花梨はしぶしぶ服の掛かったハンガーをとる。今出ないと一日このままだ。今から映画に間に合うだろうか。  
ようやく花梨の希望のデートが始まる。  
 
 

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