「神子…急に五行が偏ったね。火と木だけ少ないまま。」  
白龍にそう告げられた望美は、この場から消え去りたかった。  
身に覚えがあり過ぎる。望美は、神子の役目も果たせないままあのひとり  
現代に舞い戻る運命に辿りつくんじゃないかと怖かった。  
あんなふうに次々と強引に抱かれても、なぜか望美は白龍の逆鱗で運命を  
変える気にはならなかった。  
 
「姫君、少し話さないか?」  
そうヒノエに誘われたのは夕暮迫る六波羅でだった。  
力を振り絞り、呪詛を解除した後でヒノエの隠れ家へふたりで向かう。  
隠れ家といっても快適な広さを持つこの場所は、望美を喜ばせた。  
「うわぁ、私の家より広いよ〜。これが隠れ家なの?」  
「喜んでもらえて光栄だよ。」  
楽しそうにあちこち見て廻る望美にヒノエは苦笑した。  
「なんか、おかしかった?」  
「子供のような無邪気さも魅力的だぜ、神子姫。」  
スラスラと口説き文句を並べるこの男に望美も一緒に笑っていた。  
ここしばらく笑うという行為自体を忘れていた望美にとって、久しぶりに  
楽しい時間だった。  
ふと、ヒノエは真顔になると背をむけて窓から外を眺めていた望美の元に  
近づく。そっと、後ろから手をも回すヒノエ。  
ビクつきながら望美はヒノエのほうに瞳を移すと、優しい瞳とぶつかった。  
「ヒノエくんっ。」  
望美は知らないうちに涙を零していた。ヒノエの腕に力がこもってふたりの  
体はますます密着する。自然に口付けを交わし始めるふたり。  
お互いを深く味わうように舌を絡ませる音が響く。  
 
望美の体を優しく床に寝かせると、ヒノエは望美に覆い被さる。  
望美の首筋に唇を這わせはじめるヒノエは、随分薄くなってしまっていたが  
いまだに存在を主張している花に気づく。  
しかし、気づかぬ振りをして望美の素肌を露わにしてゆくヒノエ。  
きつく吸い上げ、花々を散らしてゆく。  
望美の胸のふくらみを優しく弄ると、頂にある突起を舌で舐めまわす。  
「あん…あ…。」  
女の喜ぶところを知り尽くしているヒノエの愛撫に身を委ねる望美。  
何も考えられない、考えたくない。どうなってもいい。  
ヒノエはミニスカートの望美の足を味わうように撫で上げると、足の間から  
下着を取り去る。自分でも分かるほど蜜を溢れさせている泉。  
ヒノエの唇がだんだん下におりていき、下腹部まで到達した時この先の  
感覚を思い出し望美の体はピクンと跳ねた。  
「本当に可愛らしいね、姫君は。」  
望美の反応を楽しむように、泉の形を確かめるように指でなぞるヒノエ。  
何度も泉を往復するだけの指に焦らされた望美は、火照る体を持余しながら  
呟く。  
「はぁっ…お…願いっ、なかに…ちょうだいっ。」  
「そんな女の顔も、いいな…。」  
ヒノエはそう言って泉の入り口に指を突き立てた。プクッと起き上がってる蕾を  
口につけて吸い上げる。  
「あっ…あぁっ…。」  
待っていた刺激に頭のなかが真っ白になる望美。突き立てられた指は望美のなかを  
かき回し、さらに蜜が零れ落ちる。甘い疼きが望美の中心にともる。  
「あん…んん…はぅ、や、やだ…!」  
望美は体を激しく痙攣させて達してしまった。余韻でぐったりしている望美の泉に  
ヒノエは熱いたかまりを押し付けると、ゆっくり腰を沈めていく。  
 
どんどん流れ出す蜜のためすんなりと根元まで入れ終えると、おもむろに動き  
出すヒノエ。  
「ひゃっ…あんっ。」  
白龍の神子に仕える男たちによって開発されつつある望美の体は淫らに快感を  
貪る。ヒノエは自分の肩に望美の片足を乗せると、思いっきり体重をかけた。  
いつもよりも奥深いところを刺し貫かれて、望美はピクッと体を震わせる。  
「あ―っあぅ…あん…そこ…。」  
「望美…。」  
激しく打ち付けられる腰、部屋に響くぐちゃぐちゃという水音。  
最奥にまたも甘い痺れをためていく望美と、望美のなかの絡みつくような狭さに  
眉根をよせるヒノエ。  
もうすぐこの疼きを解放できる…望美がそう感じた途端、ヒノエのたかまりは無常にも  
引き抜かれる。望美はヒノエに切なげな目を向けると、ヒノエは悪戯ぽく笑いかける。  
「姫君、安心しな。また可愛がってやるからさ。」  
ヒノエはそう言って、望美を四つん這いにさせた。ヒノエは再び熱いたかまりを望美の  
泉に刺し貫く。  
「はぅっ…!」  
ヒノエのたかまりが望美のなかをかき回す。先程とは違う部分に甘い疼きが中心に  
灯る。突っ張った望美の両手が体を支えられなくなって、倒れるとさらに違う  
部分が擦れる。  
「あぁぁっ!」  
望美の背に覆いかぶさると首筋に唇を這わせて吸い上げ、指で蕾をこねあげる。  
そのたび電流が走ったように、ひくつく望美の体。  
「んっ…あんっ…だめぇっ…。」  
「望美っ!」  
やっと疼きを解放させた望美の泉に、ヒノエの熱い欲望が注ぎ込まれる。  
そのまま崩れるように倒れたふたりはしばらく動けないでいた。  
また望美の瞳から涙が零れる。こんな形でズルズルとどこに流れていくのだろう。  
 

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