両手を縛られ、ゼラチンで出来たビキニを着せられ、望美は天井から吊り下げられていた。  
望美の真下には、温泉プールがあった。そして普通の溶けない水着を着た朔が、温水に浸か  
りながら、必死に望美の体重を支えていた。  
 天井から望美の両手首に伸びるロープは、実はゴムで出来ており、十分に伸縮するのだ。  
もちろん朔の支えを失えば、せっ氏40℃ほどの温水が、望美のゼラチンに牙を剥くだろう。  
 温水プールの中なので見えないが、朔の足には足かせがついており、落下した望美をゼラ  
チンが溶けきるまでに、プールサイドに連れ出すことは不可能だった。  
 
「朔殿。疲れたらいつでも望美さんを離していいんですよ。」  
「朔ちゃんも頑張るね。」  
「神子。朔殿。すまない。私に出来るのは笛を吹くことだけだ。」  
「おまえらいっそレズったらどうだ?」  
「先輩。すみません。俺は・・・。」  
「なぜピンクを選んだ。」  
「先生。水着は俺が選びました。」  
 
 八葉が室内温泉プールのプールサイドでデッキチェアにくつろいで酒盛りをしていた。  
 
「朔、もういいんだよ。離して。」  
「何を言うの、望美!?」  
「いいの。だって重いでしょう。もう朔につらい思いしてほしくないの。」  
「望美、諦めないで。諦めたら私達、八葉の餌食よ・・・!」  
「みんなに頼んでみる。私だけにして。朔はやめてあげて、って。」  
「そんな事だめよ!それに、あのひとたちケダモノよ!人間じゃないの!話の通じる相手じゃないわ!」  
 
 望美は諦めたように笑って、全身の力を抜いた。  
 朔の体力も、もう限界だった。スローモーションのように、望美の体が温泉に向かって  
落下する。  
 
「いやああ、誰か助けて!!」  
 
 室内温泉プールに、朔の叫びがこだました。  
 
「そこまでだ!」  
 
「お、おまえは・・・!?景時!!?」  
「景時さん!!!」  
「兄上!!」  
 
 颯爽と景時が現れた。朔は喜び勇んで温泉に落ちた望美と抱き合った。  
望美の水着が溶けていたのでにゅぷんとゼラチン質のひわいな音がした。  
 
「頑張ったね、朔。もう大丈夫だよ。」  
 
 景時はライフルを八葉に向けた。地獄絵図のはじまりだった。  
 
「遊びは終わりだよ。よくも朔と望美ちゃんを泣かせたね。」  
 
 
「景時さんがんばってー!」  
「兄上。負けたら承知しませんからね!」  
 
 望美と朔が声援を送っている。  
 この事態に、何を思ったか弁慶が懐に手を入れた。  
 
「動くな、弁慶。」  
 
 景時がライフルを弁慶に向ける。しかし弁慶は飄々としたままだ。  
 やがて見るからに怪しげな紙包みを取り出すと、プールに流し込んだ。  
 温水プールの水の色がみるみるうちに入浴剤にありがちな桃色に変わる。  
 
「何をした?」  
「ふふっ。硫酸と媚薬をまぜて作った薬を流し込みました。この薬は、女体以外の物質を溶  
かす性質を持ちます。とりあえず、『痴硫酸』と名づけました。」  
「で?」  
「分かりませんか?望美さんだけでなく、朔殿の水着も溶けます。」  
「しまった!」  
 
 景時が振り返ると、ケダモノと化した八葉が我先にとプールに群がるところだった。  
 朔の水着は「じゅっ」という音をたててすべて蒸発するように消えうせた。  
 望美のゼラチンが溶け、さらに朔の水着も無くなったとあっては、あとはもう神子達を犯す  
しかなかった。  
 
「朔ちゃん。巨乳だね。」  
「先輩と俺と朔・・・。」  
「朔殿。すまない私に出来ることはこの笛をあなたに吹いてもらう事くらいしか・・・。」  
「おい敦盛、どの笛だよ。」  
「先生。準備運動はするべきでしょうか。」  
「いらぬ。さあ、行くぞ。」  
 
 八葉(−2)は次々に温泉プールに飛び込んだ。  
 
「いやっ!来ないで!」  
「朔、逃げて!私がなんとかする!」  
 
 恐慌状態に陥った神子2人は暴れてもがいて水をかいた。しかし、水中に居るので思うよう  
にいかない。  
 だが、結論からいえば望美と朔は無事だった。  
 どうしたことか、全身に軽いやけどを負った八葉が、ぶちぶち文句を言いながら全員プール  
サイドに上がりこんだのだ。  
 それを見て弁慶は自分が失態をおかした事に気づいた。  
 
「しまった。「女体以外の物質を溶かす」のですから、僕ら男体もプールに入ればじきに溶  
けてしまう・・・。」  
 
 キラ顔で物思いにふけっていた弁慶だが、景時がマシンガンを撃った音とプールサイドに  
薬莢の転がる音で我に返った。  
 度重なる戦に死線を越え、修羅の道を踏み分けたかつての八葉の雄姿は、そこにはなかった。  
景時以外の全員がプールサイドに伏していた。  
 
「景時、待ってください。話せば分かります話せb」  
 
 弁慶からメコッという鈍い音がした。  
 これで望美と朔をさらって温泉プールで痴宴をくりひろげていた八葉(−1)は全員沈黙した。  
 望美と朔はまず抱き合って互いの無事を確認したのちにプールから上がった。  
 
「朔、望美ちゃん・・・。」  
 
 駆け寄ろうとした景時だったが、一糸まとわぬ妹とゼラチンかすをまとう望美にあわてて  
目をそらした。  
 望美と朔はプールサイドにあがるまでの間、何か二人で話し合っていたようだ。  
 その内容を聞いて景時は驚いた。体で礼をするというのだ。  
 
「朔。景時さんにお礼しなきゃ。エッチなお礼しなきゃ。二人でお礼しよう。」  
「ええっ。できないわ私。」  
「ほらっ、つべこべ言わないの。」  
「でも・・・。」  
「もー、強情だなぁ。」  
 
 朔はしぶっていた。でも望美が朔の胸を揉みながらキスを一発したらいう事を聞くようになった。  
 望美は朔の下半身を細い指先でなぞって、しきりに舌を吸った。  
 
「ああ、望美・・・兄上の前でダメよ、そんな、あんっ。」  
 
 景時は、朔の恥部にうずめた顔を小刻みに動かす望美の行動から目が離せなかった。  
 望美が口を離すとき、ちゅっぽんっとコルク音がして、すっかり景時はムラムラしていた。  
 一方、朔は完全に出来上がっていた。頬を染めて望美にくっついて、あとは望美の膝の上で  
ゴロゴロしていた。  
 ときどきその真上でプルッと重量感たっぷりに揺れる望美の乳を物欲しそうにじっと眺めていた。  
 
「いう事聞く気になった?」  
「ええ・・・あ、あの望美・・・。」  
「ん?」  
「続き・・・。」  
「あとでね。今は景時さんにお礼するのが先。」  
 
 朔はなおも望美の太ももの上で寝て、ときおり頬をすりよせていた。  
 が、望美に起こされた。  
 
「ほらぁ朔、寝てる場合じゃないでしょっ。おっぱい出して。」  
 
 望美は朔に胸をつき出させて、自分の胸と正面からこすり合わせるようにした。  
 溶けた望美のゼラチンがローションのような働きをして、くちゅくちゅとひわいな音がした。  
 当然のことながら、景時は勃起していた。  
 
「おまたせ景時さん。この◇の中に、景時さんのを入れて下さいね。そうしたら私達  
くにゅくにゅってしてあげますから。」  
 
 ◇が何なのかは、◇を目の前にした景時には瞬時に分かった。  
 それは、まるでまんじゅうみたいにふっくらコロンとした形の良い4つの柔乳に囲まれた、  
狭い狭い真ん中の空間の事だった。  
 四面楚歌という言葉があるが、まさにそれだろう。  
 しかもその◇は、4つの辺が内側にしんなりと歪曲している◇だった。  
 あと、まんじゅうはふっくらつやつやしていて色的には苺ジャム味のまんじゅうだと思った。  
 
「い、いいの?朔、望美ちゃん。」  
「いいんです。ちょっと恥ずかしいけど、がんばろうね朔っ。」  
「だって、望美が言うんだもの。しっ仕方がないからやってあげるだけよ。」  
 
 神子丼ktkrしかもツンデレ妹と景時が思ったか思わないかは定かではない。  
 
「そこまでだ!」  
 
「お、おまえは・・・!?頼朝様!!?」  
「頼朝さん!!!」  
「鎌倉殿!!」  
 
 颯爽と頼朝が現れた。手には茶吉尼天を持っている。  
 
「景時、この私を差し置いて神子丼とは何事だ。」  
 
 頼朝は政子を景時に向けた。地獄絵図のはじまりだった。  
 
「遊びは終わりだ。飼い主よりも良い肉を食う犬は不要なのだ。」  
 
 
 
 しかし。  
 その後、無事に望美と朔の◇にムスコを入れた頼朝だが、『痴硫酸』の成分が残っていたために  
悲劇になるかならないかは別だった。  
 
 FIN  
 

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