小ネタ続き忍人編  
 
忍人は貰った何冊かの本に一通り目を通してみたが、  
風早の言わんとする事がイマイチ理解出来ないでいた。  
エロ本やマンガの方は、男女がくんずほぐれず性交をしている姿や、  
女性が厭らしい体勢で様々な格好をしているので  
何となく「そういう」本だと理解する事はできたのだが、  
問題は小説の方である。内容はエッチな官能小説なのであるが、  
いかんせん異世界の言葉で綴ってあるので  
忍人には文章が解らないのである。  
 
『風早は何が言いたいんだ?』  
 
何年もの間、剣術一筋で生きてきた忍人には無縁の存在である。  
何も言わずに理解しろと言う方が無理に決まっている(後の忍人談)。  
 
「とりあえず、小説と言う物が載っている書物の翻訳を誰かに頼まないといけないな…」  
 
翻訳を頼める相手は限られている。  
忍人は誰に翻訳を頼むのが最善かを思案していた。  
 
1:那岐  
「めんどくさい」と、一言で終了。  
 
2:風早  
「すみません。異世界の言葉の本を持ってきてしまいましたね。  
まぁ、忍人ならあっちだけで十分ですよ。頑張って下さいね」と笑って終了。  
 
3:柊  
「忍人が私に頼み事をするなんて。なんと素晴らしい日でしょう」  
と、ニヤニヤしながら本題に入らず終了。  
 
4:千尋  
無難な選択(忍人談)  
 
 
「やはり、千尋に訳してもらおう」  
 
こうして、忍人は『魅惑の花園〜二人の情事〜』  
と言う官能小説を持って千尋の部屋に向かうのであった。  
 
 
 
4:千尋  
「わ…私が読むんですか?わ…分かりました…。  
忍人さんの為ですもんね。恥ずかしいけど、心を込めて朗読します」  
 
と、千尋が朗読を始めてから、  
二人が何やら悶々となりセックスをしてしまうのは、また別の話。  
 
 
糸冬  
 

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