くぷ、と幾度聴かされたかわからない音と共に、やはり幾度差し入れられたかわからない指先が濡れそぼるそこに突き立てられた。
「ひ……や、ぁ……。も…う……」
強制的に与えられ続ける過ぎた快楽に、望美はただ力なく首を振る。
常の彼女を知る人間がその声を耳に止めたならば耳を疑うほどに哀れなか細いそれにも、
声を上げさせた当人は艶やかでありながらどこか酷薄な凄絶さすら感じさせる笑顔を見せるだけだ。
「やだ? ふふ。ねぇ、清廉なる神子姫様が偽りの言の葉を使ったりしていいのかい?」
「! ひぁあッ!?」
差し入れた指をぐっと根元まで呑み込ませると、ぐったりと力を失っていた白い肢体が強烈な刺激にびくりと跳ね上がる。
背を反る事でまるで触れてくれといわんばかりに突き出され揺れる豊かな胸は、
彼の髪と瞳と同じ色の縄で無残にも搾り出されるように締め上げられていた。
それは乳房だけではなく、華奢な両腕は背後で、そしてほっそりとした両脚は大きく開かされた状態でそれぞれに縛められて、
身動きひとつすらままならない。
「や……も、ゆるし……ひのえ、く……」
無防備に曝け出された両脚の付け根、くちゅくちゅと激しく音を立ててかき回される蜜壷から全身を駆け巡る苦痛と紙一重の快楽に、
望美は涙ながらに哀願するが、ヒノエはそんな彼女の様にも薄く笑みを浮かべるだけで決して責めの手を緩めようとしない。
「だから、嘘はいけない、って言っただろ? お前のここはこんなにもオレの指に吸いついて締めつけてくるよ?」
幾度もかき回され舐り回され、多量の蜜を滴らせながらとろとろに蕩けたそこは、それでも内に潜る異物に悦び絡みつく。
「なん……で、こ……んな……」
さも楽しげにくつくつと低く笑う声に、望美は深緑色の双眸を苦痛の涙で潤ませて、ヒノエに問いかける。
今までこんな抱かれ方を――否、犯され方などされたことはない。
多少の羞恥を煽るような悪戯はあれど、しかしその根底には甘さと優しさ、自分への愛情を確かに感じられたのに。
こんな――辱め、苛むだけの犯され方など、望んでなどいないのに。
彼によって快楽に慣らされた体はあっけないほどにそれを受け入れ、その心までをも屈服させようとしていた。
「――なんで、ねぇ? ……ふぅん。神子姫には心に思い当たる事はない、と?」
望美の問いに、ヒノエは軽くその紅色の双眸を眇める。
常のどこか茶化した口調を裏切る、怒気すら感じさせる低い声で呟くと、ぬぷり、と多量の蜜の絡む指を乱暴に花弁から引き抜いた。
「あ……」
急激に訪れた空疎に、思わず望美は声を上げてしまう。
そんな彼女の様に、ヒノエは満足げに微笑むと淫猥に濡れ光る花弁に己の雄を宛がった。
「ねぇ、神子姫様――望美。お前は一体誰のものだい!?」
「ひっ……あぁ、あ……!!」
一息に突き入れられた怒張は、今までさんざ嬲られ焦らされた蜜壷の最奥まで犯し尽くす。
「ふぁ、や、そんな深く……ッ!」
「ほら。答えろよ、望美……ッ」