譲は自室に閉じこもり、息を荒げながら必死で右手を蠢かしていた。
瞼の裏では望美の輝くように美しい裸体が艶かしくくねっている。
視線を譲から外さないままに挑発的な笑みすら浮かべて誘ってくる。
『譲くん…もっと……触って?…ね?…ココ…もっと…』
ゆっくりと開いた足の奥に手を誘われて…
想像でしかないのだがその部分は既に蜜にまみれていた。
「ああ…先輩…」
その花を愛撫しようと実際には何もない空に向かって舌を伸ばす。
その舌の先は夢想の中の望美を悦ばせようと小刻みに動いている。
柔らかい花弁を丹念に吸い、その上で膨らみかけている突起に吸い付く。
むせかえるような彼女の匂いすら想像してしまう。
…もう止められない。
譲のたった一人の饗宴はまだ続く…。
望美の中の熱さは?
望美と本当に交じわえば甘美に締め付けてくるのだろうか?
望美の快楽に酔う喘ぎはどれ程に可愛らしいのか…。
『ああ…っ!ゆ、譲くん…もっと…もっと奥までっっ!!』
『いいの…気持ち…いいっ…!』
下に組み敷いた望美が、もっとと言わんばかりに譲の臀部を両手で抱え込み
いやらしく腰を振っている…と…
ドンドンドン!!
譲の部屋のドアが激しく叩かれる。
ビクっ!
その衝撃に押さえに押さえていたものが一気に発射してしまった。
尿道部分に手を押さえつけてはみたが、一度でてしまったものは押さえられるわけもなく
指の隙間からぶちゅぶちゅと白い粘液が漏れ出てしまう。
「お〜い!譲!…いないのか?…なんだよ。望美が来たってのに。」
ドタドタと兄将臣の足音が遠ざかる。
兄の声で発射を遂げた譲はしばし呆然としながら自身の始末をし
膝まで下ろしていたズボンとパンツを無言でずり上げた。
「兄さん、怨みます。」