「彼は――すばらしい常識人だった。森羅万象へのツッコミ役を自他共に認めうるほどに。
同時に、かけがえのない我が親友だった」
かつて、ニョローン大戦救国の英雄として“ア・マとにニキタシにその名を知らぬものなし”と謳われた、
老忘我(フォースの師、の意)ニグ=チタは、悲しそうな顔でそう言った。
「だが、いまや彼はフォースのトナカイサイドに落ちたのだ。カノジョナ・ド・イラヌ(フォースのホウマカイツ面の教えを
守護する騎士団のこと。略してジョナイ)カウンシルは、ついには彼によって滅びた……」
「そんな……」
「これから話すことは、この道を志す者たちにとって危険なものとなる……覚悟のある者以外は立ち去るがよい」
(『シノミニヤ・ウォーズ えぴそおど04』より)