生きるべきか死ぬべきか、と言ったのは誰だったか。死中に活を求めるって言っても八方塞がりなら  
どうしようもないじゃないか。傍から見れば嬉しい状況でも本人には危急存亡の秋、って事もある。  
「ふふふ、どうしたんですか?キョンくん」  
あれは古泉が言ったことだったろうか。朝比奈さんが俺の気を引く為にあの性格を演じてるってのは。  
「そんな所で立ち尽くしちゃって。あ、もしかして……」  
今日もいつも通り一人で教室を出て、いつも通り部室のドアをノックして、いつも通り朝比奈さんが  
返事をして、いつもと同じメイド姿の朝比奈さんがお茶の給仕をしているはずだった。でも、部室の  
中にいたのは……  
「別のところが勃ってしまいましたか?くすくす」  
下着姿の朝比奈さんだった。しかもかなり際どい下着だ。  
おかしい。明らかにおかしい、絶対におかしい。なぜ、彼女はこんな格好をしている、熱っぽく潤む  
その瞳は、時折漏らす妖艶な微笑は一体なんだ。どう考えても普段の朝比奈さんではない。  
俺の本能かそれとも理性か、とにかく虫の予感めいたものが語りかけてくる、ここは危ない、と。  
このままここに居れば何か取り返しの付かない事になりそうな気がする。逃げ…  
ガチャ  
俺の背後から鍵の閉まる音がする。なんでだ、ここには俺と朝比奈さんしかいない。その朝比奈さん  
は俺の目の前にいる。じゃあ、誰だ今閉めたのは。そう思い振り返ると、こちらを申し訳なさそうに  
見る……制服姿の朝比奈さんがいた。  
「ごめんなさい、でも悪くはしませんよ」  
え、どういうことですか。何で朝比奈さんが二人?  
「それはね、キョン君。あっちの鍵を閉めたのが現在の朝比奈みくるで」  
俺の問いに答えたのは下着姿の朝比奈さんだった。問いに答えつつこちらに歩み寄ってくる。互いの  
吐息が掛かる位まで顔が近づく。彼女の甘くコ惑的な香りが鼻腔一杯に広がる。なんだか頭がぼーっ  
としてきた…  
「わたしが現在から二時間後の朝比奈みくるなの」  
 
い、いかん。このままじゃ取り返しの付かないことになる。朝比奈さんにも失礼だし、それに俺は、  
俺は……。  
「何で、って顔してますね。別に教えてあげてもいいですけど、癪だから教えません」  
なにが癪なんですか。冗談はやめてくださいよ。  
「キョン君はいつもそうですよね。分かっているのにすぐ分からないふりをする。それでわたし達が  
 どれだけ迷惑していることか」  
何の事だかさっぱり分からない。俺が知っている、何を。朝比奈さんに迷惑をかけた、いつ。  
「ふふふ、だからきめたの。今日ここで、キョン君をたべちゃう、って」  
じっとりと顔を伝う脂汗に反し、俺の下半身には血が集結し始めている。部屋に充満する香りが俺の  
思考を少しずつ剥ぎ取っていく。……だ、だめだ!しっかりしろ俺!!こんなこと望んでいない!!  
「…二人だけなら抵抗できる、って考えているでしょ。残念」  
机の下の影がモゾモゾ動き出し、何かが出てくる。それはメイド服を着た朝比奈さんだった。さらに  
突然、掃除道具入れが開き中からなぜかスクール水着姿の朝比奈さんが出てくる。  
二人の朝比奈さんは二時間後の朝比奈さんの両脇に侍るとこちらに熱病に冒されたような視線を送る。  
「わたしが四時間後の朝比奈みくるで…」  
先に言葉を発したのはメイド姿の朝比奈さん。  
「そして、わたしが六時間後の朝比奈みくるです」  
計四人の朝比奈さんに囲まれる。飽和した甘い香りが俺の本能を解き放たんとす。このまま理性の  
手綱を手放せばどれだけ楽になるだろう。が、それをしたら俺はもう二度とアイツの前には立てない。  
アイツと一緒に笑えない。アイツと一緒に泣けない。アイツと……。  
「それから…」  
朝比奈さん(2)がこちらを指差す。  
…?んっ、なんか妙に下半身がすーすーするな。しかも、自分の分身が何かあったかいぬるぬるした  
ものに包まれている感じがする。訳が解らんが、朝比奈さん(2)の指もどうも俺の下半身を指して  
いるみたいので、視線を下に向ける。  
!?そこにいたのはまたもや朝比奈さん。俺のズボンは脱がされて、屹立したモノをその可愛らしい  
小さなお口一杯に頬張っていた。しかも産まれたままのすがたで。  
「…ふぁ、ふぃづきふぁしたか。ふぁたしが八時間後の…ふぁ…朝比奈みくる、ふぇす」  
ちょ、やめてください。銜えながらしゃべらないでください。ちょうどいい具合にアソコが刺激され  
るんです。朝比奈さんの一糸纏わぬ姿にも俺の息子は反応し、鉄の硬度を得ているというのに。  
「また、最初は八時間後ですか」  
「ずるいです。わたしも早くキョン君のおちんちん、なめなめしたいのに」  
「でも次は最初になめなめできるからいいじゃないですか」  
「うー、そうですけど」  
「じゃあ、床にシーツ敷きますね」  
「それではキョンくん、楽しみましょう」  
 
朝比奈さん(4)が俺の右手、朝比奈さん(6)が左手をそれぞれ取り、敷かれたシーツの上に押し倒す。  
朝比奈さん(4)のメイド服の上は既にはだかれており、その豊かな双丘を外気に晒していた。そして  
先端のピンクの突起はツンと空を向き存在を自己主張する。  
「きょんくぅ〜ん。見てください、こ〜んなに勃っちゃってるんですよ、乳首。触っていいんですよ」  
俺の返事を待たずに朝比奈さん(4)は俺の手に自分の手を重ね、そのふくよかな胸に押し付ける。  
「ひゃ、もっとぅ、ぐちゃぐちゃって…ふぁ…揉んで…んんっ…いいんですよぉ〜」  
柔らかく張りのある胸。例えるなら低反発枕だろうか。こんな枕なら確実にいい夢みれるな。ふわふわ  
優しく手のひら全体を刺激される、その中に一点だけ固いコリコリした刺激を送ってくる部分がある。  
いわずと知れた朝比奈さんの乳首だ。その刺激が心地よいアクセントとなり俺の脳を蕩けさせる。  
「こっちもぉ〜見てください…くっ…あふっ」  
甘い声で不満を漏らす朝比奈さん(6)。その甘い囁きに逆らえることはできず、俺は左手を取っている  
朝比奈さん(6)に顔を向けた。  
「この水着ぃ〜とぉ〜っても小さいんです。だから、ほら胸のところがはちきれそうでしょ」  
確かにスクール水着の胸の部分の布は裂かれんばかりに伸びており、朝比奈さんの胸の規格外っぷりを物  
語る。巨乳とスク水という相反するものであるがゆえに俺の興奮をさらに昂ぶらせる。  
朝比奈さん(6)は俺の左腕全体をギュッと抱きしめる。俺の二の腕は朝比奈さんの胸に押し付けられる。  
水着越しの胸の感触はまたなんともいえず、また挟まれているのでふよふよした感触が二の腕を全方向から  
刺激する。直接揉むのとはまた違った快感がある。  
二の腕が胸の部分にあれば当然ながら手の先は朝比奈さん(6)の股間の位置になる。朝比奈さんの体温を  
感じられるぐらいの距離に俺の手は位置してる。が、まだその秘密の場所には触れてない。代わりに朝比奈  
さん(6)の手が艶かしく俺の手に絡んでいた。  
「知ってましたぁ〜。旧スクール水着のココぉ、穴が開いてるんですよぉ」  
ちょうどおへその下辺りを撫でる。知る人ぞ知る、旧スク水最大の特徴の排水用の穴だ。胸の部分より入り  
込んだ水をココより排出するという人類が産んだ英知の結晶であり、その筋の人々にとっては禁断の地だ。  
そこを片手で器用に開け、白磁の肌を露わにする。呼吸にあわせて鳴動する下腹部、肝心な所は見えてない  
のに、いやだからこそかそれは俺の股間を充血させるには十分だ。  
「じゅる、ぐぼっちゅぼちゅぼ、ん、んっ〜〜ぷはぁおちんちんまた大きくなりましたぁ、かぷ」  
シーツに倒れてからも朝比奈さん(8)は俺の愚息への攻撃はやめないばかりかさらに激しさを増していた  
 
「よそ見してたら駄目ですぅ。よく見ててください」  
俺の左手を握り朝比奈さん(6)は自身の水着の穴に導く。無論目的地はその奥の秘部だ。  
無毛の恥丘部を通り、その部分に到達する。くちゅりという音と共に俺の指先は熱さと湿り気を感じた。  
「ほらぁ〜、もうこんなにぃ濡れてるんですよぉ〜くんぅ、キョンくんのぉ指でぇ、あんっ、ぐちゃぐちゃ  
 にぃしてくださいぃ〜」  
俺の手の上から自分の秘部を愛撫し始める。その動きに釣られるかのように俺の手も朝比奈さんの秘部を  
弄る。ぬりゅぬりゅと割れ目に沿ってなぞったり、くぱぁと襞を広げたり、コリコリとクリトリスを摘み、  
ぬぷぬぷと指を突き入れたり、まるでやり方を指が知ってるかのように自然に動いた。いや意思を持った  
ごとくに勝手に動いたのだ。その度に朝比奈さんは可愛らしいあえぎ声をあげる。  
「ひ、ひゃん、もっとぉもっとぉ〜はぁはぁ、ああっっ、はぁぁぁ、ふゃぁぁぁ!!」  
「っう〜、キョン君気持ちよさそうぉ。わたしもぉ〜負けないです」  
負けじと朝比奈さん(4)は腕をパイズリし始めた。肘から先は完全に胸の間に埋まってしまう。僅かに  
はみ出た指を、朝比奈さんはチロチロと舐め始める。  
「うくっ、ちゅぱちゅぷ、どうですかぁキョンくぅん〜気持ちいいですかぁ」  
今までの人生で見たことも聞いたこともない責め。単に俺が知らないだけだろうか。ともかく未知の快感  
に俺の頭はくらくらしている。  
右手に朝比奈さんの胸、左手に朝比奈さんのアソコ、で股間部では朝比奈さんのフェラチオ…これはがまん  
するなってのが無理なことだ。  
「はぅ、あんひゃんあっっっんぅ、もっとぉもっとぉみくるのおまんこかきまわしてぇぇえぇえ!!」  
「ちゅぼちゅるるちゅぷぷ、こ、こうぉ、ち、乳首をぉ擦り付ける…くふっ…いいんですぅ、ちゅぷ」  
「ぐぼ、じゅぶ、じゅるるる、ちゅぷ、イク時はぁお口の中でイッてくだふぁい、くぽっじゅぶ」  
三者三様の責めに俺はもうイキそうになっていた。いくら我慢しようと、別のことを考えようと、この  
射精感からは逃れられない。俺はもうすでに蟻地獄に肩までずっぽり浸かっているのだ。  
「はぁぁあぁ、い、いくぅぅうう、いちゃいますぅぅぅぅ、あぁぁぁぁぁん!!」  
「じゅぷじゅぷ、ふぁたしもわたしも、胸だけでぇちゅぶちゅぶ」  
「じゅぼじゅぅぅぅう、んくぅちゅぼくちゅ、イクくんふぇですか、ふぃちゃうんですかぁ?ちゅぼじゅぶ」  
うくぅ、だ、ダメだ。イ、イクぅーーー!!  
「ひゃぁぁぁあああぁぁあ!!!」  
「あぁぁぁぁくぅぅぅぅぅ!!」  
「!?っつんくぅぅぅ、んぐんぐ」  
頭の中が真っ白になると同時に俺の精子は爆発する。そんな表現が正しいほどの勢いと量が朝比奈さん(8)  
の口内に注ぎ込まれる。それを朝比奈さんは躊躇無くコクコクと全部飲みきった。嫌な顔一つせず、むしろ  
嬉そうにだ。  
はぁはぁ。強烈な脱力感と罪悪感に襲われる。俺はもう、ケガレテシマッタ。  
 
「出ちゃいましたか。じゃあ次は…自分で自分の名前を呼ぶのは不思議な感じですね。今のみくるちゃん」  
「ふ、ふぁい」  
顔を赤らめた朝比奈さん(今)が俺の傍まで寄って来る。  
「キョンくん見てください」  
スカートを捲くり、俺の顔を跨ぐ。朝比奈さんの秘部を覆うものは無かった。ぱんつはいてない、のだ。  
当然、濡れそぼった女性器が俺の目に飛び込む。  
「さっきまでぇ、自分で慰めていたんですよ」  
そう言い、ソコを広げ俺に見せ付けてくる。朝比奈さんのアソコは綺麗なピンク色している。俺が今まで、  
古泉から借りた裏やネットから拾って来た動画で見たものとは全然、月とピンポンぐらいに違っていた。  
「んんっ、見てるだけじゃいやでしょ」  
既に愛液で満たされているのに、それでも足りないかのように穴の奥から汁を噴出し続ける。ソコは別の  
生き物の様に蠢き、興奮を誘う。  
「ここ、みくるのぉ〜処女おまんこぉ〜、ぺろぺろっと舐めてくださぁい〜」  
ゆっくりと腰を下ろし、アソコを顔に押し付ける。甘酸っぱい独特の匂いが鼻腔を充満し、俺は何も考え  
られなくなった。  
「っっつつ!!そうですぅ〜もっとぉもっと激しく、はぁ〜ん」  
俺の舌はひとりでに動き出し、朝比奈さんのそこを激しく責め立てる。びちゃびちゃと卑猥な音が部室を  
満たす。一舐めするたびに、奥から愛液を零し快感に身を震わせる。  
「んん!く、くりもぉ責めてぇ、いやぁ、あぁぁっ」  
朝比奈さん(今)のリクエスト通りにクリトリスを舐め上げる。  
「っっっ!!!」  
たった一舐め、それだけで声にもならない悲鳴をあげる。もしかしてイってしまたのだろうか。  
「イっちゃだめですよ。まだ、本番、があるんですから。ふふふ、キョン君のここも準備万端みたいです  
 し、そろそろ……」  
いつの間にか愚息を握り締めている朝比奈さん(2)。その言葉通りにソコはガチガチに固まっていた。  
「ふぁ〜い。じゃあキョンくぅん。一緒に、大人の階段をあがりましょ」  
朝比奈さん(今)の目が怪しく光る。俺にはもう抵抗する力は無い。すまん、本当にすまん。  
 
「いきますよぉ」  
今度は俺の股間部に跨る。亀頭の先は入り口に当たっていて、その柔らかさを伝えてくる。コレだけでも  
達してしまいそうだ。  
「…くふっ!…んんんー、はふっん!!」  
肉壁を押し退け進入を開始する。ゆっくりゆっくり腰を下ろし、そして突如強い抵抗感があり、そこで腰を  
下ろすのを一時中断する。  
「ふふふ、分かりますかぁ〜。これが処女膜です。わたしの初めて、キョン君に差し上げます。っっんん」  
何かを突き破る感触があり、そして亀頭の先端が何かにあたる。俺のアソコは朝比奈さんの中にスッポリと  
納まり、結合部からは血が滴り落ちる。ごめん、ごめんよ…  
「ふふふ、ふははは、分かるぅ、分かりますか。わたしの初めてはキョン君で、キョン君の初めてはわたし  
 朝比奈みくる。涼宮ハルヒじゃないんです」  
な、んでそこでハルヒの名が…。  
「気付かれてないと思ってるんですか?みーんなとっくに気付いてますよ。キョン君が涼宮さんを好きな事。  
 気付いてないのは本人と涼宮さんぐらいです」  
そうか……  
痛みが引いてきたのか、腰をスライドし始める。蠢く膣内と同位して抗えない快楽が俺を襲う。  
「はぁぁ、あぁぁん、知って、ましたかぁ〜上下に動くよりもぉ〜こっちのほうがぁ、ああん、疲れないし  
 気持ちいいんですよぉ、はぁああ、っん!!」  
徐々に激しさを増す朝比奈さんの責め。ぐちょぐちょと接合部からは卑猥な音と汁があふれる。  
「んんん!!いいです、いいですよぉぉ!!涼宮さんを出し抜いたのもいいですけどぉ〜キョンくんのぉ、  
 おちんちん、…はぁぁん…硬くって、太くって、うぅぅ、カリがぁ、カリがぁナカを引っかいてぇ、いい  
 よぉ、気持ちいいのぉぉ!!!」  
朝比奈さんの腰の動きは激しさを増す。同時に膣内も俺の精子を搾り出そうと、ぎゅうぎゅうに締め付けを  
開始していた。コツコツと子宮口を突き上げるたびに朝比奈さんはよがり悶える。  
「はぁぁぁ、もっとぉぉ!もっとですぅ〜キョンくんもぉ腰をつかってぇぇ!!あんあぁあぁ!!」  
両手は腰を持ち、俺は朝比奈さんを何度も何度も突き上げる。  
もうわからない、なにもワカラナイ。タダ、カイラクダケヲ……  
「あぁぁぁん、そこをぉ、激しくぅぅ!!はぁぁぁんんん!!!」  
一度大量の射精をしたにも係わらず、またもや強烈な射精感に襲われる。  
っく、もうだ、だめだ。  
「はぁはぁ、イクんですかぁ、あん、イキそうなんですかぁ〜いつでもいいんですよぉ、あぁひゃ!ただし  
 ナカに出してくださいねぇ。みくるのぉ処女おまんこにぃ〜たぁ〜ぷり注いでくださぁい!!あああっ!」  
処女特有のきつさ、ペニス全体を刺激する膣壁、だらしなく汁を垂らす結合部、耳を突く隠微な声と音。  
「あはぁぁん!!わ、わたしもぉ、わたしもイク、イッちゃいますぅぅぅ!!あぁぁぁぁぁぁあああ!!!」  
っく、はぁぁぁぁぁあああ!!!  
 
大量の精液を朝比奈さんのナカに発射しまった。  
頬を伝う一筋の雫。それは誰のために流したものか。  
「きょんくぅん。これで終わりじゃないですよ。わたしがまだですし、みんなもしたいですよね」  
「時間はまだあります。たのしみましょ」  
お盆から零れた水は元には戻せない。  
ハルヒ、ごめんなハルヒ。こんなことなら素直になればよかった。そうすれば、もっと違った未来が……。  
 
 
夕日に染まる部室内。あれから一時間ぐらい経ったのだろうか、時計を見る気力がないためよく分からない。  
すでに朝比奈さん達はそれぞれの時間軸に帰った。今の朝比奈さんも帰路についている。  
くっ、情けない、情けないぜ、俺。  
「……改めてみるとすごいですね。若いとはいえ」  
声がする。あれは大人の朝比奈さん……。  
すみません、本当にすみません。俺、取り返しの付かないことを…。  
「いいんですよ。コレは規定事項ですし」  
へっ、それってどういう…?  
「それにこの指令を出したのは、私ですし」  
!!?ますます、訳が分からないんですけど。  
「詳しくは禁則ですので言えませんが、これだけは言えます。それは私達の未来に必要な事ですから」  
必要なこと、すなわち規定事項…その、私達、とはだれですか。  
「ふふふ、これ以上は知らなくていいこと」  
そう言い、朝比奈さん(大)は手の平を俺の顔にかざす。一体何を。  
「涼宮さんへの罪悪感で一杯の様ですが、杞憂です。だって、今から、あなたの記憶を、消すから」  
へっ!?どうして、なんで!!!  
「じゃあね、キョン君。また今度」  
朝比奈さん(大)の手から光が発せられる。っく、まぶしい!  
………  
……  
…  
…あれ、俺こんなとこで何やってんだっけ。たしか、部室に来たら五人の朝比奈さんがいて…それでどうした  
んだっけ。なにかあったような。  
あたまが、いたい  
思い出せない。ま、いいか。  
それにしてもなぜ未来の朝比奈さん来たのだろう。何のために、私的な理由でタイムマシンは使えない筈。  
その問いの答えはあっさりと翌日に判明した。  
 
「大丈夫よ、わたしの部屋に泊まればいいし、有希も鶴屋さんもいるし」  
「ふぇぇ、でもそんな迷惑かけるなんて」  
「迷惑じゃないわよ。有希もそうでしょ」  
「……そう」  
朝比奈さんのマンションが火事になったのだ。出火元は朝比奈さんの隣の部屋から、朝比奈さん自身は外出中  
で何を避けた、ということだ。で、出火時刻だが、午後十一時前後だそうだ。  
なるほどね。  
昨日の朝比奈さん大集合はこの為だったのか。  
…?でもおかしいな、それなら八時間後だけで事足りたはず。じゃあなんで二時間おきに?  
あの時したことは……  
イタイ、アタマガ、イタイ……  
 

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