胡椒と引き替えに船を手にした俺たちは、まずは朝比奈さんが長となる  
町の予定地まで船を進めることにした。その途中で海特有の魔物に  
何度も出くわしたのだが、もはやマジックマスターナガトさんの加わった  
我がチームに死角はなく、  
俺たちは迫り来る海棲生物どもを片っ端からどぼんどぼん沈めていた。  
「う〜ん、相手が魚類だと楽だねこれはっ、体がなまっちゃうにょろ!」  
鶴屋さんは掌に電気を溜めて魔物にタッチするという変な戦い方をしている。  
なんでも雷を自在に操る練習で、ゆくゆくはもっと凄いことをする気らしい。  
 
「えぇっと、掌打からサマーソルト……」  
ハルヒはというと、相変わらずの暴れっぷり。最近は  
コンボの研究に余念がないらしく、流れるような連激で敵を蹴散らすたびに  
一つ一つの動きを確認している。  
「…………」  
三点リーダーを連発する長門は、本を片手に詠唱をしながらそのへんを  
適当に指差している。指差した方向に氷柱がとんでいったり火の玉が出たり、  
癒しの光が出たりしていてなんかシュールだ。デタラメにやっている  
わけではないらしく、証拠に見方側に攻撃魔法が飛んできたことは一度もない。  
長門に近づいてきた奴は古泉が追い払っている。そして――  
「うぉらぁっ!」  
俺はというと、朝比奈さんの微笑ましい資金調達を眺めながら、  
そこに群がる化け物共をまるで八つ当たりみたいに鋼の剣でぶっ飛ばしていた。  
そう。今日は朝比奈さんとの最初で最後の船旅。もうこの愛らしい  
お姿を暫く見れないと思うと悲しくて仕方がない。俺はぷるぷる震えながら  
お金を拾っている無翼の天使を眺めながら、感慨深くため息をついた。  
くそ、泣きたい。  
 
*  
あのおっさんに連れられて来た場所は、見渡すかぎりの草原の広がった  
なにもない所だった。そこに申し訳程度のログハウスが一つ。激しく心配だ。  
「うわぁ……本当に何もないところですね。」  
朝比奈さんは辺りを見回して大きく伸びをした。  
これからこの草原をどうやって町に変えていくか考えて  
わくわくしているようだった。  
「あたしたちもこの町予定地をどんどん宣伝していくから大丈夫っさ!」  
いいのか?こんなところにおっさんと朝比奈さん二人で住まわせて。  
「何言ってんの。このおっさんはキョンみたいに見境無く襲ったりしないわよ」  
ハルヒは捏造問題に厳しい批判意見を提示する朝日新聞を見る目で俺を見ている。  
くそ、何も言い返せない。  
 
「今日は遅いですね。この家で一泊するとしましょう」  
「そうね。みくるちゃんとのお別れは明日に延期よ!」  
空はすでに夕焼けになっていた。初めての船の上での戦闘でパーティーも  
いい感じに疲弊してるので、今日はこのログハウスで休むことになった。  
まずは寝る前に今後の指針会議。  
「まずはイエローオーブは確保したも同然ね」 「しかし残りのオーブの場所など皆目検討もつきませんね」  
古泉は人畜無害な笑みを浮かべながらオーバーに両手を広げて  
「わからない」ポーズを取った。だれかお宝に詳しい奴はいないか。  
「そういえば……それで思い出しました。僕の知り合いに  
海賊の下っぱがいましてね、何か話が聞けるかも知れません」  
確かお前は盗賊だったな。もしやその海賊団も覆面パンツ……  
「それはありません。お頭も女性なんですよ」  
「へーっ、女海賊なんてすごいねー!」  
鶴屋さんは自分が女勇者であることを棚上げして腕組みしながら感心している。  
「うんうん、でかしたわ古泉くん。  
これでオーブ探しの旅もすぐに終わりそうね!」  
こんな感じで会議は終了し、就寝することに。  
*  
布団の配置は一列目に俺、古泉、おっさん。  
二列目に朝比奈さん、鶴屋さん、ハルヒ、長門である。  
「お別れパーティー出来なかったわね。実に残念だわ」  
ハルヒは口をむーっと固く引き結んでいる。  
珍しくハルヒと同感だ。これも貧乏旅行の辛いところだな。  
「あ、ありがとうございます……再開パーティーは、賑やかにやりましょうね」  
朝比奈さんは涙声になっていた。あぁ、抱き締めて眠りたい。  
「何考えてるのよ。みくるちゃんに夜這いかけたらダメだからね!」  
いつのまに読心術に目覚めやがったこいつは?  
俺はそんなことを考えながら目蓋を閉じて睡魔の到来を待つことにした。  
……  
どのくらい経っただろうか、俺はなかなか眠れずにいた。  
 
 
…………ん?  
 
下から誰かがくる!  
「うふ、来ちゃいました」  
後ろから可愛らしい上級生の声が届いてきた。朝比奈さん?  
「二人でお別れパーティーです」  
朝比奈さんは後ろから俺のモノを探り出した。ちょ、ちょっとマズイですよ。  
「みんな寝てるから大丈夫ですよぉ」  
悪戯っぽいクスクス笑いが俺の耳を刺激する。あぁ、もうダメになってきた……  
あっさり抵抗を諦めた俺は、下を脱いで朝比奈さんに肉棒を握らせた。  
柔らかい手の感触が、俺の脳みそを根底からダメにしていく。  
「こんなに大きくして……もう、キョン君のエッチ」  
俺の一物は無翼の小悪魔こと朝比奈さんにいいように上下されている。  
朝比奈さん、エッチなのはあなたですよ。  
「そんなぁ、今日だけですよぉ」  
扱くスピードが早まる。あぁ……もうだめ。  
射精感が込み上げてきた俺は、いつものように腰をむずむず……  
「はい、おしまい」  
そう言って朝比奈さんは、手を止めてしまった。しかし一番いいところで  
寸止めされた俺はそれだけでは収まらない。朝比奈さんに向き直って抱き締めた。  
朝比奈さん……意地悪しないでくださいよ。  
「うふふ、じゃぁ、優しくキスから始めてください……」  
どこか妖艶になった童顔の上級生は、既に裸になって俺を待ち受けていた。  
ひょっこりと立ったピンク色の乳首に目を奪われるが、まずはキスからだ。  
俺はぷるんとした唇を、かぷかぷといった感じで食んだ。  
「はむ、はむ、はぅ……キョン君、あーんして」  
脳みそが完全にピンク色になった俺は曖昧に口を開けると、  
そこに朝比奈さんの舌とともに何か飴玉大のものが入ってきた。何ですこれは?  
「噛んでください」  
言うとおりにしてみた。なんだこれは、甘い……  
「眠り薬です。この実を主食とするモンスターは甘い息を吐いてくるんですよ」  
ちょ、そんな豆知識いいですかr……  
「再開パーティーでは、もっとイイコトしましょうね……」  
そんな耳打ちを聞きながら、俺の視界は暗転した。  
 
*  
「みなさん、がんばってくださいねー!」  
朝比奈さんがウインクをした。視線は明らかに俺に向いている。  
「待ってなさいみくるちゃん、すぐに帰ってくるからね!」  
「みくるも、がんばるにょろー!」  
「それでは朝比奈さん、頑張ってくださいね」  
「…………」  
結局あの夜は不完全燃焼に終わって、朝比奈さんはしばらく  
おあずけになってしまった。再び朝比奈さんに会う日が待ち遠しい。  
……ひょっとしたら朝比奈さんはこれを狙っていたのか?  
「こらキョン!ボケッとしてないで手伝いなさい!」  
ハルヒの怒声に振り返ると、巨大イカが甲板に上ってきていた。  
やれやれ。俺は剣を抜くと、巨大イカ目がけて飛び込んでいった。  
*  
それからも俺たちは魔物とドンパチしながらふらふらと世界を廻り、  
暗くなってきたので近くの島に降り立って村を見つけて、  
そこで宿をとることにした。  
ムオルの村と呼ばれるその村は先代勇者にゆかりのある村らしく、  
やたらとそのへんに「勇者が泊まった宿」「勇者がやくそうを買った道具屋」  
「勇者が入ったイメクラ」「〜デリヘル」「〜おっぱぶ」  
「〜大人のおもちゃ屋さん」などと傍迷惑な貼り紙が店毎に張ってあった。  
「私たちもこんな風に有名になっていくのね!」とハルヒ。  
俺は御免だ。風俗に入った記録まで伝説にされちゃかなわん。  
「しかし親父も人気だったんだねー!これじゃ身動きとれないよーっ」  
鶴屋さんはアリアハンへ行ったことのある村人に正体がばれてしまい、  
現在野次馬の中心でもみくちゃにされている。  
「こらーっ!少年達っ、おっぱい触っちゃダメだよー!」  
仕方ない、助けに行くか。いくぞ古泉!  
長門は宿屋の屋根の上で読書に耽っていて、下でおじいさんおばあさん達に  
「ありがたや、ありがたや」と拝まれているのを完璧に無視していた。  
あいつは助けなくていいだろう。  
 
*  
宿屋も最高級な部屋をただで取れてしまった。様々なスケベオプションが  
満載だったのは気のせいだろうか。何か嫌な予感がするのだが。  
「ふーっ、疲れた!人気者はつらいねっ!」  
鶴屋さんは満面の笑みでベッドをふかふかしている。  
今日のもみくちゃ事件を全てプラスに置き換えてしまったらしい。さすがは大物。  
「何だかエッチなオプションが一杯ね。デリヘルまで無料みたい」  
「……何か妙ですね」  
顎に手を当てて考え込む古泉。何だ、言ってみろ。  
「不名誉な看板が多すぎると思いませんか?もしここに普通の旅人が来たら、  
勇者のイメージが崩壊すると思うのです」  
そうだな。何だってそんなことを。  
「勇者のふりをして村に来た奴がいるのね?まったく許せないわ!」  
「あるいは勇者に対して恨みを持つ者がやったことでしょう。  
僕達は人気者です。風評被害が出る前に、  
あのピンク系の看板は撤去してもらいましょう。」  
あぁ、以外に重要だな。  
明日交渉するとしよう。じゃ、そろそろ寝るか……って長門?  
 
「…………」  
長門はいつのまに俺の隣にいて、左腕を引っ張っている。  
……腕枕してほしいのか?  
「……」  
長門は二ミリ程頷いた。肯定と受け取って俺は腕を差し出す。  
俺の腕に頭を乗せる長門は俺にしかわからない表情で嬉しがっていた。  
俺にしかわからないっていうのがポイントだ。可愛いやつめ。  
「あーっ、キョン!やっぱり有希とできてたのね!」ハルヒは俺の布団に潜り込むと、右腕を許可なくぶんどって枕にした。  
「あんたが有希を襲わないように見張っておくからね」  
ハルヒは俺をジトッと睨んだあと、ぷりぷりといった表情で瞳を閉じた。  
古泉はちゃっかり鶴屋さんの隣で既に寝息を立てている。くそ、平和なやつめ。  
左から視線を感じるので見てみると  
長門がカブトムシを見る小学生みたいな目で俺を見ていた。どうした?  
「あなたが寝るまで起きている」  
気になって眠れないから止してくれ。  
「時間ぎりぎりになったら強力なラリホーをかける。問題ない。」  
つまり俺は時間ぎりぎりまでこの修羅場の中にいるのか……ってハルヒ  
「何よ」  
俺の息子をいじめるのをやめなさい  
「いいでしょ?気持ちいいんだし」  
そういう問題じゃ……って玉を揉むな。  
「あたしじゃないわよ」  
長門、お前もか。  
「気持ちいい?」  
いや、さっきも言ったがそういう問題じゃなくて……  
「こうなったら有希!どっちが気持ちいいか勝負よ!」  
 
声が大きい!あっちの二人は寝てるんだぞ……って起きた。  
「あっちもよろしくやってるみたいだし、ねっ、古泉くん?」  
「いやぁ、ははは……向こうで楽しんでくd」  
あっ、口塞がれた。哀れ古泉  
「アンタも同じ末路を辿るのよ!」  
ハルヒは俺の一物を出してくわえだした。  
「おいっ、ハル――」  
「んむっ、ちゅっ、ちゅうちゅ」  
長門は俺の唇担当。ハルヒが頑張りすぎて俺の舌が上手く動かない。  
長門に完全にリードされている。  
まずい、昨日朝比奈さんに焦らされたのもあってかなり溜まっている。  
「うー!うー!」  
アホみたいな声を出して腰をむずがらせた。  
ハルヒはそのまま吸っているからどうやら口に出してもいいらしい。  
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、うっっー!」  
 
結局俺がもうちょっとで発射するってところで全員にラリホーがかかった。  
長門があらかじめタイマーでかけてたらしい。  
 
「うかつ」  
この日最後に聞いたのは長門の声だった。  
 
次の日、この村のいかがわしいお店から『勇者』という文字を  
取ってもらうように交渉しにいこうと会議をしている途中に  
宿屋の親父が入ってきて、「勇者様が置いていったものだ。ぜひ使ってくれ」  
と言われて見覚えのある覆面とパンツをもらった。  
「あっはっはっはっ!カンダタが勇者のフリしてたとはねっ!」  
その場で腹を抱えて転げている鶴屋さん。いやいや笑い事じゃないですよ。  
「そうよ!我がロマリア国にも報告して  
カンダタの罪を重くする必要があるわね!」  
ちなみにロマリア国は俺とハルヒのものであり、  
カンダタは我が国に幽閉されて裁判の日々を送っている。  
「では、僕と長門さんとで村全体にこのニュースを伝えに行ってきますね」  
偽勇者のニュースは瞬く間に村全体に広がり、おかしなビラが剥がされる  
とともに俺たちの泊まった部屋には新たに「勇者様御一行が泊まった部屋」  
という貼り紙が付け加えられた。  
再び宿屋に戻って着替えてたら、また事件が起こった。何なんだこの村は。  
「あれっ?あたしの下着がなくなっちやったにょろっ!」  
鶴屋さんの下着が全部無くなったのである。  
昨日寝る前に脱いでしまったものも含めてというのだからヒドイ。  
「キョン!さっさと口から出しなさい!」  
どんな変態だそれは。人聞きの悪いことを言うな。  
「困りましたね……鶴屋さんには一度ルーラで自宅に戻ってもらいましょうか」  
「あっはっは!人気者はやっぱりつらいねー!あっそうそう、  
キョン君も一緒に来てくれる?」  
あぁ、いいですよ。……この人はどんだけプラス思考なんだ?  
「それでは涼宮さん、長門さん、  
僕達は一足先に海賊のあじとに行くとしましょうか」  
じゃあな古泉。ルイーダの酒場で待ってるぞ。  
「キョン君早くっ!下着無しなんてお姉さん恥ずかしいよっ!」  
鶴屋さんはルーラを詠唱しながら俺を引っ張っていき、  
宿屋のドアを開けた瞬間に多くの村人に揉みくちゃにされながら  
空高くぶっとんだ。  
*  
うわ、宿屋の前凄い人だかり……  
「まさかおぱんつが全て村人さんたちの夜のおかずに消えちゃうとはねぇ……」  
鶴屋さんはここまで来てさすがに苦笑していた。  
やっぱり少し無理してたんですね?  
「勇者様はみんなのアイドルでもあるからねっ。  
皆に愛されなくちゃいけないのさっ」  
鶴屋さんはにーっと笑ってウインクした。大変だな勇者も。  
「おっ、そろそろ我が家に到着だよっ!  
たっだいまー!いま帰ったにょろーん!」  
 
降り立った先は、見事な大豪邸。  
もとの世界の鶴屋さんの家は日本庭園だったが、こっちは洋館だ。  
どことなくフランスっぽさが滲み出ているのは俺がヨーロッパに疎いからなのか。  
部屋に到着した。俺は鶴屋さんからベッドでごろごろしてるように言われて、  
それを実行している。鶴屋さん、こっちの世界でもお金持ちだったんですね。  
「勇者は国から報奨金たっぷり貰えっからねっ。  
国からのプレッシャーが凄いのなんのって」  
からから笑いながら話す鶴屋さんは、俺には何だか強がっているように見えて、  
だから  
「俺たちの前では、泣いたり、弱音吐いたり、していいですからね。  
いや何ができるかは分からないですけど」  
そう言ってやった。  
「……うん、ありがとうキョンくん。着替えるから、あっち向いててね」  
俺は鶴屋さんを背にするように寝返りを打つ。  
何だかしんみりした空気になってしまった。俺のせいか?  
……  
「終わったよっ」  
 
言われて振り替えると  
 
鶴屋さん、裸になってる。  
何ですかそれは。馬鹿には見えない服ですか?  
「はっは!キョン君には見えない服なのさっ」  
ああ、上に乗っからないでください。どうしたんですか。  
「キョン君が変なこと言うから……嬉しくなっちゃったんだよっ。  
これはキョン君のせいなんだかんねっ」  
そういって赤くなる鶴屋さんは、正直すっげぇ可愛かった。  
俺は計らずして彼女の触れてはいけないスイッチを押してしまったんだろうか。  
「キョン君も脱いでくれるかな?」  
鶴屋さんはにょろにょろ言いながら俺の服を脱がせにかかってくる。  
「まずは溜まったもの出さないと危ないからねっ」  
俺を裸に剥いた鶴屋さんはギンギンになったペニスの上に乗っかると、  
そのまま腰を使って擦り上げてきた。いわゆる素股である。  
「んっ、んっ、んっ、んっ……キョン君気持ちいいかいっ?」  
むず痒いようなあの感覚がすぐにやってきた。  
 
「あぁあっ!すいません、もう……!」  
「あははははっ!出しちゃえっ、キョンくん!」  
まるで絞り取られるように射精させられた。精液が尿道を通過するたびに、  
何とも言えないいい気持ちが下半身から全身に伝わる。  
朝比奈さん、ハルヒ、長門のイタズラに耐えてきた俺の愚息は、  
鶴屋さんの素股の前にあっけなく降参した。  
「あはは、出てる出てる〜」  
自分の腹に精液を暴発させた息子は、  
鶴屋さんの腰の動きにまだ反応して残り汁を出し続けている。  
 
「はぁ、はぁ……まだまだいくよっ」  
次は69の体勢で、お掃除フェラを受けた。  
「ひょんひゅん、ひもひいいよ〜」  
しばらく舐めあっていたが、  
俺のモノが復活した辺りで鶴屋さんはころんと仰向けになって  
「それじゃキョン君、そのおっきしたモノで突き突きしてくれるかなっ?」  
というリクエストを出してきたので、お答えすることにした。  
「あぁっ、キョンくん、キョンくーん!」 鶴屋さんは頬を上気させ、虚ろな目をして俺を求めてくる。たまんねえ。  
俺は呼び掛けに答えるように一心不乱に腰を振った。  
「キョンくぅんっ!いっちゃうぅぅ!」  
膣が収縮してきた。まずい出る。負けるな俺!  
「いいよっ、中で出してっ!」  
誘惑したってダメですよ。そろそろトドメですね。  
「あああっ……あっ!」  
鶴屋さんがイったのを確認すると、俺はブツを引き抜いてお腹に出した。  
こればっかりは旅の途中だ仕方ない。  
鶴屋さんの上に倒れこむ。さすがにへばった。色んな意味で頭がクラクラする。  
「キョンくんのいじわる」  
鶴屋さんは子供っぽくぷーっとふくれた。仕様がないじゃないですか。  
「てへっ」  
悪戯っぽく舌を出す。俺はそんな彼女を抱き締めて、軽くキスしたあと、  
そのまま眠りについた。  
 
*  
翌日、鶴屋さんとお風呂で一絡みしたあとルイーダの酒場へ。  
朝比奈さんの言い付けを守って朝っぱらから愚直にビールを飲む  
真の馬鹿野郎どもに朝比奈さんの近況を教え、ミラクルミクルタウン(仮)  
についての説明をしている最中に、  
夏場の太陽みたいないい笑顔をしたハルヒがドアを蹴っ飛ばしてやってきた。  
「おっくれてごめーん!」「おーっ!ハルにゃんお疲れ!」  
続いて長門が入ってきた。『賢者』というのはレアな職業らしく、  
長門の登場にルイーダの酒場が一時騒然となっていた。  
……あれ?古泉は?  
「海賊と一緒にグリーンオーブを取りに行ってるわ」  
ハルヒが言うには海賊もオーブを探していたのだが、ラーミアの話を聞くや否や  
すぐに興味を失ってレッドオーブとオーブの地図をくれたそうだ。  
イエローオーブは載っていない。人の手に渡り続けているという噂は本当らしい。  
グリーンオーブ探しは彼らのご好意だという。  
もしかいて海賊は『機関』だったりして。  
「ハルヒ、これからどうする」  
「次は地球のへそにあるブルーオーブね」  
地球のへそ?  
 
「世界地図の真ん中から下、へその部分にある洞窟。ここには  
一人で入ることになるので、能力値のバランスが良く回復呪文も使える  
勇者が行くことが望ましい」  
「おっ、あたしの出番だね?」  
鶴屋さんはふんふん言いながら腕まくりをしている。「ええ、任したわ鶴屋さん。じゃあ鶴屋さんがブルーオーブを探している間、  
あたしたちは一足先にジパングまで行きましょ!」  
おっ、この明らかに日本みたいな島か。  
「よし、目的が決まったら長居は無用よ!」  
ハルヒは鶴屋さんと肩を組ながらすったかたと酒場を出ていった。  
やれやれと思いながらビールを飲んでいたら誰かに袖を引っ張られていることに  
気付き、これは長門だなと思って引っ張られた方を見てみると、  
長門は瞳に僅かばかりの不安を浮かべて俺を見ていた。  
「気を付けて」  
ん?どうした。何に気を付けりゃいい? 「ジパングで全滅したシークエンスは18回。  
時間切れになったシークエンスは5回。」  
長門の突然のビックリ発言に、俺は強力なボスキャラのシルエットを想像しつつ、  
次に降り立つ大地に思いを馳せた。  
 

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