「これを」
そう言って長門が取り出したのヴェルダースオリジナル ではなくて「スターリングインフェルノ」 映画撮影時に使ったあの粗末な棒である。
だがあえて言わせて貰うならば今は時系列的に言うと文化祭より以前、SOS団創立直後の出来事。つまりこれは栞で長門に呼び出された時の物語だ。
【どうしようもない小ネタ】
とにかく!一人暮らしの女の子の部屋に招かれてあわよくば……なんて幻想はたった一本のちんちくりんな棒により脆くも崩れさったわけである! 何を期待してたんだろうねぇ、俺は。
「この玩具(?)をどうしろと?」
何か、俺の知らないコアなプレイをご所望かい?
「あなたの能力で対処できない事態に遭遇した時に使って」
なにその思わせ振りな科白…? もしかして無茶苦茶大人ですか?
「つ、使うって…どうやって?」
「R1R2L1R2←↓↑→←↓→↑がハイテンションユッキー出現チート。R1R2L1L2←↓→↑←↓→↑で消失ver.
「待ってくれ!」
混乱したまま言う。
「お前、隠しキャラだったのか?」
「………」
なんでちょっと誇らし気なんだよ、ちょっと可愛いじゃないか。
「隠し要素はまだある」
「な、なんだってー!?」
俺は今まで以上にマジマジと長門有希の顔を直視した。度を越えた無口な奴がやっと喋るようになったと思ったら実は隠しキャラだったとは。俺は動揺を隠せないでいた。
…
…
…
なんてな………はっはっはっバカらしい。
「マジで?」
「マジ」
なんてこったい! /(^o^)\
〆