八百万の神が一堂に会する月の最後の今日、人間界は全く正反対のようで、ここ文芸部室には俺とハルヒしかいなかった。
三人とも用があると言って帰宅し
会議をしようと思ってたのにと、団長様は少々お冠のようである。
「会議って何の会議だ?」
当然何も聞いてないのだが。「決まってるじゃない。ハロウィーンのことよ。SoS団として見逃せないイベントだわ」
やっぱりか。
まあそう言うと思って用意はしてきたのだ。
「ほれ」
そう言って菓子の袋を一つ差し出す。
「なにコレ?」
「何って今日はハロウィーンだろ?いたずらされるのは嫌だからな。昨日買ってきたんだ」
店のハロウィーンセールの詰め合わせ品だが。
「ふーん?あんたも団員としての自覚が出てきたじゃない。でも今日は何もやる予定なかったのよ。
せっかくだから休日を使って趣向を変えてやろうと思ってたの。・・・今日の会議でそれを言おうと思ってたんだけど」
何だ・・・俺が一人で先走っただけか。
「そ。だから今日はなにも持って来てないわ。あんたは休日を楽しみにしてなさい」
そう言って鞄に菓子を入れて帰り仕度を始めるハルヒ。
何というか、これでは俺が馬鹿みたいではないか。
ちょっと期待していたのに・・・
などと考えていると、ふとあることを思いついた。
「ハルヒ、俺に菓子はないのか?」
「あんた何聞いてたのよ。さっき言ったでしょ。今日はなにも持って来てな――」
そこまで聞くと、俺はハルヒを抱き寄せて強引に唇を奪った。
数秒の間があった後、何が起きたか理解したハルヒは
俺から離れようともがいていたが、抱き締める手に力を込めると
無駄だと思ったのかおとなしくなった。
長いキスを終えて顔を離すと、ハルヒは妙にしおらしくなっていた。
「何・・・すんのよ」
「菓子をくれなかったからな。いたずらだ」
そう答えるも、ハルヒは心ここにあらずといった感じで、ぼーっとしている。
どうしたんだ?
大丈夫か、と口を開こうとしたとき、今度はハルヒの方から口を塞いできた。
「キョン・・・もっと・・・」
ダメだ。理性がもたん。
恍惚とした表情でキスをねだるハルヒに、俺は欲情していた。
キスをしながら右手をスカートの中に入れると、そこは既に湿り気を帯びていた。
指でなぞって刺激を与えていると、面白いように溢れてくる。
我慢も限界に来ていた俺は、ハルヒを押し倒して俺自身をハルヒにあてがうと、一気に押し入れた。
「あっ」
苦しそうに声を上げるハルヒに、
そして普段着ている制服のまま行為をするということも、さらに俺を興奮させた。
「んっ・・んっ・・キョン、キョン・・・」
俺がハルヒの中を前後している間、ハルヒは焦点の合っていない眼をしながらうわ言の様に俺を呼んでいた。
「ハルヒ」
「キョン・・・んっ」
キスをして舌を絡ませ合う。違う場所にトリップしているようなハルヒの表情が欲望をかき立て
腰の動きが早くなって達しそうになるのを必死に押さえる。
だが、ハルヒは抗いようのない快感を与えてくる。
「ハルヒ!俺・・そろそろッ!」
「あっ、だめっ!変になっちゃう!あっ・・いやああああ!!」
矯正と共にとハルヒの中に射精した後、しばらくハルヒと重なって動けなかった。
ハルヒはというと気を失ってしまったようだ。
事後処理をした後、ハルヒを椅子に座らせて机に突っ伏す格好にする。
これで起きたら夢だと思ってくれるかもしれん。
ま、帰りは送っていってやるか。ハルヒが悪魔に襲われるのも嫌だしな。