IMMATURITY すべてが終わり夜の部室にて…  
 
雲ひとつない月夜だった。 月明かりが俺たちを照らす…  
俺はSOS団の部室にいる。 SOS団のメンバーも涼宮を除いて勢ぞろいし、鶴屋さんもいる。 だが…  
「おしいよナ コイツを消しちまうのか…」  
俺はそいつの寝かされた長机をに手をかける。  
まるで今にも起きそうな… 意識不明のキョンの顔をみた。  
「仕方ないですよね、ここまでイッてたら。 何やってもダメです、絶対直りません」  
あのかわいらしい朝比奈さんがあっさりと断言した。 何かむなしさがこみ上げた。  
「……そーかな?」  
俺はそう言って端で椅子に座って座って本を読んでいる長門を見た。 コイツまでこうなる事を分かってたんだな…  
本気で手間と時間つぎ込めば、直らねえヤツなんて世の中にひとつもない。 情報因子1個残ってりゃモトの形にオコす。 そううそぶいていたのはお前達だろ」  
「そういう事を言ってた時もあった。 でも現実問題としてやっぱり無理」  
長門は何事もなかったかのようにページを進める。  
「そういうのはすべてバランスシート。 植物状態からいきなり復活したら誰もが不自然に思う。 涼宮ハルヒがまた動き出す。 歴史的な有名人ならいざしらず、キョンなんてしょせん普通一般の高校生、この年ならいくらでもいる」  
「そーゆーリクツはいいんだヨ」  
俺は長机を叩いた。 その振動でキョンの体が少し揺れる。  
「お前達の心として、意図的にこーゆー事態に仕上げたその結果としておまえ達自身のオトシマエの言葉を聞かせてくれヨ」  
「た… 谷口くん…」  
朝比奈さんがよろめくようにパイプ椅子にトサリと腰掛けた。 少しうつむいているのはどうなんだろうか…  
「未熟だったんです… すべて…」  
本棚にもたれかかっていた古泉が語りだした。  
「神人退治と涼宮さんの精神分析の天才とはやしたてられ自分でもドコかそうなんだと思っていた」  
「涼宮さんに耐える意外性としなやかな常識性、相反する2つを高い次元でシンクロさせて、さらに涼宮さんに非日常を忘れられるようにと…」  
「あまりにも未熟だったんです… 未熟ゆえ涼宮さんの能力の暴走を招き、一人の男を再起不能にしてしまった…」  
「…」  
「……」  
しばらく沈黙が漂う。  
「ちがうだろ!」  
「未熟だったんですヨ。 僕のレベルがもっと上ならば…」  
「全然ちがう」  
俺は古泉の言葉をさえぎった。  
「もし未熟なモノがあるとしたら、それは技術じゃなく心だろう」  
「最後の最後で引いてしまった、お前達の心だ。 不思議のネガティブな部分しか教えられなかったお前達の心だ」  
「イベントの日常感が常に涼宮に不思議=あるわけがないと意識させ、それでいて一般人で不思議に興味のある性格、早い段階から危険を敏感にしらせてくるキョンは、聞けば何か知ってそうな態度で応えていく」  
「すべてがその方向に向いている。 宇宙人、未来人、超能力者、そして鶴屋さん、あなたまで…」  
俺はあたりを見た。 あの鶴屋さんですらも笑顔が消えていた。  
「お互いが相談するコトもなく、それぞれの担当するパートでそうやって作戦を作り込んだ」  
「最後の最後で涼宮を助けるために…… そして、涼宮にあきらめてもらうために……」  
「間違いなく超一流の仕事だ。 …だがキョンが生きていたらそれを望んだか? 2年前のお前達はそうゆうコトをしていたのか?」  
「チューニングは――― いつも失ったモノばかりが目につく。 得たモノは少なく、それはわかりにくい」  
「涼宮に残ったモノは再起不能になった恋人と、それを無視しても大きく残る過去だけだ」  
「そしてお前達はドコかでそれでヨシとしている。 なにより涼宮が閉鎖空間を作らず無事だったし、これで涼宮が不思議 あ世界から離れていけばすべてOKだ」  
 
 
「いちばん大事なコトは何ひとつ教えられず、キョンの生きていたこの世界からハルヒを突き放す!」  
「お前達は教えてやれなかった… 走り続けていくコトを…」  
「走り続ける事で見えてくる世界があるコトを、お前達は、教えてやれなかった!」  
そう言い放って俺は部室を出た。 残された奴がどんな顔をしてたかも見たくもなかった。  
 
この後どうなるかは元ネタが分かる奴には分かる筈  
 

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