江戸の町・・・・・。  
かつて、侍の町と言われていた町・・・・。  
 
 
 
「フォォォォアチャア!!!!」  
チャイナドレスの少女が無口なショートの少女に蹴りかかる。  
ガシッ!  
見事に防いだ。流石は長門だ。  
「クッ!なかなかやるアルな。だがまだまだこれからアル!」  
そういってチャイナの少女は傘を構える。  
「定春と酢こんぶの仇ぃーーー!!!!!」  
向かってくるチャイナの少女に長門はどこから持ち出したのか  
薙刀(なぎなた)を持ち、  
「・・・(早口で何か言っている。)」  
すごい薙刀さばきでみごとにチャイナの少女と渡り合っている。  
しかし長門が苦戦だと・・?すごい戦闘力だな。  
「な、長門さん!神楽さん!もうけんかはやめて仲良くしてください!  
お願いですから・・・・。」  
朝比奈さんがこらえ切れずに説得した。必死に哀願する姿に俺ならここで止まる所だ。  
「うるさいアル!ただの巨乳はすっこんでるアル!」  
「うう・・・。ひどいです・・・・。」  
あのチャイナ、俺のアイドル朝比奈さんにむかってなんて暴言吐きやがる!  
ぶん殴ってやりたいがあの神楽なる少女は長門が本気になってやっと  
互角に戦えるほどの実力だ。勝てるわけがない。  
 
天人。あまんとと読む。  
用は「銀魂」に出てくる宇宙人の類だ。  
そしてあの神楽なる天人は戦闘民族「夜兎族」だそうだ。  
なるほどそれなら長門と互角に渡り合えるのもわかる。  
「すごいわ・・・。あのおとなしい有希がチャイナの  
宇宙人相手に渡り合ってる・・・。我ながらすごい夢ね・・・。」  
ハルヒが驚いている。そりゃ同じ宇宙人だからだろう。  
・・・って落ち着いている場合じゃない!なんでその夜兎族の神楽とやらが  
長門と大乱闘を繰り広げているんだ!?こいつの出る話おもいっきり別の話だぞ!?  
なぜ?答えは簡単。俺たちがこの江戸時代テイストあふれる世界に  
来てしまったからだ。  
・・・って冒頭からワケわかんねぇ!どういうことだ!?  
朝比奈さんの力でタイムスリップしたか?いや、それならハルヒを  
連れて行くはずがない。そもそも江戸時代にしては様子がおかしい。  
本当に江戸時代なら高層ビルがあるはずがない。  
ちらほらとテレビもみえるし、ケータイを当たり前のように持っている。  
どうやら見た目は江戸時代だが、平成の技術を持っているようだ。だが問題なのは  
なんでその世界に俺たちがいるのか。そしてなんで俺たちはその世界で宇宙人vs宇宙人  
の戦いが繰り広げられているのを見物しているんだ?  
納得いかん。どうも納得いかん。どうしてこうなった。夢なら覚めて・・・。  
「信じられない。もんのすごい夢だわ!なんてリアルなのかしら!面白いったらないわ!」  
そう、夢なのはわかっているんだ。だが夢を見ている気がしない。まず頬をつねって痛みがある。それに夢の中の割に意識がはっきりしている。まるで現実のようだ。  
なぜだ?"俺の夢の中"ではなく"ハルヒの夢の中"だからか?  
いよいよ持っておかしい。なぜだ、なぜこんなことに・・・。  
「まあ落ち着け少年。あわてて考えても何も答えは見えてこない。」  
今のは俺の心の声・・?じゃない。今のは今回のゲスト坂田 銀時さんの物だ。紛らわしくてすまない。  
「まず深呼吸。そして甘いものを食べて気分を落ち着けろ。そして最初から順を追って思い出してみろ。今の状況が整理できるぞ。」  
ありがとうございます銀さん。  
「いいってことよ。同じ力の抜けた少々ツッコミもかじってる杉田な主人公の仲だろ。」  
最後の杉田ってなんですか?まあいいか。とりあえずまずは始まりから思い出そう。  
 
谷口が教室にジャンプを持ってきたあたりが始まりか?  
 
 
話は昨日に遡る。  
 
朝、いつものハイキングコースを登り教室で休んでいたら、谷口がさわがしく入ってきた。  
「ようキョン。新しいジャンプ発売されたから見せてやるよ。」  
「教室に持ってきたのか?みつかったら面倒だぞ。」  
「大丈夫さ。誰が気づくもんか。」  
おまえ結構ワルだな。  
さて、ジャンプってのは毎週月曜日に発売される大人気の少年マンガ「週刊少年ジャンプ」  
の事だ。実は毎週見ている。ありがたく見せてもらおう。  
そうしてワンピースとかナルトとかを読んでいるうちに次にたどり着いたのは銀魂だ。  
銀魂ってのは20年前江戸の町にやってきた天人によって平成時代の技術をもってしまった世界が舞台だ。一種のパラレルワールドの類だな。  
「おいおい大丈夫か?土方倒れちまったぞ。」  
「キョン、そろそろ返してくれよ。まだ最後まで読んでないんだ。自分でかって読んでくれよ。」  
谷口がしびれを切らしたかのように言う。おまえまだ銀魂読んでるんだよ。  
「買うのは無理だ。最近は立ち読みで済ませている。」  
「あれ?おまえ前は買って読んでなかったか?」  
「前はな。今は金銭面の問題で懸賞とか3Dマンガとかがある日しか買えないんだ。」  
「金銭面?おまえ金に困ってたのか?」  
「ああ。それもこれも・・・。」  
「おはよう!あっ!キョン、ここにいたのね?」  
はい、俺の金の消える原因登場。このハルヒ率いるSOS団の調査の時一番最後に来た奴が昼食代を出す決まりがある。そして俺は他の4人に勝てた事がない。  
勝てるわけないか。だって俺以外の部員は普通じゃないんだ。だがそれでジャンプも買えなくなるのは深刻な問題だ。  
「あれ?何読んでるの?少年ジャンプ?・・・ちょっと見せて!」  
だからまだ読み途中・・・。聞きやしねぇ。  
「銀魂?・・・結構おもしろいじゃない。へぇ・・・。これは・・・。ふーん・・・。  
キョン、今日これ借りるわよ。明日返すから!」  
「えっ?ちょっと待て!まだ読み途中・・・。てかそれ谷口の・・・。」  
帰ってこない。谷口をふりかえると睨んでいる。  
「俺だってまだ読んでなかったのに・・・。キョン!もう二度と貸さないからな!  
すまん谷口。わるかった。  
 

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