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「情報思念統合体の接続解除は、同時に思念体からのエネルギー供給も断たれてしまったって事。
よってあたしの維持には、あなたからのエネルギー供給が必要なの」
なるほど、それは重要だな。
それで具体的にはどうすればいい。何せ宇宙人の力に目覚めて日が浅くてな。
何をどうしたらいいのかさっぱりなんだ。教えてくれないか朝倉。
お前がどうして制服を脱ぎ捨て布団を引き始めたのかを含めてな。
「各種体液の検査結果、生命力旺盛な精液が最も効率よくエネルギー変換でき、以下血液、尿、唾液や汗と続く」
何だか二位以降はえらく嗜好が偏りそうなラインナップだな。
「偏る。よってエネルギー効率と考え、週一回の性交がもっとも望ましい」
丁寧な楷書体で『観察日記』と書かれた真新しいノートを手にしながら長門は答えた。
長門がいったい何の観察日記を始める気なのか、誰か俺がダメージを受けない方法で教えてくれないだろうか。
「それとね。インターフェースの能力を使用すると、激しくエネルギー消費するの。その時は臨時でお願いね」
……何だと? 朝倉に神人退治のサポートを頼もうかと考えていたんだが、どうやら考え直さなければならないようだ。
全く何てエロゲーだよ、いったい。インターフェース開発シミュレーションゲーム『淫ターフェース』とかか?
もしかしてそういったのが情報思念統合体の中で流行してるのかと、流石に疑いたくなってきた。
全くもってヤレヤレだぜ、と頭を抱える俺に長門がそっと本を差し出してきた。
長門にしては珍しくマンガのようだ。
「これ」
そう言って渡された本の表題には『ぶっとび!!CPU』と書かれていた。