もしも、キョンが記憶を失ったら
キ「こ、ここは何処なんだ……みんなが呼ぶ『キョン』というのが俺の名前なのか?」
ハ「そうよ、あんたの名前は『キョン』。そして、このあたし、涼宮ハルヒの夫よ!」
み・古「「おっとーーー!!」」
長「……おっと?」
古(こ、こんな一大事まで利用しようとするとは……さすがです涼宮さん)
キ「夫……ということは俺達二人は学生ながら結婚していると……」
ハ「そうよ!いろいろと大変だけど、ラブラブな新婚性活をおくっているのよ」
キ「でも、たしか日本の法律では、男子は18歳からしか結婚できないはずじゃぁ……?」
ハ(くっ!こいつ、なんでそんな余計なこと覚えてんのよ!)
古(さすがです。キョンくんの防衛本能が喪失した記憶の中から必要なものだけを手繰り寄せました。
……でも、このままでは面白くありませんね)
古「キョンくん……あなた達は日本の法律を離れて、遠く中東の地で挙式したんですよ」
ハ(ナ、ナイス!古泉くん。あなただけはあたしの味方ね)
キ「そうなのか……ところで君は?」
古「僕ですか?僕は古泉一樹。あなたの親友ですよ」
長「そしてわたしは有希。あなたの妹……」
ハ・み・古「「「な!!」」」
長「……お兄ちゃん(ひしっ)」
キ「そうか……心配かけてゴメンな」
ハ(くっ!やるわね有希!『結婚してても関係ない』ポジションを瞬時に判断するなんて…)
古(しまった……僕ももっと捻るべきでした)
キ「……と、なると、そちらの可愛らしいお嬢さんは、俺の何なんですか?」
み「はい?わ、私ですか?……私は……」
古(さあ、どう出ますか……)
ハ(なんでみくるちゃんだけ『可愛らしい』とか付けんのよ)
長(お兄ちゃん……)
み「私は……朝比奈みくる。あなたの……先輩です」
古(普通です!!そのままです!!)
ハ(あれ?そう言えば先輩だったっけ?)
長(……逃げた(精神的な意味で))
キ「そうですか……いきなりで、不躾かもしれませんが、朝比奈先輩!!」
み「ふぇ?……あ、朝比奈先輩?」
キ「助けてください!!俺、きちんと記憶を取り戻したいんです!!」
ハ「ちょっとぉぉおおお!!」
キ「な、なんだい?ハルヒ?」
ハ「何でみくるちゃんを頼るのよ!!こういう場合は妻と一蓮托生で頑張るもんでしょぉ!!」
キ「え?あ?いや……何故か自然と……」
古(さすがですキョンくん……記憶が無くとも本能で嗅ぎ分けましたね)
長「お兄ちゃん……お茶……」