暖かな陽射しが気持良い午後に俺は俺の住む市の小さな市立図書館の中にいた。  
担任である体育教師岡部の野郎が「ハンドボールの歴史についてレポートを書いてこい。提出しない者には成績をつけてやらん。」  
等と言いやがったからその調べ物の為である。  
しかしレポートを出さなきゃ成績をつけないはやりすぎじゃないか?ハンドボール部に新入部員があまり入らなかったからってあてつけか?  
 
とりあえず運動神経が良いほうでもないしこういうので頑張ろう、等と考えるような奴でもないので適当な本を丸写ししてちゃっちゃと終わらせる事に決め、早速資料を探しだし…  
 
見付からない。  
図書館なんぞ俺には程遠い場所で、思い返してみれば来たのは小学生の頃読書感想文用の本を借りに来て以来だ。  
仕方ないので図書館の職員に聞く事にした。  
職員はすぐに目当ての物を見付けてくれたが、やけに職員の数が少ないと感じたのは俺だけか?しかもなんだか忙しいのか声もかけづらい雰囲気だった。  
公務員も人員削減だなんだと色々あるのか?どうせ削減するなら体育教師を削減してほしいね。  
例えば体育なのにレポートを書かせる様なハンドボール部顧問とかさ。  
等とどうでもいい事を考えながらレポート用紙に資料を丸写ししていると、  
北高の制服を来た小柄な女子高生が数冊の本を抱えてカウンターの辺りをうろうろしているのが見えた。  
学校帰りかな?それにしても何をしてるんだ?  
 
──しばらくして俺はなんとか定められていた量の文字数をほとんど図書館の本の丸写しで埋める事が出来た。  
んーっと伸びをして顔を上げると、先程の女子高生がまだいた。もう閉館時間も近いはずた。  
少し見ているとどうやら職員に声をかけようとしているようだが、あんなおずおずとしたやり方じゃ一生無理だろうな。仕方ない、手伝ってやろう。そこ、下心があるとか言うな。  
「おい。」  
ドサっ  
急に声をかけられた事に驚いたのか少女は持っていた分厚い本を落とした。  
少女はゆっくりと顔を上げると眼鏡越しに少し怯えた目を俺に向けていた。うっ、かわいい。しかし眼鏡は無い方が良いな。  
「何か困ってるのか?」  
すると少女は少しの間を置いて、  
「…図書館のカードを作ろうと思ってるんだけど…声かけられなくて…」  
「よし、わかった。俺が手伝ってあげるよ。」  
谷口的美少女ランクでいえばAプラスはかたいな。  
俺は職員を呼びとめ、その少女─長門有希と言うそうだ─の為にカードを作ってもらった。  
 
 
「以上が『涼宮ハルヒの消失』において私の設定した私とあなたの出会い」  
──オチは無いのか。  
「無い」  
 
 
やれやれ。  
 

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