「あ〜、もう全然ダメね。たしかに不気味だけど不思議なことがおこらないじゃないっ、あんたたちお札貼っといて」
は、は〜い。
「こうなったら屋上いくわよっ!幽霊だけじゃなくUFOがいるかもしれないし」
早いなぁー、歩くの。もう疲れてきましたよ。
「すいません、階段の段数とかは変わってなかったんですか?」
私は、とりあえず記憶にある怖い話を思い出して聞いてみた。
「あー、まったく変わりなかったわ。でも階段の段数が変わっててもそんなにおもしろくないじゃない?それなら、教室の数が減ってるとかのほうがおもしろそうよね」
どっちにしても怖いですよ……。
「あれ?開かないわよ。ここに鍵なんかついてたっけ」
「…大丈夫。開ける」
長門さんが鍵に触るとドアが開きました。もしかして図書室もそうやって―――?
「さあて、UFOこーいっ」
長門さん、来ませんよね?
「…………」
否定してくれないと不安になるんですけど…。
「あっ、見てみて!流れ星よっ」
本当ですねっ。
隣の彼女を見ると目をつぶり、両手を握りあわせてお祈りをしているようでした。
いったい何を願っているんでしょうね?
幽霊だったら嫌だな…。