もうカレンダー上では秋も深く、もう冬と呼んでもいい時期となった。
しかし朝夕は冷えるが、日中は汗ばむ陽気になるという中途半端な状態が続いている。
そんな季節。SOS団の活動も終わり、ハルヒ二人になった帰り道だ。
最近ハルヒはセーラー服にニーソックスというスタイルである。
俺にはそれがアリなのかどうなのかわからない。マニアには受けそうに思うのだが、極少数なのではないかとも思われる。
「そういえば、シャミセンは元気?」歩きながらハルヒが切り出した。
「まあ寝てばっかりだけどな。」
「たまにはシャミセンと遊ぶのもいいかも。これからあんたん家に寄らせてもらおうかしら。」
そういうハルヒの表情はなぜか堅かった。
家に着くと、玄関から妹が飛び出して来た。
「お帰り〜キョンくん」ニマっと笑って「ハルにゃんもお帰り」
「ただいま。どこに出掛けるんだ?」兄らしく聞いてみる。
「ミヨキチとね、本屋にいくの。あとミヨキチの家で晩ごはんも食べよって」
妹よ。なぜハルヒと俺を交互にみてニヤニヤする?「だから、遅くなりそう。」
「あんまり遅くなりそうなら、ちゃんと連絡するんだぞ。」
「わかった〜あとお母さんもなんか遅くなるっていってたよ。・・・じゃあゆっくりしてってね、ハルにゃん」
笑顔でいってらっしゃいと手を振るハルヒと、ニヤニヤ笑いながら遠ざかる妹。
ひょっとして勘違いしてんじゃないだろうな、妹よ。
ハルヒを家に誘ったわけじゃなくて、ハルヒから進んで家に来たのだからな。
まあ、あとでよく言い聞かせておこう。
ハルヒを自分の部屋に通しておいて、台所に行く。
食器棚から自分のマグカップと適当なコーヒーカップをトレイに乗せて、コーヒーを
注ぐ。えーと、砂糖とミルクはどこにあったかなと。
砂糖とミルク、そして封を切ってないスナック菓子を発見した。それもトレイに乗せる。
自分の部屋なのにドアをノックしてから入る。部活の影響だな、これは。
ハルヒはベットに背中を預け、足を投げ出した姿で、シャミセンと遊んでいる。
床にトレイをおいて、ハルヒの真向かいに腰を降ろした。
「なに自分の部屋なのにノックすんのよ。」コーヒーカップを手に取りながらハルヒが言う。
「間違いを起こさないようにな。」
ハルヒは正座して、膝にはシャミセンを乗せた。シッポの動きからすれば上機嫌のようだ。
シャミセンを撫でながらハルヒが言う。「そういえば、あんた絶対領域って言葉知ってる?」
「なんだそれは?」
「萌え用語らしんだけど、ニーソックスとスカートの間の素肌部分をいうんだって。」
ここよ、ここ。ハルヒが指さしているのだが、こちらからはシャミセンで見えない。
左側から覗けばなるほど、ハルヒは黒いニーソックスと制服のスカートとの間の太ももを指さしていた。「あんたはどう? 萌える?」
萌えるか萌えないかと聞かれれば萌えませんと答えそうになるが、うかつな返答はできないのはこれまでに十分学習している。さてどう答えようか?
答えのかわりに、ちょっとした悪戯を思いついた。
そっと左手を伸ばし、人差し指でその絶対領域なる部分に触れて見た。すべすべした
肌にかるく興奮を覚える。
ハルヒはピクンと体を震わせた。
「バカ、なにすんのよ。」上目づかいで睨まれた。ハルヒの顔が赤い。
「ここが萌えるかどうかだろう?」もう一度ゆっくりと人差し指で触れて見た。そーっとニーソックスの縁をなぞるように動かして見る。「どうかなぁ。」
「ダメ、やめなさい」ピクンピクンと体を震わせながらいわれても説得力はないぞ?
人差し指を内太ももまで動かして見た。シャミセンが一声鳴いて場所を譲った。
「やめなさいって」でも手をとめようとはしないんだな、ハルヒ?
調子に乗った俺は、トレイを邪魔にならない場所に移動し、ハルヒの真横に座った。
今度は右手の人差し指で探検を始める。まずスカートの裾ぎりぎりを指でなぞる。
ハルヒはぎゅっと目をつぶってなにかを耐えているようで、止めようとはしない。
調子にのって右太ももへの探検も始めた。まずはニーソックスの縁をなぞる。定期的に
ハルヒの体が震える。スカートの裾ぎりぎりを指でなぞっていく。
「やだ・・・」指での探検をいやがっている訳では無さそうだが、ではなにを嫌がってるのだろう?
身をかがめて、そっと左太ももに顔を近づける。ハルヒの目はかたく閉じられているから、これからなにをするかは分からないはず。
そっと左太ももにキスしてみた。唇に柔らかくすべすべした感触が伝わる。気持ち良い。
「バカ、な、なにすんのよ。」ハルヒの声が震えている。
「キス」すーっと唇を滑らせて見る。ずっとこの感触を楽しんでいたい。
「あんた、なにしてるのかわかってんの・・・」
ええ、悪戯してます。出来心です。許してくださいと心の中で言って見る。
本当に言えば叩かれそうだからな。
左太ももを唇でなぞりながら、右手の人差し指に右太ももの探検を任せる。
ふとスカートの奥が覗けるが、ブルマを履いてるのは知ってるし、それは見馴れた光景といっていいかもしれない。・・・ハルヒの足癖は悪い。
ハルヒの手が俺の肩におかれた。押そうとしているのではなさそうだ。
ハルヒの手のひらが熱い。ときどき指に少しだけ力が入る。
舌で内太ももをノックしてみる。ハルヒの吐息が大きく荒くなってきた。
「ねえ、キョン・・・」吐息のような細い声がする。
顔を上げると、濡れたような瞳が見下ろしていた。顔は赤く上気し、初めてみるハルヒの
顔だった。一言で言えば、色っぽい。
「あんた、こんなことして・・・あたしをどうするつもりなのよ」
ハルヒのつややかな唇が誘っているように感じるのは、気のせいではないだろう。
体を起こして、ハルヒを背中から抱き締めてみる。唇をハルヒの髪にそっと当ててみた。
またピクンと体が反応してる。
「答えなさいよ」吐息のようなそれでいて艶のある声がする。
「気持ち良さそうだから、もっと気持ち良くなってもらおうかなと。」答えながら耳たぶの裏を唇で探る。小刻みにハルヒの体が揺れる。
「バカ・・・ちっとも気持ち良くなんかないわよ・・・」
そのわりには体はピクンピクン反応してるが?とは言わない。かわりにそっと両手で
ハルヒの胸を包んで見た。堅く感じるのはきっとブラジャーしているからなのだろう。
「くっ・・・」まるで熱にうなされているかのようなハルヒの声。
上気した耳たぶをそっと唇でなぞって見る。なぞるたびにハルヒの体は反応する。
「ねえ、キョン・・・」ハルヒがか細い声で「キス、して。」
ハルヒは首をゆっくりこちらに回す。どことなく幼さの残る顔はすっかり赤い。
瞳の焦点がうつろだ。熱にうなされているようにも見える。
ゆっくりと唇を合わせる。こっちの世界では初めてのキスだな。
ハルヒのやわらかい唇が気持ちいい。ついついばむように唇を動かす。
「あんただれかとしたことあるの?」
「ん?ハルヒが初めてだが。」
「嘘、やらしいもん」濡れた瞳がとても恋しい。「でも・・・もっと、キス、して」
唇をあわせて、そっと舌でハルヒの唇をつつく。おずおずと開くハルヒの唇をまず舌で
なぞってみる。「せつなくさせないの。」
ハルヒをゆっくりと押し倒した。
乱雑で何のルールもないキス。舌をからませあい、つつきあう。
知識としてはなにも知らないのに、体はすべてを知っているようだ。
好きな相手を気持ち良くする方法は、遺伝子にでも組み込まれているのだろうか?
キスをやめて、そっとハルヒの表情を確かめる。ハルヒは肩で荒く息をしている。
ハルヒの上気した額にはうっすら汗が浮かんでいる。黒髪が数本汗で張り付いている。
その髪をそっと指で掻き上げる。
「なに見てるのよ。」薄目をあけたハルヒがささやく。
「可愛い顔」額に口づけする。
口づけと同時に、強い感情が理性を越えて迸る。止めようがない。すべてを失うことになってももはや構わない。その感情を表現する言葉はひとつしかない。
「ハルヒ、愛してる。」
「もう、ほんとバカ。順番逆じゃないのよ」しかし非難の色はなくうれしげでもある。
「告白してから押し倒すのが普通でしょ。なんで押し倒してから告白するのよ。」
普通は告白したからといって押し倒すものではないはずだが。
「ま、いいわ。聞きたかった言葉がやっと聞けたし。」ハルヒは両腕を俺の背中に回して、抱き寄せた。「あたしもあんたのこと、大好き。愛してる。」
そしてキス。キス。キス。
「シャワー浴びたいな」ハルヒが荒い息を整えながら言う。「汗かいちゃったし」
もう小一時間たったことにいまさら気づく。
ハルヒの体を起こしてやる。風呂場は1階にある。
乱れた制服を直すハルヒの手をとって、風呂場に案内する。
「あんたも一緒に入らない?」ハルヒが小さな声で誘った。
「いいのか?」
「いいわよ。」
「じゃ、着替えとかバスタオルもってくる。」
「先入ってるわね。」
自分の部屋に戻り、着替えとバスタオルを用意する。ハルヒに着せるものがない。
とりあえずスウェットでいいか。ぶかぶかだろうけど。
階段を降りながらすこし冷静になった頭で考える。
しかし大変なことになった。ちょっとした悪戯のつもりだったのに。
だが、それを望んでいなかったというのは嘘だと分かっている。
ハルヒもそれを望み、自分でも本当は望んでいた。それはいま分かった。
現状維持という罠にはまり、なにかを失うことを恐れていたということか。
脱衣所に入ると、カゴにハルヒの制服がきちんと折り畳まれていた。その上に黄色いカチューシャが置かれている。
シャワーを浴びているのだろう、風呂場からは水の流れる音がする。
着替えとバスタオルをカゴに置いて、ドアごしに声をかける。
「入っていいわよ」
扉をあけると、胸を腕で隠したハルヒがシャワーを浴びているところだった。
髪はシャワーキャップ代わりのタオルでまとめている。
「ちょっとボディソープ借りたわよ」
「ああ」
ハルヒの素肌をお湯が滑り落ちる。ハルヒって着痩せするタイプだったのか。
こじんまりのしたお尻。すらりと伸びた脚。わりと華奢な体。思わずみとれてしまう。
「なにボーッとしてんのよ。こっちきてシャワー浴びなさいよ」くすくす笑いながらハルヒが言う。
「あ、ああ」
ふふっと口元に笑いを浮かべながらハルヒがシャワーをかけてきた。
「ほら、きれいになんなさ〜い」
シャワーをざっと浴びたあと、シャワーを止めた。
ボディソープを両手にとって、手のひらで体を洗うためだ。
「背中洗ったげるよ」ハルヒもボディソープを手にとって、背中を手のひらで洗ってくれる。
「おう!」思わず声が出てしまった。「尻はいいって、自分でやるよ。」
「ちゃんときれいにしなさいよ〜不潔なのはよくないわよ。」
泡を流そうとシャワーを出そうとしたところで、ハルヒが背中から抱きついてきた。
「どうした?」
「今日は大胆ね」背中からハルヒの声「前はあたしには興味なさそうにしてたくせに」
「・・・すまん」
「みくるちゃんばっかに反応して、あたしにはちーとも・・・てな時あったの時覚えてる?」
ああ、憂鬱モードの頃か。・・・バニーとか体操服のまま授業とかって、あれは俺を誘惑してたのか?
「誘惑っていうか、気があるかどうか知りたかったというか、試してたというか。」
「朝比奈さんのコスプレもそうなのか?」
「あれはあたしの趣味よ。可愛い子にはいろんな衣装着せたくなるのよ。ま、
あんたが、どんな衣装に反応すんのか見てたってのも事実だけど。」
「あんたとあたし、一回だけ同じ夢を見た、でしょ?」ハルヒは満足そうに言う。「夜の学校で、あんたとあたし二人きり。そんな夢みたでしょ?」
「・・・ああ、見たよ。」夢の話であればなにも問題ないだろう。「二人きりだったな。」
「突然青い巨人があらわれて、あんたあたしの手を引いて走りだしたでしょ。」
ハルヒのきらきら輝く瞳に吸い込まれそうだ。ハルヒは言葉を続けた。
「あんとき、あたし全部夢がかなったと思ったの。とっても不思議な状態に遭遇できて、
となりにはあんたがいて。あたしの望みの世界がこれだと気が付いたの。」
「そうか。」
「でも、あんたはあたしに元の世界に戻ろうって言った。せっかく見つけたあたしの
世界なのに。」
ハルヒの声がきつくなった。「そんなの許さないって思った」
そうだな。もう一歩で世界は滅びかけた、という。いま思えばあの閉鎖空間でハルヒと
二人で暮らすのも悪くなかったんじゃないか?。すくなくともハルヒは監視される
対象ではなかったはずだ。なんといっても創造主様なんだからな。
「でも、あんた。」にやりと笑ってハルヒが言う「あたしの肩つかんでいきなり
あたしのポニーテールがどうのこうの言ったでしょ。
なんでこんな時にそんな事言うのって思ったんだけど、そのあとキスしてきて」
笑いを含んだ声になった。「あたしびっくりしちゃった。それで目が覚めたんだけど。」
「おれもそこで目が覚めたよ」
「やっぱりね、同じ夢みてたんだ。その次の日にポニーっぽくしてみたら、あんたあたしを初めて名前で呼んで、褒めてくれたでしょ。」
「似合ってたからな。」
「それであたしはあんたに落ちた。」はずかしそうにハルヒは笑う「あんた、本当に
素直じゃないし。・・・あんたも結構前からあたしのこと好きだったんじゃないの?」
「・・・すまん。」
「いつからあたしのこと意識した?」抱き締める力が少し強くなった。
「夏休み」花火、縁日、永遠の2週間。「浴衣にやられたよ。」
「ふふっ」小さく笑みを漏らしたハルヒはうれしそうにささやいた。「こっち向いて」
ハルヒからのキス。すこし屈まないとうまくできない。
「キスってかなり気持ち良いものなのね。」ハルヒはゆっくり唇を放しながらいう。
「こんなに気持ち良いとは予想外。・・・はまっちゃいそう。」
「そろそろ、泡を流して出ようか」
「そうね、体冷えちゃったし」いたずらっぽくハルヒが笑う。「あんたに暖めて
もらわなくちゃ、ね。」
着替えをみられるのは恥ずかしいということで、ハルヒが先に風呂から出た。
スウェットおいといたから。そうハルヒに言っておく。ぶかぶかかもしれんが。
「もういいわよ」
風呂場から出るとハルヒはスウェットの上だけを着ていた。ぶかぶかというほどではな
いのが不思議なのだが、ああそうか胸があるからかと一人納得した。
「先、行ってるね」ハルヒはそう宣言し、制服を抱えて風呂場から出て行ってしまった。
バスタオルで体を吹きながらいやいや大変なことになったぞと思う。これで名実共に
ハルヒと恋人同士か。
恋人ね・・・なにかとってもあっけないものだな。とっても遠いものだと思っていたのに。まあぶつぶついいながらもハルヒに付き合っていたのは、実は最初からハルヒに
魅かれていたのかもしれないし、ハルヒが俺を付き合わせたのも実はそういうことだった
のかもしれない。が、もういまはどうでもいいことだな。
俺は着替えを済ませ、風呂場を後にした。
自分の部屋に戻る途中で、台所によって冷蔵庫のスポーツドリンクを一本手に取る。
あとグラスを2個。ふろ入って喉渇いたし、これからさらに喉が乾きそうだし。
自分の部屋に戻ると、ハルヒはベットの上で寝そべっている。スウエットの裾から覗くのはブルマか。なぜかとてもエロく感じるのだが。
手元に広げているのは秘蔵のエロ本であった。短時間で見つけだすとは、こいつは本当に油断ならない。
「あんたもやっぱり男の子ね・・・見つけちゃったわよ」ニヤニヤ笑いながらハルヒが言う。
「でも結構おとなしいものね。」ページをめくりながら「女の子向けの方が過激よ。」
ああそう・・・って、ハルヒもそういうの見たりすんのか?
「女の子雑誌買えば載ってんのよ。もっと過激な奴とかあったりすんのよ、縛ってするするやつとか、お薬使うとか。知らないでしょ?」目をきらきらさせなが話す。
さすがに女の子雑誌は買わないからな。・・・今度見せてくれ。
「バーカ。」くすくす笑いながらハルヒがいう。「あたしん家くれば見せてあげる。」
俺はベッドの真ん中あたりに腰掛けた。「飲むか?」スポーツドリンクを見せると、ハルヒがうなずく。
二人で二杯づつ飲んだ。自分でも驚くほど喉が乾いていた。
「ハルヒは経験あるのか?」やけに落ち着きはらってエロ本を楽しんでいるハルヒに聞いて見た。ない、と思うが、こんなに堂々としているものなのだろうか?
「ないわよ。」体を横に起こして目をのぞき込まれた。「ははぁ、あたしが余裕あるように見えてるんでしょ?。ま、処女をなめんなってところね。」
「そうか・・・」
「あんたはあんの? ま、ないわよね。あればそんなこと聞かないだろうし。」
「ない。」
ハルヒはやさしい表情でいう。「まあ、大丈夫。最初失敗するなんて珍しくない
みたいだし。これで終わりってわけじゃないんだし。落ち着けばきっと大丈夫よ」
「そういうもん・・・なんだろうな。」体から緊張がとけていく。なんかハルヒでよかったと
心底思った。
「あ、そうそうあたしのバックとって」
ハルヒにバックを渡してやると、中身をゴソゴソ漁ったあげく、大きなキーホルダーを
出してきた。「これこれ、これ必要なのよ」
「なんだそれ?」
「コンドーム、よ。」ハルヒがキーホルダーをばらすと、中からビニールのパッケージがでてきた。
うっすらピンク色の中身が透けて見える。
「・・・やたらと手回しが良いが、準備しといたのか?」
ハルヒは答えず舌を出しただけだった。
「避妊は重要だから、ね。これしとけばまず大丈夫だっていうし。」ハルヒが落ち着いた声でいう。「あと、バスタオルしいとけば完璧よ。」
「さて、と」コンドームを枕元におく。バスタオルをシーツの上に引いた。
そのうえにハルヒが寝転がった。大きめのスウェットの裾からブルマが覗く。
枕に頭を乗せたハルヒがわくわく顔で見上げている。
そっと体を重ねる。ベットがやや沈み込む。ハルヒの額にかかる髪を手で掻き上げながら、軽く口づけをする。
ゆっくりハルヒの腕に抱き締められる。ハルヒの顔は早くも上気しているようだ。
しばらくハルヒの唇を楽しむ。気持ち良いとハルヒはいっていたが、確かにこれは癖になりそうだ。
こんなにキスが気持ち良いとは思わなかった。むさぼるようにキスを続けてしまうが、これでは先に進まない。
首筋にキスしてみる。ハルヒのため息が大きくなった。
ハルヒが腕を背中に回してきた。右手をそっとスウェットの裾からいれて、乳房を覆う。ゆっくり手に力をいれて見る。手に余るほどではない。柔らかいが、弾力がある。
「ん・・・」鼻にかかった声。「もっと力いれていいよ」
ゆっくりと揉みしだいでいく。ハルヒのため息が大きく深くなった。
人差し指の腹で乳首を撫でて見る。堅くなっているのが分かった。
「やだ、気持ち良いよ」
ハルヒの吐息はあえぎ声に代わりつつある。右手でシーツをつかみ、なにかを耐えているかのように見える。
スウェットをまくりあげる。ハルヒの左手が、背中に回った。左の乳房にキス。柔らかい。
そっと乳首を含んで見る。コリコリと堅い乳首を舌で転がしてみる。
「そんなに激しくしないで。」ハルヒは夢にうなされてるかのようだ。「おかしくなっちゃう。」
そっと右手を伸ばして太ももに触れて見た。手のひらがすいつくよう感触が気持ち良い。。そっと手のひら全体でなでて見る。
右手のひらを動かすたびにハルヒの体に電撃が走るのか、ぴくんと体が反応する。
そっと右手を太ももをから股間に移動させる。ブルマのざらざらした感触が手に伝わる。
指を大事な部分にあてがって見た。なんか湿っているような感じがする。そっと指の腹を使って探検を開始する。
「ちょ、ちょっと待って」息を弾ませながらハルヒがいう。「汚れちゃうから脱ぐ。」
「え、パンツ履いてないのか?」
「さっきのでパンツ汚しちゃったのよ・・・」ハルヒはうらめしそうに俺をにらんだ。
ハルヒは両手でするりとブルマを脱いだ。あんまりじろじろみないでよ。とクギが飛んできた。
「指で触るのはいいのか?」
「バカ。」アヒル口のハルヒがいう。「察しなさいよ」
指の探検を開始すると、そこはぬるぬるしていた。つるつる指が滑る。そこは興奮すると濡れるという知識はエロ本から得たものだが、ここまでびしょびしょになるとは知らなかった。ああ、パンツもこれで濡れてしまったのか。
指を上下に滑らせると、唇のような部分が開き、さらに奥に侵入できた。ぬるぬるしたものがかなり粘ついているように感じられる。
指をそっと動かすと、小さなマメのようなものにぶつかった。なんだろう、これは。
指の腹でそっと撫でてみた。
すると、ハルヒの体が大きくぴくんと動いた。「そこ、すごく、くる。」
そのマメのの部分を今度は指の腹でかきまぜるようにしてやる。そのたびにハルヒの体は
ぴくんぴくんと電流が流れるようだ。
「すごい、気持ちいい」かすれた声でハルヒがいう。「ウソみたい」
指をさらに進ませると、くぼみに到達した。そこにぬるぬるしたものが集まっている
ように思う。これがひょっとして入り口なのだろうか。
指をすこしその奥に侵入させる。「そこは・・・」ハルヒの熱を帯びた声がする。「やさしく、ね。初めてなんだから。」
少しづつ指を進める、とたんにかなり強い力で締められる。指がぬるりと外に出た。
多分指の第一関節までも入ってない。もういちど指を進めてみた。
ハルヒは目をきつく閉じて、シーツを握る右手にも力が入っているようだ。ときどき背中に爪を立てるが、ちょっと痛いな。
ニットトランクスが非常に窮屈に感じてきた。片手でそれを脱ぎ捨てる。
堅くなったモノがハルヒの太ももに当たる。
「うわ、熱い」ハルヒが薄目を開ける。ハルヒは右手を伸ばし、堅くなったものに
触れる。「堅い。こんなの入れるから血も出るのは当然ね。」
それから俺を見上げて「コンドームつけて、ね。」にこりとほほ笑む。
枕元のパッケージを破くと、ゴム製品が登場した。こうなってるとは知らなかったな。
説明書どおりに装着すると、なんか間抜けにも見える。が、これで準備万端か。
「ふふっ。」目を閉じたハルヒが笑みをこぼす。「やさしくしてね。」
「分かってる。」
またハルヒの体に体を重ねた。キスしながら、そっと大きくなったものをハルヒのその部分に当てる。ハルヒは両手を背中に回してきた。
「ゆっくりきて。」
場所は間違いないようだ。ナニをゆっくり沈めていく。
「うわぁ・・・」ハルヒが苦痛の声をあげる。「熱い・・・」背中に回した手に力が入る。
「痛いのか?」
「痛いっていうか、あんたの熱くて苦しい・・・大丈夫、きて」
ハルヒの中は狭く暖かい。初めての感覚に腰から下がしびれそうだ。
ゆっくり腰を沈め、そろそろと進んで行く。
「あ、い..た」ハルヒは身をよじった。
「大丈夫か?」
「痛いけど、まだ大丈夫」ハルヒはキスをねだる。
それに答えながら、さらにゆっくり進めて行く。先端に絡み付く粘膜が、ナニを痛いぐらいの力で締めつけてくる。
「ああ、なんかお腹があんたのでいっぱいになって、なんか変な感じだよ。」
ハルヒの中にナニが根元まですっぽり収まった。先頭から根元まで絶えまなく粘膜がきつく締め付けてくる。
「痛くないか?」
「いまは平気。ちょっと動いてもいいよ。」
ゆっくりと前後に動いて見る。粘膜はきつく締め付けて来て、腰にしびれるような快感をもたらす。
何度か動かしただけで、腰の導火線に点火されたような感覚が来た。
「うそ、あんたのあたしの中でまた大きくなってるよ。なんでピクピクしてるの?」
「ハルヒ、もうだめかも」
ハルヒは堅く目を閉じて、なんかを必死に絶えている。「いいよ、大丈夫」
ハルヒの両手に力がこもる。爪、立てるなって、痛い。
「ばか、あたしの方が痛いわよ。」涙目になったハルヒが抗議の声を上げた。
「すまん、大丈夫か。」でも腰の動きが止められない。
「ちょっとなれてきたけど、あんまり激しくしないで。」
導火線はどんどん燃え、爆発が近いのが分かる。ハルヒの唇を少々乱暴にむさぼると、
頭が真っ白になっていく。もう、ダメだ。ハルヒの中でコンドームの中で射精した。
何度も何度も。
「うわぁ、なんか熱い・・・すごい、分かるって本当なんだ・・・」ハルヒがささやくように
言った。
はあはあと肩で息をしながら、ハルヒの中からナニを抜く。ハルヒの左側に体を横たえた。
ハルヒを抱き締めて、深くキスを交わした。強烈な眠気に教われるが、寝たら有る意味死ぬことになるので、耐えるしかない。
ふふっと笑いながら、ハルヒがキスをしてくる。もう萎んだナニにハルヒの手が伸びて、コンドームを外してくれた。
「こんなに出るもんなの?」ハルヒはたっぷりと精液をためたコンドームを見て驚く
「初めてなんで分からないな。」俺も驚いた。確かにいつもの倍は出たんじゃないかという気はするが、そんなことはいえない。
「こんなに一杯中に出されたら安全日でも赤ちゃんできちゃいそう」ハルヒはにこにこ笑いながらちょっとこわいことを言う。「えっちのときはコンドーム必須ね」
一度でいいから生でしてみたいぞ。
「だめ。あたし達まだ高校生でしょ? その一度が危険なの。」なぜかそっぽを向きながら続けた。
「あんたがお金稼ぐようになって、赤ちゃん生まれてもよくなったら生でいいけど、いまはダメ。」
分かったよ。・・・そんな日がくると良いな。
「くると良いな、じゃなくて。」ハルヒは笑顔になって寄り添った。「そんな日がくるの。」
ハルヒがいうと全部本当になりそう・・・ってこいつにはそういう力が有るんだったな。
バスタオルに血のあとはあったが、すぐ洗濯すれば大丈夫とハルヒがいう。洗濯機に
放りこんだ。あとは洗濯機がやってくれる。コンドームはティッシュで包んで処分する。
すっかり夕方というか夜になっていたので、ハルヒを家まで送って行くことにした。
「なんかまだあんたが中にいるみたいなのよね〜」小声でハルヒがいう。
「痛くはないのか?」
「痛みはあるようなないようなってところ。それよりまだあんたがいるって感じのほうが強いわ。」
「そうか・・・」
「あしたも残りそう・・・あ、そうそう。あたしたちが付き合い始めたってってのはまだ内緒にしとくこと。」
「なんで。」
「その方が」ハルヒが笑顔で宣言した「面白そうじゃないの!」
おしまい