俺は自分の男性器で長門の女の子の部分を押し広げる。  
 体温の低い長門だが、ここだけはすっかり熱く火照りきっているのが可愛い。  
 
 柔らかい肉を掻き分けて俺の男根が長門の狭い体内に入り込んでいく。  
 ゾクゾクするような感覚。何度体験しても、たまらなく気持ちいい。  
 無表情な長門の顔がかすかに緊張するのが判る。  
 ものすごく微妙な表情の変化で、俺以外のヤツには判らないだろう。  
……もちろんこんな可愛い顔は他の誰にも見せる気は無いけどな。  
 とにかく、長門はものすごくわずかに眉の角度を変化させ、一瞬だけ視線を  
さまよわせるという形で当惑を示し、その当惑が消えないうちに一番奥深くに  
先端が触れた衝撃で吐息をほんのすこしだけ漏らした。  
 
 長門のほんのわずかの一挙一動が俺の胸をぎゅうぎゅうと締め付けてくるみたいに  
切なくさせる。やっぱ恋だなこれは。  
 
 長門にそう囁くと、一瞬だけ蕩けそうな目をして俺の事を見る。  
「そう」  
 単にそれだけを口にすると、俺でも微笑みかどうか確信できないような  
薄い微笑を長門は浮かべる。  
 
 
 亀頭のあたりを柔らかくきつく締めてくる長門の体内の触覚。  
 たまらん。たまらんね。  
 柔らかい粘膜の襞に包み込まれながら、長門の唇にキスをする。  
 ねっとりとした長門の肉体を性器で感じながら、愛しい女の唇を奪う快楽。  
 世界中にこの幸せを大声で叫びたい気分だ。  
 
 触れ合った肌の冷たい感触。  
 体温の低い長門の皮膚が主に俺の汗で濡れている。  
 そこからとくん、とくんという小さな鼓動が伝わってくるのが嬉しい。  
 
 愛しさがあふれそうで、俺は思わず口からその名を漏らしてしまった。  
「長門……」  
「……」  
 
 俺の身体の下から感じるいつもの視線。  
 洞窟の入り口のような黒い瞳が俺の事を見つめている。  
 いつもと少しだけ違うのは、その瞳が何か言いたげな色をしている事だ。  
 
「長門……?」  
「もう長門ではない」  
 長門はそう言った。  
 あ……そうか。  
「本日市役所に婚姻届を提出したときから私の姓はあなたと同じになった」  
「……」  
「ゆえに私のことをもう長門と呼ぶのはやめて欲しい」  
 
 ……といってもなあ。  
 長門はやっぱり長門なわけだし、今後も長門じゃ「ダメ」  
 これ以上言ったら許さない、とでもいいたそうな視線を俺に向けてくる。  
 
 しばし考え込んだ俺は下半身を繋げたまま、俺の胸の中の長門……有希の耳元に囁く。  
 
「…………有希」  
「……っ」  
 
 ひくん。  
 そんな感触が男根全体に伝わってくる。  
 え?  
 なんだこれ。  
 
「有希」「……」ひくっ  
 やっぱり動いてる。  
 
「有希?」「……」ひくひくっ  
 俺が有希の名を呼ぶたびに、長門の膣の中が俺の肉棒を食い締めるように  
ひくついてくる。  
 
「なが……有希。お前……嬉しいのか?」  
 俺の問いに答えて、目を伏せたまま、な…有希は言う。小さな声で。  
「私の感じているこれは嬉しさに近いと思う」  
「そうか」  
「おかしい。身体の制御が効いていない。調査を――」  
 無理矢理キスをしてな……じゃなくて有希の口を塞いだ。  
 
 調査なら俺がしてやるさ。  
 どこが弱いのか、どこをどうすれば甘い声を漏らしてくれるのか。  
 なんて言われながら可愛がると切なそうで震えてくれるのか。  
 
 夜は長いし明日の夜もあさっての夜もずっと一緒なんだからな。  
「可愛い、俺の有希」  
 
 
 ……そのとき有希が漏らした甘い喘ぎを銀河の果てのどこかにいる  
統合ナントカ体の主流派とやらに聞かせてやりたいね。いや聞かせちゃダメか。  
もう可愛すぎ。…・・・お父さん俺は娘さんのこと幸せにしますから。  
 

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