放課後の鐘とともにいつも通りの退屈な授業が終わりいつもどおり部室へと足を運んだ。  
部室の前に到着すると軽くドアをノックする。  
このドアをいきなり開ければ素敵な光景が目に焼き付けられるのだろうが、  
まだまだ俺の理性は勢力を保っているらしく欲望を撃ち散らした。  
「……。」  
いつもならすぐに可愛らしい舌っ足らずな声がすぐに聞こえてくるはずだが今日はそれがない。  
「まだ来てないのか?」  
耳をこらして中の様子を探るが何の音も聞こえてこない。  
どうしようか2秒ほど悩み返事はなかったんだしと割り切ってドアを開ける。  
部屋の中には長門が定位置でこじんまりと本を読んでいただけだった。ちょっぴり残念。  
長門の読んでいる本を見ると珍しいことに本の厚みは驚くほど少なかった。いやまぁそれでも多いんだが。  
「よう。」  
「………。」  
「なに読んでるんだ?」  
そう聞くと長門は本のタイトルをこちらに見せ付けるようにしてくれた。  
「東西演劇の出合い―能、歌舞伎の西洋演劇への影響…お前演劇に興味があったのか?」  
長門は答えずじっと俺を見つめるだけだった。  
「著者は…サン・キョン・リー?なんだこれは。俺への当て付けか?」  
思わず聞き返したが長門は変わらない表情で  
「特に意味はない。」  
と返しただけだった。  
妙に気になりはしたが追求しても無駄だろう。  
後でどんな人物か調べてみよう。この変なあだ名にも最近愛着がでてきた。  
同じ名が入ってる人物が実在すると知ればどんな人間か知りたくなるのが筋だろう?  
今日はオセロはやめてネットで検索でもしてみるとするか。古泉が手持ち無沙汰になるだろうが  
俺の知ったことではないからな。  
鞄を机に置いたところでまだ長門が見つめていることに気づきいやな予感がする。  
いつもと違う行動を少しでも長門がとるとき。それは何か俺が厄介ごとに巻き込まれるときだからだ。  
「なんだ。なにかようか?」  
こくりとする長門。  
「今日の部活後、部室に残ってて。」  
おいちょっと待て。今ここじゃまずいのか?  
「だめ。」  
それだけ言うと長門は読書に戻ってしまった。  
さまざまな疑問符が頭に浮かんだがどうせすぐに分かることだ。  
またハルヒが何かやらかしたんだろう。いい加減この手の展開にも慣れてきた。  
いちいち大騒ぎしてたら俺の身が持たないしな。  
 
ハルヒが好き勝手に騒ぎ朝比奈さんが給仕をし長門が読書…  
いつも通りの部活風景(部じゃないから団活か)が広がる。  
違うことといえば俺がネットでサン・キョン・リーについて調べ、古泉が一人でつみ将棋をやってることくらいか。  
それも大して変わりない。いつもの風景だ。  
―――パタン  
そしていつもどおり長門の本を閉じる音で帰り支度を始める。  
…だがここからはちょっと違う行動をとらねばならない。なにせ長門が何か用があるようだからな。  
帰り支度をわざともたつかせ、ついでに靴紐まで縛りなおす。  
古泉が最後に出て行ったのを確認すると、同じくまだ残っている長門に向き直る。  
「で、なんのようだ?またハルヒが何かやらかしたのか?」  
首をミリ単位で横に振る長門。  
「涼宮ハルヒがなにかするわけではない。私たちから涼宮ハルヒに行動を起こす。」  
「と、いうと?」  
 
 
「わたしとあなたで涼宮ハルヒを犯す。」  
 
 
「………!」  
3点リーダーを連発するしかなかった。いわゆる絶句。  
そりゃそうだろ。いきなり同級生を犯すといきなり宣言されたら誰だって固まる。  
それも俺までそこに含まれてたらなおさらだ。  
「あの長門さん?それはつまり俺に犯罪の片棒を担げと?」  
「そうではない。全てはあなたのため。」  
俺のためだと?悪いが谷口のアホみたいに童貞捨てることに躍起になってるわけでもないんだが。  
「あなたと私の体には現在朝倉が仕掛けたナノマシンが潜伏している。」  
それからの長門の話を要約するとこうだ。  
朝倉の最初の襲撃。俺はほほをかすったとき。長門は串刺しにされてたとき。  
朝倉は生意気にも俺と長門の体に潜伏性のナノマシンを仕込んだ。  
全くもって往生際が悪い。散るときは潔いいほうが美しいもんだ。  
大変複雑なものらしく巧妙にカモフラージュされ絶対に気づかれることはない。  
長門ですらぜんぜん気づけなかったのだ。俺にわかるはずない。ただし単体での発動は不可能。  
発動は2回目の朝倉襲撃。俺は滅多刺しにされてたとき。長門はナイフを素手でつかんだとき。  
このときにナノマシンの発動因子をぶち込まれ、見事に発動。  
全くやられたときを想定して用意するとはそれも2段構え…ってそうか。  
同期とやらが出来るんだから未来が分かるのか。  
長門は今の長門には同期はできないから気づけなかったわけだ。ホント運が悪い。  
そのナノマシンは今のところ破壊する手立てはなくほおって置けば大変なことになるらしい。  
「なんだ、その大変なことって?」  
「自律神経を破壊され朝倉涼子が指定したプログラムにそって行動するようになる。」  
自律神経が破壊って事は思い通りに動けなくなるってことか。俺が俺でなくなる…怖い話だ。  
「その指定されたプログラムとは?」  
「涼宮ハルヒにたいして様々な陵辱を与えそれによる様々な反応を見ることが目的とされている。  
 具体的にはあなたを利用し、昼夜を問わず犯して調教し彼女の『心』と情報爆発に  
 ついての関係をまず調べる。その後結果が得られなかった場合は、彼女の起こす  
 『行動』との関係を調べるため調教の成果を利用し彼女に様々なことをさせる。  
 それでも結果が得られなかった場合は、可能性は低いが『身体』との関係について調  
 べる。その場合最終的には脳を解剖することとなる。」  
朝倉は俺に調教やら解剖までやらすきだったのか。  
俺にはそこまでハードな趣味はないぞ。  
「あなたの自律神経は初期に破壊されるのであなたの趣味思考は関係なくなる。」  
多分朝比奈さんのメイド姿を見ても何も感じなくなるんだろうな。さびしいこった。  
「大体なんで俺なんだ?ハルヒを調教することくらいお前一人でもいいんじゃないのか?」  
まぁ、調教なんてこと自体がどうかと思うがこいつならそれくらい無表情でやり遂げそうな気がする。  
「私では意味がない。涼宮ハルヒが特別視をしているあなたの手によって行われることに意味があると  
 朝倉涼子は考えている。」  
まぁどっちにしろ恐ろしいことだ。あまりそっち方面には詳しくないが、相当やばいこと  
をするのだろう。想像するだけで恐ろしい。  
「で、俺はどうすりゃいいんだ?このまま犯罪者コースまっしぐらしか道はないのか?」  
「朝倉涼子のナノマシンを破壊することは不可能。ただ中和して弱毒化することは可能。」  
弱毒化だと?弱毒って事は毒が残ってるって事じゃないか。結局は犯罪者になるしかないのか?  
「弱毒化したナノマシンにわたしとあなたがプログラムを遂行したという情報を与え、  
 無力化させる。わたし、あなたともに自律神経は破壊されずに済むためわたしによる  
 記憶修正が可能となる。そのため申告刑である婦女暴行罪は適用されない。よってあなたが  
 犯罪者になることはない。」  
いや、表面的な問題はそれでいいかもしれんが内面的にはどうだろうか。  
キスでさえ一生もののトラウマなのだ。犯すとなるととんでもないことになりそうな気がする。  
あぶなくなったら長門に俺の記憶も消してもらうとするか。  
「明日、涼宮ハルヒをわたしの部屋につれてきて。方法・時間帯は問わない。」  
…やっぱりやるのね。仕方がない。調教なんざをするよりはよっぽどましだ。  
朝比奈さんを見ても石ころを見てるのと変わらなくなるのもいやだしな。  
…どうも俺の運命のドミノはもう行くところまでいくようだ。  
あの時不用意に話しかけたせいで始まったこのドミノが…  
 
 
その後家に帰ると俺はしばし悩んだ後ハルヒに電話をかけた。  
少しばかり不機嫌そうだったハルヒに  
「長門が今ものすごく悩んでいてぜひ団長に相談したく明日のいつでもいいから  
 自分の家にきてほしいそうだ。俺も一緒にいくことになっている。お前が時間  
 を決めたらその時間帯に合わせて駅で待ち合わせして一緒に会いに行こう。前  
 雪山で話したことと関係があるんだ…」  
ということを何とか伝えきった。ほとんど嘘八百だったのだがハルヒはすぐに食いつき、  
せっかちなことに朝8時駅集合ということとなった。電話を切ると今度は長門に電話し  
8時30分頃にいく旨を伝えた。  
飯をかき込むとすぐに自室のベットに転がり込んだ。  
つくづく思うがよくまぁこんな非常識な出来事をすんなりと受け入れられるもんだ。  
同級生をだまして犯すなんてまさにエロゲの世界だ。  
俺もずいぶん物分りがよくなったものだ。よすぎるの問題があるが。  
 
その日の夜。俺が朝まで眠れなかったのはいうまでもない。  
 
 
翌朝、寝不足の体を引きずり俺は駅へと急いだ。  
結局昨日は一睡も出来なかった。おかげで遅刻することだけはなさそうだが。  
まだ薄暗い街をママチャリでこいでいく。  
少々早く出すぎたようだ。駅に着いたのはまだ7時前だ。  
別にはやる気持ちを抑えられなかったわけではないのだが。  
案の定ハルヒはまだきていない。…そういえばまえの喫茶店のツケまだ払ってもらってないな。  
早く来すぎだと自分の行動を恥じたが、その数分後。なんとも驚くべきことが起きた。  
ハルヒが来た。  
約束の時間は8時。今はまだ7時である。本当に驚いていたのだが、それは向こうも同じようだ。  
よもや俺がいるとは思わなかったらしい。ぎょっとした顔で立ち止まっている。  
「あんた、何でこんなに早いのよ。」  
そりゃあ仕方がないさ。一晩中起きてたからな。寝坊するはずもない。  
「ふーん、まぁいいけどね。今日はどうせペナルティ無しだし。」  
それは残念だ。いつも自然現象みたいに減っていく財布の敵をとりたかったのだが。  
「今日は有希のために来たんでしょ?一刻の猶予も許されないわ。喫茶店でのんびりしている暇はないの!」  
それにしても1時間は早すぎだろう。…人の事いえないが。それにあんまり早くちゃ迷惑だろ?  
「なに言ってるの!善は急げ、急げば近道よ!さっさと案内しなさい!」  
急いでるときに近道使うとろくなことがない。ハルヒならなおさらだ。  
まぁそうはいってもどうせ喫茶店はまだあいていない。さりとて1時間も寒空にいる気もない。  
結局早々に長門の家に向かうことにした。あいつなら多分大丈夫だろう。  
 
もういい加減見慣れたマンションのロビーへと向かい505のインターホンをおす。  
「………。」  
「悪い長門。予定がくるって1時間も早くついちまった。大丈夫か?」  
「はいって。」  
それだけいうとインターホンはきれ代わりに自動ドアが開いた。  
「……。」  
ちらりと横目でハルヒを見る。いまからこいつを犯すことになる…長門とともに。  
引き返しても無駄なことは分かった。引き返せばもっとひどいことをこいつにすることになるだろう。  
だからといってすんなりと犯せるかといったらNOである。  
こいつに限らなくても、たとえ赤の他人でも絶対にYESには導けないだろ、普通。  
かといって仕方がない。犯らなきゃ殺られる。Give&Take、Dead or Alive。  
 
今すぐ舌をかんで自殺しろと命じる理性を今度は欲望と生存本能が蹴散らした。  
人間やっぱりそう簡単には死ねないものだ。  
「……。」  
なんだかんだといってるうちにもう部屋の前まで来ちまった。  
ゆっくり呼吸を整えて…もういまや心臓は爆発寸前だ。人の鼓動はここまで早くなれるものなのか。  
「有希。入るわよ。」  
うわ、ちょっと待てまだ心の準備が。  
開くドア。  
「入って。」  
それだけいうと長門は部屋に入っていくしハルヒもさっさと入っていく。  
ええい、ままよ。  
いまだに引き止める理性をぶん殴る。俺の理性はこんなにもたくましいのか。少しだけ誇らしい。  
今に行くと以前と変わらない光景が広がっている。  
長門とハルヒはすでにコタツの中に入っている。  
「あんたもさっさと入りなさい。ごめんね。こんなに早く来ちゃって。」  
「別にいい。わたしの問題。」  
「ほら、あんたもさっさと入りなさい。」  
ハルヒが俺のほうを向いた瞬間。長門が何かを小言でつぶやいた。  
するとハルヒはそのまますとんと寝入ってしまった。  
「本気でやるのか?っていうかまだ方法を聞いていなかったな。」  
そういえばまだハルヒを犯すとしか聞いていなかった。一体どうするきだ。ナノマシンをだます  
とかいっていたが。  
「ナノマシンを弱毒化した後、涼宮ハルヒに対してセックスを試みる。  
 今から夕方まで犯し続ければナノマシンは無害化する。ただし休み無しでの激しい性交が望まれる。」  
休み無しで夕方まで。それも激しくなんて俺の体が持たん。  
「今からあなたにはナノマシンの弱毒化と同時に限定で絶倫効果を付加する。後遺症の心配はない。」  
そうはいってもやはり不安になる。ていうか絶倫?とんでもないことになりそうだ。  
「まずあなたの体内のナノマシンの弱毒化と絶倫効果を付加させる。裸になって。」  
「っておいいきなりかよ!」  
「着衣したままでもかまわない。ただ今後その服はスムーズな性交の妨げとなりまた行為後  
 その服が役に立たなくなる可能性がある。」  
脱ぐしかないか。まだこのGパンは買ったばかりだ。液でどろどろになるのはやっぱり勘弁してほしい。  
情けないが脱いでいく。長門の前で…一枚一枚脱いでいくのがとてつもなく恥ずかしい。  
長門が何も言わない分余計に恥ずかしい。Gパンを脱いでトランクスのみになる。  
 
「長門。やっぱりこれも脱がなきゃだめか?」  
「できれば。」  
まぁいまからハルヒを…ぎりぎりまで考えるのはよそう。  
深く考えたらそのまま舌を噛み切るか大空へダイブするかもしれない。  
最後の砦を脱ぐとなんとも情けない格好だ。長門の前で…  
いっそ普通に振舞ってやろうと普段どおりにしようとする。  
…結局情けないのにはかわりないが  
「で。その弱毒化とやらはどうするんだ?」  
「早く済む方法と時間がかかる方法がある。どちらにする?」  
はっきりいって一秒でも早く事を全て終わらせたい。俺の頭がこのままどうにかなっちまう前にな。  
「了解した。」  
そういうと長門は俺の足元へしゃがみこんだ。  
…いや長門さん?何をなさるおつもりで?  
「すぐに終わる。」  
それだけ言うと、幾度となく俺の腕に噛み付いたその歯が今度はわが息子に…  
「!?煤刀凵吹秩噤I!!!!」  
止める暇もなかった。ちょっとこのシュチエーションに興奮し半立ち状態だったわが息子に  
長門は容赦なく噛み付いた。  
よく漫画なんかでフェラのとき歯を立てるなといっていたわけがよく分かった。  
これはやばい。マジで死ぬ。声も上げられない。  
「………。」  
やばい涙まで出てきた。情けないことこの上ない。そのうえ今のショックでなぜか  
息子は元気いっぱい天までそそり立っている。おれはMじゃないはずだが。  
「あなたのナノマシンの弱毒化には成功した。後は犯すだけ。」  
「長門…もし時間がかかる方法だったらどうやってたんだ?」  
「わたしの粘膜を通してあなたのナノマシンに働きかけることになる。  
 つまりわたしとあなたでセックスをすることになっていた。」  
…今ほど自分の選択を悔やんだことはなかったね。やっぱり人間急ぐときは遠回りしなきゃだめなんだな。  
長門とセックスね。ものすごく魅力的な感じがする。機会があったら次回はぜひそうさせてもらおう。  
…っておい。俺の理性はどこにいっちまったんだ?  
「支度をしてくる。あなたは涼宮ハルヒの服を脱がせておいて。」  
「俺が脱がすのか!?」  
「わたしでもいい。でもあなたがやることが望ましい。ナノマシンをだますためにはあくまで  
 あなた主体の行為が望まれる。」  
脱がさなきゃだめってわけね…俺は部屋の奥に消える長門を見送った後無防備に寝ているハルヒへと向き直る。  
てかやばい。これは非常にやばい。ハルヒは性格以外面もスタイルも抜群にいいのだ。  
寝てれば性格なんぞ関係ない。素で襲っちまいそうだ。  
くそ!だんだん俺の理性が崩壊している気がする。せめて自我は保たんと本当にとんでもないことをするような気がする。  
思わず生唾を飲んでハルヒの白い肌を見つめる。  
覚悟を決めるとハルヒの上着に手をかける。ぎこちない手つきで一枚、また一枚とハルヒの衣服をはいでいく。  
ブラウスのボタンを一つ一つはずしていく。そのたびにあらわになっていく白い肌に思わずくらりと来た。  
いかん。このまま本気で襲っちまいそうだ。(どのみち犯すのだが)  
出来れば後々のためにも理性を保ちつつスマートに事を済ませておきたい俺としては出来たら避けたいことである。  
もはや補給を立たれたサイパンの日本兵みたいな理性を奮い立たせなんとか俺の欲望を押さえつける。  
ついにスカートまで剥ぎ取ってハルヒは完全な下着姿となった。  
 
いやもうこれは本格的にやばい。俺の理性はどんどんがけからダイブしていく一方で欲望は日本の借金のごとくどんどん膨れ上がっていく。  
半ば意識が飛んでいってる俺はもう目の前の獲物のことしか考えられない獣のようになっており、  
ブラのホックを乱暴にはずし、ハルヒの豊かな2つのふくらみが目に入ったときには理性は完全に崩壊した。  
いまや邪魔な布切れでしかないショーツを引きちぎる。  
当然何かしらの感覚がハルヒには伝わっているはずだが長門の催眠術がよく効いているらしい。目覚める気配はない。  
そして今まさに襲い掛からんとしたそのとき…  
ふすまが開き長門が姿を現す。思わず目を向けたその先にあった物に俺は仰天した。  
裸なのはいい。長門も行為に参加するんだ。それくらいはいいだろう。小ぶりだが形のいい胸も今はいい。(いや何かコメントすべきところなんだろうが)  
それよりもだ。  
おい、長門よ。その股間に生やしているものは一体なんだ?  
「男性器。いわゆるペニス。」  
「いやそれは分かってるけどな。何でそんなもんがお前の股間に生えてるんだ。お前は女だろうが」  
「インターフェイスの規格を限定変換した。」  
何でそんなことを…かわいい女の子の股間にそれというのは…少々ショックが強い。  
おかげで獣のようになっていた思考は元に戻ったのだが…う〜む…  
「オイ長門。その股間の凶悪なものは何とかならないのか?」  
「……。」  
…なにも答えてくれない。おいつもしかして今までの俺の諸行を見てたとか?  
よくよく考えてみるとその行動は…アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \  
…決めた。忘れよう。キスなんかとは比べ物にならん。脳ぶっ放しても細胞単位でこびりついてそうだ。  
忘却が一番いい。人は忘れるために生きてるって誰かもいってたしな。あぁなんとすばらしきや忘却の文化。  
「……。」  
「……。」  
「……。」  
あの〜長門さん?なんかそうやって無言で立ち尽くされていてもやりにくいんですが?  
「好きにして。わたしはサポートする。」  
あ〜そうですか。もうちゃっちゃとやっちゃうとしますか。もう考えるのも馬鹿らしくなってきた。  
俺はハルヒのほうを向き直り改めてその白い肌に目を奪われる。  
口さえ開かなきゃ最高なんだ。眠ってれば性格は関係ないしな。  
「それはそうと長門。このままやるのか?」  
「…?」  
「いやハルヒが寝たままだと非常にやりにくいんだが。」  
「…そう。」  
すると長門は何事かをつぶやいたあとハルヒに触れた。  
「ん…あれ、私どうしてってなにこれ!ちょっとキョン!それに有希!なにやってるの!」  
「なにやってるのってなぁ…」  
「……。」  
「この変態変態!」  
どうでもいいが手当たりしだいあたりのもんを投げつけるのはやめろ。一応長門のもんだぞそれ?  
「オイ長門。ちょっと動きを封じることできるか?」  
長門はミリ単位でうなずいたあと再び何事かをつぶやいた。  
「あれ…??か、体が…」  
やれやれ。やっと鎮まったか…  
「ちょ、ちょっとキョン!一体私に何したの!ていうかなにするつもり!」  
「そりゃあお前…分からんか?まぁいい。宴の始まりだよ…」  
                             続く  
 

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