「東中学出身、涼宮ハルヒ」  
ここまでは普通だった。 真後ろの席を身体をよじってみるのもおっくうなので俺は前を向いたまま、その涼やかな声を聞いた。  
「ただに人間には興味ありません。 この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。 以上」  
流石に振り向いたね。  
 
いきなり右前の方から椅子が動く音が聞こえた。 誰かが立ったのは分かった。  
「厳密に言うと宇宙人に作られたインターフェースだけど、どうしたの?」  
えーっと朝倉だっけな? 何話を合わせてるんだよ。  
 
俺と同じ中学だった国木田も立ち上がり、  
「それは奇遇だね。 僕は実は未来から来たんだよ。」  
国木田、いつの間にそんな怪しい属性を手に入れたんだ?  
 
「涼宮、俺も実は超能力者なんだぜ。」  
涼宮の後ろの谷口とか言う奴も妄言を吐き出した。  
 
ここ笑うとこなのか?  
これには涼宮もあっけにとられたらしく、死神に魂を抜かれたように立ち尽くしている。  
 
俺はこんなクラスで一年を過ごすのか? 変われるなら誰か代わってくれ。 今ならすぐにでも代わってやる。  
 
こうして俺たちは出会ってしまった。  
しみじみと思う。 偶然だと信じたい、と。  
 

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