思えば自己紹介の時からだったかもしれない  
なんせいきなり宇宙人、未来人、超能力者、あと何だったかな…まぁいい  
ともかくソイツ等がさも当たり前にいるといわんばかりに呼びかけたのだ  
人生の中で始めてだったかもしれないな、こんな少しキツイ冗談は  
その時点で気づいておくべきだったのだろう  
自分の立場では言いにくいが、コイツはおかしい と  
 
始業式から間もない頃、日増しに強まっていた違和感にようやく気づいた  
一日ごとに髪型が違う  
高校生ということを考えれば オシャレに力を入れるのも分かる  
しかし一日ごとというのはいささかやりすぎではないだろうか?  
かと思えばある日バッサリ切っていた 何がしたかったんだ?  
できればあのお団子で…… いやこの話はよそう  
 
 
かと思えば体育の時間にいきなり男子の前で着替えだしたらしい  
あれは何のためだったんだ? もしかしてあの気があるのか? 全く持って分からない  
さらに全ての部活動に仮入部し、結局どこにも入らなかったらしい  
勿体ない……あれだけの運動神経と容姿…ゲフンゲフンッ、ともかくまともな青春を送る気はないらしい  
 
 
彼女の昔の噂を知っている先生によると中学時代からかなり問題があったらしい  
あえて言わないが正常でないことは確かだ 何に影響受けたんだ?  
 
 
気がつけば学校内にSOS団という謎の部活動が始まっていた  
文芸部の部室を借り、さらに残り一人だった文芸部の子を入部させて、全部で4人らしい  
目的も理由も全く不明だ だがそんなところによく4人も集まったな  
しかもあの活動らしいものといえば、校門のところで…… いや、これもよそう 頭が痛くなる  
気がつけば部員がもう一人増えていた… 何だ? 何があるんだ?  
私は彼女の奇行に頭を悩ませていた…  
 
 
最近気がついたことなのだが 彼女が笑っている顔を見ることが多くなってきた  
何故か今までは森羅万象が気に入らないくらい不機嫌だったのだが そんなことも少なくなった  
どうも原因は今も彼女と談笑している男子にあるらしい  
確か他の友達にキョンと呼ばれていたその男子は、どう見てもただの友達には見えない  
彼もその部活動に入っているのだが あの雰囲気はその理由だけではないだろう  
こんな時はやはり応援したくなるものだ 私の苦悩が減ることも含めて  
 
彼女の未来と彼の苦難に  
 
 
 
「岡部先生、また先生のクラスの例の彼女なんですけど…」  
どうやら終わりそうにないようだ、もうすぐ夏休みだというのに…  
溜息をつきながら、私は職員室のドアを開いた  
 
 
@先生岡部の憂鬱  
 

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