さてさて、ここは文芸部兼非行認変態集団SOS団の面々が集ういつもの部屋だ。
珍しく、一番乗りで到着してしまった俺である。嫌だな、まるで一番楽しみにしているみたいだ。
少し早過ぎたかな。長門はまだだろうかね。
俺はハルヒ団長様の最新PCが鎮座している机に腰を下ろすと、
俺の心の癒し、MIKURUフォルダを開いて閲覧する。うむ、素晴らしい。
その北高のすうぃーとAngelのお姿を一様堪能し終えた所で、デスクトップの隅に無題のフォルダを見つけた。
何気無しにそれを開いてみると、何やらテキストファイルが入っている。
どうせまたハルヒ案の下らない企画だろう、クリックして中身を開く。
…………何だこりゃ。
先に言っておこう。今からその内容を軽く説明しようと思うが、それは決して俺の意では無い。
そう、つまりこれは一人称を俺に据えた少しアッチの方向の二時小説なのだ。
読み上げるのも汚らわしいが、話が進まんことにはどうしようもないからな。…読むぞ!
『古泉は、その屹立した俺のモノを口に含むと、ゆっくりと上下に頭を動かした…』
『「こ、古泉っ…!」』
『「ふふ、可愛いですよ…キョン君」』
『どうしたんだろう俺は…男に…古泉にこんなことをされているのに…感じているのか?』
「ぐはぁっ!吐き気がする!」
やっぱり読むんじゃなかった。何だこれは!?何だって俺と古泉が…。
いや、それはひとまず置いておいてだな、一体誰がこんな物を…?
「…」
「おぅわっ!!!」
ふと気配を感じたと思ったら、いつの間にか机の前に長門がいた。浦安の中田さんですかあんた?
「お…おぅ。いつ来たんだ?長門」
俺は瞬時にフォルダは閉じると、すぐさまYAHOOの検索エンジンを画面上に開いた。
まるで、親に自慰行為を見つかった時のような心持ちでドキドキしながら長門に開き直る。
うぅ…心臓が口からどこぞの弾道ミサイルを、凌駕した勢いで飛び出そうだった。
長門は、忍者の如く足音も立てず、歩行運動すら見せず、俺の横に滑り込んできた。
忍者と言うよりは、幽霊だな。うん。
「…見た?」
質問してくる長門に対して、俺は古泉の100倍爽やかなスマイルで返してやった。
「はははは、何をだ?」
そんな俺の、泣き出したい程恥ずかしい行為を横目に、キーボードをカシャカシャ打ち、
長門は某巨大掲示板の、とあるスレッドを開いた。
そのスレッドタイトルを見た俺は、絶句しながらも理解してしまったのだよ。
「…涼宮ハルヒで801?」
長門は、ゆっくりと口を開いた。
「…ここに投稿」
続いて、いつもの不思議呪文を吐くよりも早口でこう言ったのだった…
「…うほっ」
…長門よ、お前腐女子だったのか。
「アッー!」