部室に、学校には本を読みに来ているとしか思えない長門しかいなかったので  
俺は前々から疑問に思っていた事を聞いてみることにした。  
 
「長門があまり口を開かないのは、俺たちの言語に変換するのが苦手だからか?」  
「そう」  
 
やっぱりな。変換前の情報を俺たちが上手く受け取る方法は無いのか?  
 
「無理。仮に我々の持つ情報を余さずに伝達できたとしても、  
脳が情報の奔流に耐え切れずパンクするのは確実」  
 
「そうか。俺たちにも言いたい事がたくさんあるのに言葉が出てこない状況ってのが  
よくあるから長門も辛いんじゃないかと思ってな、何か力になりたかったんだが。  
すまん、今のは忘れてくれ」  
「・・・・・・」  
 
長門は無言で本へと目を戻したが、しばらくしてふいに、  
 
「方法自体は無くも無い。脳への影響も伝達する情報を極めて限定すれば平気」  
 
「そうなのか。で、その方法とは?」  
「・・・・・・・・・・・・」  
 
ここで突然俺は仰向けに倒れた。というか目にも留まらぬ早業で足を狩られ、  
次の瞬間には長門がマウントポジションで覆い被さってきた。  
おい、待ってくれ。何で裸なんだ。今の今まで着ていた制服はどうした。  
 
「情報制御を行った。話は早いほうがいい」  
 
俺はやっぱり自分で脱がす方が楽しみが増えていのだが・・・・・・  
 
「了解した。再構成を行う」  
 
そう言って長門の身体を再び制服が覆った。  
意外と起伏のある肢体をもう少し見ていたかったな。ってそうじゃないだろ。  
何で いきなり 俺を 押し倒して 裸に?  
 
「男女の交合。即ちセ」  
「ストップストップストーップ! 頼む、そういうことを口にするのは勘弁してくれ。  
大体なんで俺と長門が突然セ・・・・・・を?」  
「直接繋がれば伝達ができる」  
 
瞬き一回分ほど俺の思考が停止した。どれくらいかって? 個人差によるさ。  
いや、確かに『繋がる』だろうがいくらなんでも無茶苦茶すぎやしませんか。  
 
「情報伝達の手段はこれが最適。それに、あなたはわたしの力になってくれると言った。  
でも、最終的な判断はあなたの自由意志に任せたいと思う。  
あなたが本当に嫌だというのなら無理に行うつもりは無い」  
 
嫌なわけがあるか。  
でもこういう事はもっとムードというものが大事であってだな云々。  
それに長門は・・・・・・俺もだが、こんな流されるような形でしてしまってもいいのか?  
 
「大丈夫。痛いのはわたしだけ」  
 

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