長門ユキはうんこをするのか?  
 
 
長門はうんこをすることはない。  
なぜなら長門は人間ではないからだ。  
しかしどうもうんこをしなければいけないようだ。  
 
 
 
なぜなら彼がどうもうんこが好きらしいからだ。  
 
 
涼宮ハルヒは言っていた。  
 
 
「キョンってどうも変態らしいのよ」  
「変態って何?」  
「何でもスカトロが好きらしいのよ」  
「スカトロって何?」  
「あ〜、簡単に言うとうんこ」  
「………」  
 
どうやらうんこをしなければいけないようだ。  
私は彼に好かれたいのだろうか?  
 
いや、そんなことはないと思う。  
私は涼宮ハルヒの監視としてここにいる。  
それ以外の事象などどうてもいい。  
彼はその涼宮ハルヒが呼び寄せた大事な人間だからだ。  
それ以外の感情などないハズ……。  
 
 
 
長門ユキは便器に腰を下ろす。  
そうだった。うんこをする時はスカートとパンツを脱がないといけない。  
スカートを脱ぐ。そうすると白い熊さんパンツがあった。  
 
こんなパンツだと色気がないだろうか。  
キョンはどういうパンツが好きなのだろうか。  
後で調べないといけないと思った。  
 
熊さんパンツを脱ぐ。  
下半身は生まれたまんまの状態だ。  
 
うんことは何なのか。Wikipediaにアクセスする。  
 
糞(くそ、ふん)とは、動物の排泄物のうち消化管から排泄されるもの。  
糞便、大便、(俗に)うんこ、うんちやばばとも呼ばれる。  
 
そうか。うんことは食べたものが変化した後の状態を指すのだな。  
 
 
しかしここで長門は決定的な失敗をしてしまった。  
Wikipediaにあったうんこの写真は人間のうんこではないのだ!!  
そう、ウサギのうんちっちである!!  
しかし長門はそれ以外のうんこが違う形をしているだなんて夢にも思わなかった。  
よって長門はウサギのうんちが「うんこ」であると考えたのだ。  
これには理由がある。ウサギは未来人である朝比奈みくるがよくする「コスプレ」  
であるからだ。そしてその姿をキョンが好意的に見ていたのも事実だ。  
よって彼女の中でうんこは成立するのだ。ウサギのウンチは素晴らしいのだ。  
 
 
長門は体内で情報連結を開始する。自分の体内でうんこを生成するのだ。  
分子情報を複数作り出し、物理的に存在させ、結合していく。うんこを。  
 
 
長門は呪文を唱えていた。うんこを作るために。  
 
「私は彼に………好かれたい」  
   
その一途な気持ちがうんこを創造していたのだった。  
 
彼女の中で複数のうんこが生成される。ウサギのうんこが。  
 
 
 
ぎゅんぎゅんぎゅん、  
 
 
効果音がつくとこんな感じだろうか。  
 
 
「できた」  
 
「してみる」  
 
 
 長門はうんこをしてみることにした。うんこをするときは踏ん張るという行為があることを  
しらなかった。長門はうんこをそのまま力を入れずに行った。長門なら問題ないが力も入れずに  
うんこが出たら病気である。病院に行く必要がある。だが長門なら問題ない。うんこ問題ない。  
 
 
 
ぷりっ。  
 
                ぽちゃん  
 
ぷりっ。  
 
                 ぽちゃん  
 
ぷりりっ。  
 
              ぽちゃん  
 
 
うんこが出た。みっつでた。ウサギのうんこが三つでた。  
丸っこいうんこ。お月様のように丸いうんこ。大きさは実際のウサギのうんこより大きいのは  
サイズは写真ではわからなかったからだ。  
 
 
彼は何故、これがいい? 
 
「直接聞いたほうがいい」  
 
そういうと長門はパンツとスカートをはいた。そう尻を拭いていない。なぜなら初めてうんこを  
したからだ。尻を拭くという一般常識がないのだった。  
 
 
長門はそのままキョンのところに会いにいく。ちなみに手も洗っていない。  
 
 
 
私は彼のことが………。  
 
でも私にはお役目が……。  
 
 
 
このあと長門はキョンに「くさっ」といわれてひどく傷つくのだった。  
 
 
涼宮ハルヒに騙された。  
 
 
 
こうして長門はハルヒに始めて不信感を抱くのだった。  
 
 
完(続くと思う)  
 

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