「少しばかり、お時間を頂いてもよろしいでしょうか」
「ちょうどいい機会が到来したものですから、お付き合い願おうと思いましてね」
「貴方のせいですよ」
「ここまでお連れして言うのも何ですが」
「しばし、眼を閉じていただけませんか」
「もう結構です」
「我々の世界とは隔絶された、閉鎖空間です」
「ここはその内部です」
「今この時でも、外部では何ら変わらない日常が広がっていますよ」
「しかし、貴方も大したものだ。この状況を見てほとんど驚いていませんね」
既に色々あったからな。
ところで古泉よ。俺はどうしてお前と観覧車に乗っているんだい?