なぜかハルヒが部室で一人カップメンを食っていた。
「お腹がすいたからに決まってるじゃない。
今日は体育で思いっきり走り回ったから、お昼だけじゃとても足りないわ」
「そうか。だが間食は太るぞ」
まあ、こいつならラーメン一、二杯分のカロリーくらいあっというまに消費するだろう。
毎日毎日俺たちを引っ張りまわすテンションを保つには丁度いいくらいかもしれん。
「・・・・・・キョン。これあげるから食べて」
「は?」
「いいから食べなさい。それとも何? 世界には恵まれない子供達が
毎日何人も飢え死にしてるというのにあんたは食べ物を粗末にするの?」
素直に太るのが怖くなったと言えばいいのに。いや、言わないか。
世界を引き合いに出されるとは思わなかったが、確かに捨てるのはもったいない。
それに伸びたラーメンほど不味いものはないからな。
「分かった分かった。食う。そう言えばいいんだろ」
「そうそう。最初から素直に聞けばいいのよ。じゃあ割
俺は早速ハルヒの前に置かれていたカップを取った。
好きな物は先に食うタイプらしく、チャーシューだけ消失しているのが実に残念だ。
その上割り箸の片方が何故か半分の所で折られていたので実に食べにくかった。
「ふう、ごちそうさん」
「・・・・・・・・・・・・」
「ハルヒ、机に突っ伏してどうしたんだ。具合でも悪いのか?」
「なんでもない・・・・・・」