要するに、いつも通りSOS団の活動が終了して下駄箱まで来たところで  
俺はマフラーを部室に忘れている事に気付き、引き返すとなぜか長門が  
一度閉じたはずの本をいつもの位置で読んでいる所に出くわしたわけだ。  
 
「長門。その首に巻いてあるものは何だ」  
「マフラー」  
「そうか。ところでそれは俺の持ち物だと思うんだが」  
そう言うと長門は本を膝に置き、首のマフラーを解いて俺に差し出した。  
 
「暖めておいた」  
「・・・・・・・・・・・・」  
 
なんとなくだが、俺は信長に勝ったような気がしたよ。  
 

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