「キョン君、今日は膜理論について説明します。」
はあ、そうですか。
できるだけ今の時代の高校生にもわかるようにわかりやすくお願いしますよ。
「はい、そうだと思って、教材を準備してきました」
そうですかそれはわかりやすそうですね。
って朝比奈さんそれはあなたっ…
「はーいっ、ちょっと拉致ってきちゃいました。
この頃のわたしって注意力が欠けてたみたいね」
そういって、すっかり眠りこけている朝比奈さん(小)を「てへっ」といいながら
引きずり出す朝比奈さん(大)。
そんな乱暴に扱わないでくださいよ。自分の体なんだし。
それに傷ついたらどうするんですか。
「心配してくれるんですね。でも傷つけるのはキョン君、あなたなんだから。
ちゃんと責任とってくださいよ」
まさか。ハルヒじゃあるまいし、朝比奈さんを扱うときはミケランジェロの彫刻を扱うよりも慎重ですよ。
それより話を進めていただけますか。朝比奈さん(小)が可哀そうですし。
「今のはちょっとカチンと来ちゃいました。でもまあいいでしょう。
せっかちなキョン君のためにぱっぱと進めちゃいます」
ところでその膜理論やらと朝比奈さん(小)とどう関係があるんですか。
宇宙物理学とかじゃなかったでしたっけ。
「百聞は一見にしかずと言いますし、実物を見るのが一番なんです。
それに、『わたし』も教材なんです。わかりやすくいえばビフォーアフターです」
そういって朝比奈さん(大)は、例のテーマソングを口ずさむ。
何であなたがそんなもの知ってるんですか。あれってそんなに長寿番組なんですか。
「それは禁則です。私が言えるのは、今回の匠はあなただってことくらい。
じゃあ始めますよ。よーく観ててください」
そういって、朝比奈さん(大)は、ぐっすり眠っている朝比奈さん(小)のスカートの中に
ゆっくり手を差し入れた…