我輩は情報統合思念体である。名前はゆき。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。
何でも薄暗いじめじめした所で太古からどんよりと存在していた事だけは記憶している。
吾輩はこの惑星で初めて生命体というものを見た。
しかもあとで聞くとそれは人間という地球上の生命体で最も獰悪な種族であったそうだ。
この人間というのは年中繁殖欲旺盛にして他の種族を頻繁に捕えて煮て食うという話である。
しかしその当時は何という考もなかったから別段恐しいとも思わなかった。
ただ彼の掌に頭を撫でられれた時何だかフワフワした感じがあったばかりである。
彼の下腹部で少し落ちついて彼のを見たのがいわゆる男性器というものの見始であろう。
この時妙なものだと思った感じが今でも残っている。
第一つるつるであるべきはず会陰部が異様な突起物に装飾されまるで薬缶だ。
その後他の人間にもだいぶ逢ったがこんなものには一度も出会わした事がない。
のみならず私と向き合うたびあまりに突起してくる。
そうしてその突起の先端から時々ぷうぷうと液体を吹く。
どうも咽せぽくて実に弱った。
これが人間の行うふぇらちおというものである事はようやくこの頃知った。
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