またいつもの朝がきた。  
正直、憂鬱な気分になる。  
ガチャッ  さあ来たぞ。眠りを妨げる獣が、  
「キョンちゃ〜〜〜ん、あっさだよ〜〜!!!」  
なんか、気になることを言ったような気がするが、  
とりあえず、アニキの上から下りてくれ。  
「キョンちゃん、いつも自分を「アニキ」って呼ぶの?女の子なのに?」  
そりゃ、おまえのお兄ちゃんだからな。ってまて、今なんて言った?  
「だから何で「アニキ」って・…」  
いや、その後だ  
「女の子なのに」  
・・・・・・・・・・・・へッ?  
オレが女のコだって?  
「そうだよ。」  
そう言えば声も変だし、腕がいつもより細いような・・・  
下を向いてみると、けして大きいとはいえない二つのふくらみが・・・  
 
まさか!  
 
いそいで股に手をやってみる。  
 
ない。  
男の象徴であるアレがない。  
「何じゃこりゃ〜〜〜〜〜〜!!」  
いつもより高い声が響いた。  
 
何故だ?たしかに昨日まで男だったのに・・・  
「キョンちゃん、遅刻しちゃうよ?」  
なに!もうそんな時間か! マズイ、どうする、オレ。  
 
 
そこで、オレは学校に行くことにした。  
妹がオレを女と知っていたなら、みんな一緒だろうと考えたからだ。  
とりあえず着替えよう。  
 
 
やっぱりな。  
いつも制服お掛けているハンガーにハルヒたちと  
同じようなセーラー服が掛かっていた。  
 
思いのほか楽に着れた。  
 
とにかくおふくろから弁当を受け取り、  
いつもの山登りのようなハイキングコースえと向かうことにした。  
 
 
いつもの坂道を中ほどまで登ったところで  
「よっ、キョン!」 と、バカの谷口が肩をたたいてきた。  
「誰がバカだ、誰が」  
うっかり声に出していたようだ。  
「なんだ?お前いつもみたいに『セクハラで訴えるぞ』とかいわないのか?」  
オレはいつもそんなことを言っているのか。  
いや、こいつがオレにそう言うことを言わせるような事を  
する、又は言っていることだろう。  
「どうした?元気ないぞ?」  
ほっといてくれ  
「あっ、もしかして『アレ』の日か?」  
 
「セクハラで訴えるぞ」  
 
「おっ!それでこそいつものキョンだ!」  
と、笑いながら行ってしまった。  
 
まったく、女のコ(?)になんつーこと言うんだあいつは。  
マジに訴えてやろうか。  
 
などと、考えているうちに学校に到着していた。  
 
 
いつものように教室に行くと、ハルヒがいた。  
が、なぜか机につっぷしていた。  
どうしたんだ、ハルヒ? もしかしてアノ日か?  
「あんたまでバカの谷口と一緒のこといわないの」  
 
なんだ、ハルヒ?顔が赤いような気が・・・・  
ま、いいか。  
 
それから、ハルヒはオレを見ては  
顔を赤くして背けるの繰り返しだった。  
 
休み時間、オレは用もないのにトイレへ行っていて。  
男子トイレに入りそうになったときはあせったが・・・  
 
オレは鏡を見ていた。  
 
こいつは誰だ?  
 
活発そうな、それでいて、おとなしそうな・・・  
そう。ハルヒと長門をたして2でわった感じの美少女が映っていた。  
 
右へ向くと彼女も右へ向く。  
前髪を左右に分けると彼女も分ける。  
 
まさか、オレなのか?  
 
そう言えば、朝からドタバタしてて  
自分の顔を見ていなかったな。  
自分で見てて惚れそうだ。  
 
いや、オレはナルシストではない。  
が、別にナルシストだろうといいだろう。  
 
そうか!  
 
ハルヒが俺を見るたびに顔を背けたのは  
これだったのか。  
たしかに、女でも惚れそうな顔立ちだからな。  
いや、自惚れはやめよう。  
 
などと考えているうちにチャイムが鳴った。  
ヤバイ!急げ!  
 
いつもどおりかはわからんが、放課後になった。  
 
完璧に生活に一環になってしまった  
SOS団のアジト、もとい文芸部部室へと向かった。  
 
オレはノックをしてドアを開けた。  
 
 

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