朝、登校途中見知らぬ美人の女子から
「おはようございます、今日は職員室寄らないといけないのでお先に失礼します。」
と、にこやかに挨拶され上機嫌で早朝ハイキングコースを登ってきた。
いやもう後ろ姿見てるだけでウキウキしちゃうね。
挨拶されるって事は好感度高いって事に相違無い。
今日は朝からスペシャルに気分が良いね。
さてさて教室に着いてHRまでの時間
「あんたやたらに機嫌良いじゃない?それに鼻の下伸ばしちゃってなんかあったでしょ?」
などとハルヒに問い詰められていたのだが当然俺はしらばっくれていた。
しかし勘の鋭さはさすがである。検察官にでもなれば良いんじゃないか?
「ふーん、おおかた登校途中に可愛い女の子にでも声掛けられたとか、そんなんでしょ?」
「お前はエスパーか?」
「アンタの顔にそう書いてあったわよ。で、どんな娘だったのか素直に言いなさい」
俺がすらりと背が高いショートヘアのにこやかな美人だというと
「ふーん、そう」と言いながらも急に不機嫌そうな顔になって話を切ってしまった。
自分から聞いておいて何なんだ一体?
ともあれ、こうも気分が良いとなんで鼻唄が出ちまうんだろうなぁ
普通に歩いててもスキップしちゃうよ俺
まあそんなこんなで楽しい気分のときはあっというまに時間が過ぎるので、もう放課後だ
ハルヒと朝比奈さんは今週掃除当番なのでノックもしないで俺は部室の扉を開いた。
部室の扉を開けるとそこにはバニースーツに淡いピンクの燕尾のジャケットを着た完璧なバニーガールが居た。
ハルヒのガニ股バニーでもなく朝比奈さんの色々な意味で法律に引っ掛かりそうなバニーでもなく
何処からどう見ても完璧なバニーである。もちろん長門は窓際の定位置に置物のように座って本を読んでいる。
ああ、やっぱりバニーと言えばこうでないといかん
立ち振舞いからしてハルヒは全くなってない、小一時間問い詰めてやろうかと思うね。
さてそのバニーさんが俺の姿を確認するや、にこやかにこう言ってきた。
「今日は朝お会いしましたね」
ああ、貴方は今朝の天使様ですか、もうワタクシは今日一日とても幸福でしたとも
更に放課後、こんな姿でサービスしてもらえるなんて俺は夢を見てるんだろうか
そしてそのバニーさんが
「おやおや、これは夢じゃありませんよ」
と言いながら、きゅっと俺のほっぺたをつねってくれたときには
幸せすぎてもう魂が彼岸に旅立っちゃいそうな気分だったね
そんな至福のひとときを楽しんでいたのだが
ズバァァンと部室のドアが開いて団長様が降臨してしまった。
そのとき部室は凍りついたね、きっと一瞬でバナナで釘が打てるくらいに冷えたに違いない。
団長様は入って来るやいなや
「ちょっと神聖な部室で何やってんのよ!!!」
と叫び天使様(仮称)と俺を引き剥がしにかかった
「SOS団は団内恋愛禁止よ!!!キョン後でグラウンド10周!!!」
などと喚く団長様に天使様(仮称)がこう言った
「まあまあ涼宮さん落ち着いて、何か今日彼は変なんですよ、お気づきになってませんか?」
ん?俺が今日は変?いや俺は朝からウルトラスーパーラッキーだったくらいで
俺自身はいつも通りで至って正常なはずだが?
「うーん、確かに今日のキョンはアホみたいに機嫌が良かったわね。
あと私が何か言っても上の空と言うか…でもキョンが変なのはいつもじゃない?」
この世の中で他の誰に言われても構わんがお前にだけは言われたくない、お前以上に変な奴は見たこと無い。
これだけは宇宙中の知的存在の意見が一致するに違いないと確信を持って言える。
「昨日の彼と今日の彼を比較したところ異常に変化している点は見当たらない」
「精神に異常を来たしているということもない。」
置物と化していた長門がボソッと発言した。
ありがとう俺の味方は長門だけだ、恩に着るぜ
しかしながらさっきから何事もなかったようにSOS団に馴染んでいる天使様(仮称)はいったい何者なんだろう
「あースマン、そこのバニーさんは何者だ?」
「キョン?マジで言ってるの?気まずいからって記憶喪失のフリとかしてたら後で酷いわよ?」
「酷いですね、昨日はあんなに熱く燃えたのに…」
いや全然俺は知らないぞ、ナニゲに危険なこと言ってませんか?天使様(仮称)
「貴方はそこに居るバニーの服を着ている人物を知っている。」
長門まで寝返るのかよ、どうすれば良い俺!?
どうしようもない膠着状態を打破したのは朝比奈さんであった。
「すいません掃除当番で遅れちゃいましたぁー」
「あれ?どうしたんですか?あ、古泉さん今日からその格好なんですか?」
え?今、朝比奈さん何ておっしゃいましたか?
「あれ、キョンまだ気付いてなかったの?やっぱり鈍いわね」
と、言うと、なんだ、そのここに居る天使のようなバニーさんは古泉!?
なんか色々俺の中で崩壊して行く音がする。
「あやまれ!!」
「朝から今までの俺にあやまれ!!」
俺はそんな趣味ねぇんだよ、ていうか何て手の込んだタチの悪いイタズラするんだお前ら
「ココまで鈍いとどうしようもないわね、私たちはとっくに判ってたのに…」
「ほらちゃんとココ確認してみてください」
と言いながら古泉が俺の手をつかんで下腹部に…、待て古泉、俺はそんな趣味無いんだ
「うわ、何をすくぁwせdrftgyふじこlp;@…アーッ!」
[しばらくおまちください]
「あなたは受けの方が良かったですか?」
うはwwwちょwwwおまwww腐女子かよ