「おはようキョン」  
「よう国木田」  
彼はやる気を家に忘れたかのような顔で返事をする。  
「あれ? 谷口は?」  
「風邪引いたから今日は休むって」  
谷口とは僕とキョンの共通の友達で何かとアホな奴なんだ。  
「バカは風邪ひかないってのは迷信だったか」  
「キョン、谷口はバカじゃなくてアホの部類だから仕方ないよ」  
谷口はアホ。 というのが谷口を知る人の共通認識になっていた。何がアホなのかはさっぱりわかんないけどね。  
「前にやった彼女自慢はさすがに無かったと思うぞ。っていうより俺は国木田に彼女がいるのかが気になるけどな」  
「そういうキョンは涼宮さんとどうなのさ? やっぱり付き合ってるの?」  
「お前まで俺がハルヒと付き合ってるとか言うのか……」「で? どうなの? 付き合ってんの?」  
「あのな、何で俺がハルヒと付き合ってる事になってるんだ」  
「だって涼宮さんが笑って喋るのってキョンと話してる時だけなんだよ? 」  
そう、きっと涼宮さんはキョンの事気になってると思うんだよね。キョンは鈍いから気が付いてないだけで、多分クラスのほとんどが勘づいてるはずだよ。  
「だいたいいっつもいつも俺を振り回してこき使ってるんだぞ? あいつには加虐趣味でもあるんかね?……あ」  
キョンの顔が青ざめてるね。彼女が来たかな?  
「ふぅん……それでキョンは涼宮さんの事どう思ってんの?」  
涼宮さんもこっち見てるみたいだね。  
「は? え……いや。いい団長だと思うぞ。うん」  
「異性としてだよ」  
「う……あーなんだ、」  
さっさと白状すればいいのにキョンもツンデレだよね。  
 
ガラガラガラガラ  
「あーHRはじめるぞー」  
 
「岡部が来たからまた後でな!!」  
……上手く逃げれられたよ。彼女も少し残念そうにしてるね。  
あーあ、さっさと付き合っちゃえばいいのに。ほんとはキョンだって涼宮さんの事好きなんだと思うんだよね。二人してツンデレだから見てるこっちがイライラするよ。小学生みたいでさ。  
 
 
ま、そのうち素直になると思うけどね。なんかそんな予感がするんだよね。  
 
 
 
 

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