「それはそんな尻だった」〜シークエンス1 涼宮ハルヒ〜  
 
 
いつものように部室の扉をノックする。  
「どーぞっ!」  
ぶっきらぼうなハルヒの声が返ってきた。  
扉を開けると団長席にふんぞり返ったハルヒのみ。  
珍しく長門も朝比奈さんもいない。古泉も。  
「おまえだけか」  
「悪い?」  
いや、別に悪くはないがな、珍しいこともあるもんだ。長門もいないなんて。  
「古泉君は急用で帰るとか言ってたわ。みくるちゃんは先生に呼ばれたって。有希は知らない」  
何かまた良からぬ事件が起こるんじゃないだろうな。朝比奈さんはともかく長門と古泉がいないのが嫌だ。  
「まあ、そのうち来るんじゃない?」  
ハルヒはそう言って、モニターを眺めながらマウスをクリック。  
俺はしかたなく自分でお茶を入れる。  
暖かいだけが取り柄のまずいお茶(原因は俺が煎れたせいだが)を飲みつつ俺は本棚の本を適当に取り出し開く。  
長門の蔵書のようだったが、かなりキている本だった。  
……俺は悪魔を呼び出すつもりはないぞ。それにこの方法だと生け贄がいるじゃないか。  
他にやることもないので本をぱらぱらめくっていると、突然ハルヒが立ち上がった。  
そのまま、勢いよく部屋を出て行く。声をかける暇もなかった。何か顔が赤かったような気がしたが、何だ?。  
俺は本を戻すと団長席のパソコンをのぞく。  
そこには実にセンスのないデザインのサイトが表示されていた。  
「会員募集中」と、でかでかとださいフォントで書かれたそのページは、何か交友サークルのサイトのようだ。  
しかし、そのページのどこにもその申し込みのフォーマットもアドレスもないという、訳のわからないもの。  
「なんだこりゃ」  
俺は何気なくブラウザの戻るボタンをクリックした。  
画面が一変した。  
「……」  
そこには無修正のエロ画像が所狭しと表示されていた。  
なるほどハルヒはこれを見たのか。  
どうやらさっきのページはダミーのようで、本来の目的はこのページへの誘導のようだ。  
一応このパソコンは学校のサーバーを経由しているから、当然「有害サイト」はフィルターでブロックされる。  
しかし、当然フィルターは完全ではないし、このような隠しサイトはスルーされてしまう。  
表示されているのは日本人、外国人取り混ぜた無修正のからみ画像。  
サイトの主催者の趣味かバックスタイルの物ばかりだ。  
……いかん股間が準備完了になってしまった。俺はポケットに手を入れてポールポジションを直す。  
 
お、この写真はなかなか。よし保存保存。  
ローアングルから取られたその写真は腰を高く上げた女の後ろから挿入している物だった。重要な所もばっちり。  
……良い尻だ。  
画面に集中していたのが悪かった。  
「……そう言うのが好きなの?」  
ぐは!いつからそこにいた、ハルヒ!ってなんだその顔?  
ハルヒは熱に浮かされたような潤んだ瞳で俺をみている。顔も赤い。  
……いかん、変な気になってきた相手はハルヒだぞ。  
「ねえ、答えて。そういうのが好きなの?」  
ハルヒは俺の腕をつかむ。おかしいぞ、こいつ?  
「あたしだって性欲あるのよ。今までは無視してたけど、生きている以上、溜ってくるものはあるの」  
危険な目で俺を見つめるハルヒ。やばい、俺もきた。  
「今トイレで自分でしてたの。我慢できなくって」  
うわ。  
「だからといって、そこらの男といきなりやっちゃうっていうのもバカらしいし」  
「俺とならいいのか?」  
冗談九割、期待一割で聞いてみる。  
「キョンじゃなきゃいや」  
クリティカルヒット。キョンはヤられてしまった!  
「他の男となんかしたくない。あたしが自分で選ぶのはキョン、あなたよ」  
どう考えてもおかしい。たまらない台詞だがハルヒがこんなことを言うわけがない。  
「おまえ正気か?」  
「おかしい。自分でもわかる。でも、本音。ここで意地を張ったら絶対後悔することになっちゃうから」  
おまえ。  
「正気になったら忘れて。お願い」  
そう言うと、ハルヒはスカートに手をかけた。床にスカートが落ちる。  
そのまま下着に手をかけ勢いよく下げる。その情緒も減ったくれもないような仕草がとてもハルヒらしい気がした。  
「お願い、して」  
目眩がした。  
………  
 
目の前に白い尻がある。  
涼宮ハルヒの尻だ。  
部室の机に両肘を曲げて置き、上半身をかぶせるように前屈みになっている。  
スカートは外され、下着と共に床に散らばっている。下着の白さが目にしみる。  
しかしそれ以上に白いハルヒの尻。  
俺はその尻に手を伸ばし、ゆっくりと開く。  
 
「あ……」  
菊座がひくり、と痙攣するように動く。ピンクの淫裂から太腿にしずくが伝う。  
「キョン……」  
ハルヒが振り返り潤んだ目で俺を見つめた。  
俺は膝を付き、熱に浮かされたようにハルヒの尻に顔を近づける。  
ハルヒの尻は制汗剤と、汗の蒸れた匂いがした。  
俺は両手で持ち上げるようにハルヒのそこを両の親指で押し開く。  
視線をあげると、滑らかな尻の曲線とセーラ服の背中の向こう、不安と期待の混じったハルヒの潤んだ目があった。  
俺は開いたそこにゆっくりと舌を這わせる。  
「ああっ……」  
ハルヒは切なげな吐息を漏らし、目の前の尻がうねる。  
クリトリスを舌でゆっくりとつつく。秘裂の中まさぐり、そのまま肛門まで舌を滑らせる。  
「あ、そんなとこ……ああっ!」  
もうハルヒのそこは俺の唾液と愛液で濡れそぼっている。しずくはソックスにまで垂れてきた。  
俺は舌の愛撫をそこまでにして立ち上がる。  
「キョン……」  
ハルヒは俺の意図を察する。微かに怯えた目が嗜虐感をそそる。  
「いくぞ」  
俺はもどかしくベルトを外し、制服のズボンを下着ごと脱ぎ捨てた。  
ハルヒの腕を取り俺のに手を添えさせる。  
「え、ええっ……こんなに大きいの?……」  
ハルヒはおずおずと俺をつかみか細い声でつぶやく。可愛いこといってくれるじゃないか。  
俺はハルヒの手を戻し、位置を探る。  
「あ……」  
「入れるぞ」  
「あ、あ、ゆっくりお願いね……」  
体を伏せたまま、こちらを振り向くハルヒ。  
明らかに怯えた声だがもう俺にはそれを気遣う余裕はない。  
軟らかな肉にゆっくりと俺は沈んでゆく。柔らかく暖かい肉に包まれる感触。きつい締め付け。  
「んんんっ!……」  
ハルヒの苦しそうな声。肉のこすれる感覚がたとえようない快感を生み出す。  
うわ、マジでたまんねえ。  
俺はハルヒの尻を強くつかんで広げる。  
白い尻。広げた尻の間にひくひくとかわいらしく動くハルヒの菊座。  
その下に俺のグロテスクな肉棒が突き刺さっている。  
ゆっくりと腰を進める。全部入りきらないうちに突き当たった。きつい。  
 
腰を引く。  
「ああっ、あっ、あっ……」  
中から引き出された俺の周りに、逃すまいとするかのようにハルヒの肉がまとわり付いてくる。  
引き攣れるように擦れる感覚。  
ぎりぎりまで引き出し、ぐいと押し込む。亀頭が潜り込む瞬間恐ろしいほどの快感が俺を襲う。  
「ふあっ!」  
ハルヒの声に快楽の片鱗が混じる。  
俺は親指に唾液を含ませ、ハルヒの肛門を刺激する。  
「ひゃっ!?」  
あまり強くならないように周囲をなぞるようにくすぐる。  
「あ、っ、いやぁ……そんなところ」  
俺はセーラ服に手を入れ、ブラの下をまさぐる。  
朝比奈さんほどではないけどこいつもいいサイズなんだよな。  
俺は以前教室で突然着替えを始めたときの記憶を再生する。そのときはただ眺めるだけだったものが今俺の手の中にある。  
ボリュームはあるが手のひらに収まる手頃なサイズ。ふにふにとその柔らかな感触を楽しむ。  
ブラをずり上げ、その先の堅くなったつぼみをこする。  
「……もっと触って」  
俺はハルヒの上半身を抱きかかえるように被さり、右手で胸をまさぐりつつ左手で尻をなで上げた。  
「可愛いぜ、ハルヒ」  
俺は耳元でささやく。  
とたん、きゅっと俺は締め上げられた。耳たぶを噛みつつ、俺は腰の動きを激しくする。  
「あああっ、あっあっ……」  
体を起こしてハルヒの尻に両手を添える。もう限界が近い。  
ほどよく締まったウエストから流れるヒップライン。それがくるりと円を描き、亀裂に消えている。  
その亀裂は俺の両手によって押し広げられ、肉棒が淫猥な水音を立てている。  
俺が突き上げるとハルヒがあえぎ、菊座が痙攣する。  
「あっ…キョン、もう駄目……何か…来る…」  
ハルヒが息も絶え絶えにつぶやく。  
「ああ、俺も限界だ行くぞ」  
フィニッシュとばかりに俺は腰を送り込む。  
ぴちゃぴちゃとくぐもった水音が響く。白濁したハルヒの愛液が俺に粘っこくまとわりついてくる。  
ハルヒの奥がきゅっ、と俺を絞り上げるように動いた。  
「あっ!」  
ハルヒがイク。  
同時に達した俺は間一髪で肉棒を引き抜く。  
ぴしゃりとハルヒの尻に射精。手で押さえたままの尻に俺は精液を吐き出した。  
白い粘液が痙攣する肛門と白い滑らかな尻を汚す。  
 
「うっ……」  
思わず声が出る。今まで経験したことのない快感に頭の奥がじんじんする。  
「はあっ……」  
俺が力を緩めるとハルヒはくたくたと座り込み、机の脚に寄りかかる。息が荒い。  
俺も思わず膝を付く。  
駄目だ、こんな快感を知っちまっちゃあ、もう俺は。  
座り込んだハルヒの尻から俺の精液が床にしたたる。  
「ハルヒ」  
まだ肩で息をしているハルヒのあごをつかみこちらを向かせる。  
快感に酔いしれた潤んだ瞳。  
荒っぽく唇を合わせる。ハルヒは抵抗もせず舌を絡ませてきた。  
むさぼるように互いを舌でまさぐった。  
 
いつまでそうしていただろう。どのくらい時間が経ったのか、わからない。  
突然、部室のドアが開いた。  
そこに立っていたのは長門有希。  
まさに心停止寸前。  
それはハルヒも同様だった。  
「あ、あああ、有希これはね」  
ハルヒはなにを言い訳しようというのだろう。  
部室の床に下半身裸で座り込んでいる二人。しかもハルヒの尻には俺がぶっかけた精液。  
教官にドーナツの隠匿がばれた海兵隊新兵並みに俺達はしどろもどろだった。  
しかし、長門の反応は全く予想を裏切るものだった。  
いつもの無表情のまま長門はすたすたとハルヒに近づき、首筋に手を添える。  
ハルヒが崩れ落ちる。  
「……え」  
そのまま、長門は団長席のパソコンに向かうと、なにやら操作している。  
俺はあわててパンツとズボンをはき、ベルトを締める。  
「おわった」  
長門は顔を上げると俺に向かって言った。  
「え?終わった、ってなにが?」  
「情報生命体が発した精神波の処理」  
長門が語ったところによると以前コンピ研の部長に取り憑いた奴とは別口がネット内に潜んでいた。  
だが、そいつは何らかの原因で既に消滅していたそうだ。  
しかしその残滓があのエロページにプログラムの形で残り、それを閲覧したハルヒがその副作用で発情した。  
長門はその情報生命体の影響を調査するためコンピ研のパソコンとツールを借りており、そのため部室にいなかったらしい。  
その生命体の精神波は極微細なものだったが、ハルヒはもろに影響されたようだ。  
「そうか、それで俺達は……」  
「影響を受けたのは涼宮ハルヒだけ。あなたには何の影響もないはず」  
「え」  
長門は俺をはくちょう座X-1みたいな目で見つめ、一言つぶやいた。  
「けだもの」  
 

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