朝比奈さんを未来に送り返して二日後、まぁつまり俺が四苦八苦して長門のおかげで助かった日なんだが・・・  
そのあとちょっと変わった出来事があった。  
 
さて、早速行くのもなんだからちょっと導入を入れておこう。  
何せ最新刊が出ているのだ。忘れている人も多かろう。実際そのほうが好都合だがな……何の話だ?  
朝。早朝。どっちかと言うとまだ夜明け前……そんなのはどうでもいい  
兎にも角にも俺は何時もより早く起きた。  
早起きは三文の徳というがこれで高校行って授業聞いてられんのか?  
確実に損だな……それもいいや  
外でも走ってくるか。この世界があいつによって何たらこうたらなら特殊イベントが待ってるかもしれないしな。  
 
と、結局コンビニに行って週刊誌の立ち読みをしていたのだが・・・・・・実はここがどうでもよくなかったりする  
「きみっ。こんな時間に何してるんだい?」  
いきなり声をかけられた。まぁそれはいいだろう。問題はその人物だ。  
「鶴屋さん?」  
そこにいたのはひとつ年上の特徴の全てがプラスの御方だ。  
「なにしてるんだいっ?朝からサボる気かい?」  
「学校には行きますよ。鶴屋さんこそなにを?」  
「家に軍手が無くてね。昨日キョン君に言われた場所いくのにそれぐらい欲しくってさっ」  
「それは申し訳ない」  
「じゃあ手伝ってくれるっ?」  
「いえ、今日は何かハルヒに面倒なことやらされそうでして」  
因みに事実である。今日なんかがあると朝比奈さんに聞いているのだ。  
「ハルにゃんと遊んだあとでもいいからさっ」  
そういうことなら俺に断る要素は無い。引き受けましょうとも。  
「あっ。一人できてねっ」  
何故?とは思ったがまぁいい。これ以上ここにいると制服じゃない俺は学校に遅れる。  
「はい。じゃあみちるさんの制服よろしくお願いします」  
「うんっ。でもあれってみくるのじゃないんだよねっ」  
絶対分かって言ってるな。なのでスルー。遅刻したくはないからな  
 
そして朝比奈さんを送り出して迎えた。  
長門の活躍を含めてこの辺は小説を読めばいい。なのでカット。  
 
ハルヒが戻ってきて鶴屋さんが帰ると言った後俺はトイレに行った……ことにして後を追いかけてた。  
朝のコンビニと違って時間制限が無いのは助かる。ハルヒが何か言ったら調子が悪いと言えばいいからな。  
シャミセンが良くて俺はダメなんてことはないだろう。  
「鶴屋さんっ」  
この人は競歩でもやっていたのだろうか?全力で走ったのに追いついて声をかけれたのは下駄箱だった。  
「んんっ?どうしたんだいっ」  
いえ、今日のことを決めたほうが良いのでは?と思いまして  
「それでストーカーしたのかいっ?嬉しいけどやっぱりおいたはダメにょろよ。」  
しませんよ。こんな場所で。っていうかストーカーって比喩はちょっと……  
「冗談冗談。でも山奥で二人っきりならしてもいいのかいっ?」  
しないという俺の誠実さだけが伝わって欲しかったんだが・・・・・・  
まぁ安心してください。俺もまだまだ前科は要りません。  
ハルヒといると高校だけで三つぐらいできちまいそうだからな。俺がしっかりしなけりゃ  
「あははっ まぁハルにゃんの観察日記なら書いても笑って許してくれると思うよっ」  
いらねぇ っつか付けてる間にばれた場合どうなるか分からんしあいつの事だから2,3メートルでばれるだろう  
 
その後も…訂正。その後は当たり障りの無い会話をして学校では別れた。  
やべぇ話しすぎたな。こりゃあ大きいほうしてた事にするしかないか。  
いやハルヒはともかく朝比奈さんたちに聞かれたくないな。特に古泉は何時にもましてにやけかねん。  
谷口に出会ったことにするか。あいつが何で部室棟に来てるかは知らんが  
 
数時間後  
で、何か出ると言う保障はありませんが行きましょうか  
「と言う割には昨日自信満々だったよねっ。可愛い後輩を信じてるにょろよっ」  
何も無かったら朝比奈さんをちょっと嫌っちまうかもな。避けられて嫌われてるって感じるのはいつも俺だけど  
 
この山道がなぁ、とか思ってたら・・・  
「キョン君っ。随分変わった迷惑を運んでくる同級生と本が大好きで万能な大人しい子とたまに二人になるめがっさ可愛い子と嫌味な転校生ってどれが良い?」  
藪から棒に何を…って言うか古泉チックなのまで選択肢にあるのは何?  
「とりあえず嫌味な転校生には魅力感じませんねぇ」  
「そうかいっ?今の話で魅力的じゃないのは他にも居なかったかいっ」  
……はめられたな。つまり俺はいつの間にか最初の人をハルヒに見立てていたとばれ、さらに今のじゃ魅力を感じてます、と言ってるような物ってわけか。  
ちょっと仕返ししてみよう。良いようにあしらわれてもこの人になら別に腹立たしくないし  
「まぁ随分ご立派な髪の長い先輩も好きですけどね」  
「えっ!?ああっ、キョンくんっ。からかっちゃダメにょろよ。」  
あれ?以外に動揺してるな。自分の事となると結構こうなるのか。  
多分このせいなんだろうな。俺は調子に乗っちまうのも仕方なかったと思うんだよ。動揺した顔もまた可愛かったし。  
「しかしそんな先輩を彼女とかにできたら良いですねぇ。一緒に歩いてるだけでこんなに楽しいんだから」  
何でこんなこと言えたんだろう。今思うと今すぐ朝比奈さんに頼んでこの時の俺を殴ってきてもらいたい。ハルヒに告げ口するだけでもいいからさ・・・  
しかしそれができないのは・・・一巻でも読んでりゃ分かる。なのでカット。  
「普通の顔も、何より笑顔がなんとも可憐ですしね。」  
多分俺は理解していなかったんだろう。なにをって?そりゃあつまりこんな事いっても相手にされないという勘違いがあったのさ。  
「鶴屋さん?」  
何やらさっきからダメにょろ、とかでも、とか言っている。この人に似合わず、会ってからはじめて聞くような小声で。  
ついには立ち止まってしまった。顔を覗きこんで見ても無反応。一体なんだと言うのだ?  
「鶴屋さん!」  
「うわぁっ!?」  
鶴屋さんは声を上げて、あろうことかそのままただでさえ(俺のせいで)近い顔をちかづけて・・・・・・  
なんとキスしてしまった。いや、これでは俺がしたみたいだな。 何とされてしまった。  
おい、そこ。信じろ、俺は3割がた悪くない。とかいない脳内のもう一人の俺への状況報告をしていると、  
「キョン君が悪いにょろよ!!」  
脳内の俺への宣戦布告ですか?流れでキスした場合男が悪いものなのか?ああ、ハルヒは別だ。あれは絶対あいつが悪い。  
「すいません。言い過ぎました。」  
因みに俺は黙らせるためにやったんだと思っていたのだ。今までまともなデートをしていないのだからそう思って何も悪くは無かろう。  
だから驚いた。逃げたくなったのだ。その言葉に  
「ちょっと離れた所から見てるのが楽しいって言ったんだよっ。ハルにゃんがキョン君のことすきって分かってたからっ」  
すいません。もう少し詳しくいいですか? と、言った所で気がついた。  
俺はついに女性を泣かせるような真似をしていたのだ、と。  
 
「ハルにゃんのこと…みくるに聞いて楽しそうな人だな、っておもったんだ」  
泣き止んだ鶴屋さんはぽつぽつと話し始めた。何時もの様に笑ってくれていない。  
それは俺に十分反省すべきだと分からせた。だからやめて欲しい、こんな声は聞きたくない。  
しかい、鶴屋さんは首を振った。  
「キョン君のことも聞いてたよ。また変な男子がみくるに手を出してるんだと思った」  
勘違いですよ、と否定は、する必要も無かった。  
「でもみくる、私にも作ってた壁をキョン君には敷いてないんだ、ってなんとなく分かった」  
それでこの人は野球大会なんぞに参加したんだな?俺がまた下心見え見えだったらどついてやろうとか思ったのだろう。  
「その時変な感じはしたんだ。長門さんや古泉君も仲間っぽく話してたのにやっぱりハルにゃんには壁を作ってたから」  
会ってみて確信したそうだ。つまり話だけでもある程度想像ついたのだろう。ハルヒや自分には話していない部分を自分ではない三人にははなしていた、と  
全く大したお方だ。それで何度かSOS団にあって朝比奈さんが未来人と気づいたのだろう。映画の配役の件もある  
「悔しかったけどね。でもキョン君と話してそれも当たり前だなぁ、って」  
認められたのか?俺は  
「うん。それでね、もっと話していたいなぁ、って感じた」  
それはハルヒと、いやSOS団とですか?  
「はっきり言っちゃうとキョン君とだけどね。それに気づいたから、ハルにゃんの気持ちにも気づいたから、私はキョン君にあんなこといったんだ。」  
つまりこのお方は恐れ多くも俺を好きになってくれて、しかもハルヒがそんなありもしなさそうな感情を持ってると気づいて身を引いたということか。  
あんなこと、とはつまり「わたしは見ているのが楽しい」ってヤツか。全くこの人は本当に人間出来てるな。しかし  
「そんな必要なかったんじゃないですか?」  
実際はあるのだろう。もし話が全て正しければ、俺と鶴屋さんが付き合ったりしたらハルヒは新世界設立をデスノートなしでやってのける訳である。  
だがそんなのは古泉たちであたふたしてくれればいい。  
「あるよ。小泉君の仲間の人たちが言ってた」  
そんなのは関係ない。これは気持ちの問題なのだ。  
「さっきまでの……からかってました。けど言ってたことに嘘は有りませんよ?」  
こんな事言っても困らせるだけだ。そんな事は分かっている。しかも自分が何を言いたいのか分からない。  
「すいません。困らせるつもりは無いんです。」  
本当に困らせたくは無い。俺は今日手伝いに来たのだから。  
なんてのは嘘で、俺が単に泣き顔を見てられない臆病者ってだけだけどね  
「わかってるよ。もう泣かないから」  
しかし覇気がないな。しゃべり方で分かってしまう。  
とりあえずほりに行きましょう、としか俺にはいえない。  
なぜなら不器用な俺には唯の一つも上手なやり方が思い浮かばないのだから  
 
えぇ、まぁ  
五分ほど歩くと鶴屋さんは先ほどまでの鳴き声ではなくなっていた。しかし、それは多分60分の1のガンプラより繊細で壊れやすいだろう。いや、持ってないけどさ  
「何で?突然泣き出したのはわたしだよっ?」  
いや、あの場は謝るでしょう。からかったのは俺だし  
「あははっ泣かせたくないとか思ったでしょ?キョン君は優しいもんねっ」  
実際あたふたしていただけなのだが多少のこそばゆさはあれど優しいといわれる事に反論は必要ないだろう。  
「でね、キョン君・・・優しいついでにさぁ」  
何でしょう?、と平然に返す俺の胸中はとても平然とは言い難かった。  
今日はじめて聞く、しゃべり方その三。簡単に言えば色っぽい声だった。  
「えっと…図々しいとは思うけど埋め合わせしてくれる?」  
目からビーム出せとか変な巨人を召喚しろとか以外なら何とかできますよ?  
「これはキョン君の考え方次第なんだよねっ」  
まぁ先ずは聞かせてください。話はそれからです。  
「じゃぁさ、今日だけ・・・本当に今日だけで良いからさっ」  
何でしょうか? ってか顔が赤いですよ?恥ずかしいからか喋るのが早いし・・・なぜ?  
「わたりの事、少しでも愛してくれれたら…」  
随分とゆっくりだった。止めるべきだったのかもしれないな。何の類の事かは俺でも分かる。  
「わたしの事…抱いて?」  
断れる人がいたら挙手を願おうか。学校中の男子に聞いても3人はいないだろう。  
「だめっ、かな、キョン君?」  
どうする?ここで俺には古泉がいるからと言えば笑ってくれるだろうか?  
いや、ダメか…結局今の世界には覚悟を決めてもらうしかないのだ。  
わかりました。と言うことしかできない。俺だって、いや俺こそが、この人を愛していたんだから  
 
「嫌ならやめた方がいいよっ」  
嫌じゃありませんよ。あなたは嫌なんですか?  
「でもキョン君にはハルにゃんがいるんだしさっ」  
いねませんね。少なくとも今の俺の眼中には存在し得ない。  
まぁこんな時ぐらい忘れちまっても良いだろう、あんなののことを何時も考えて入られない。  
ちょっとは山道から離れましょうよ。しなくても良いとは分かっている(何しろ・・・だからな)こういうのはそれこそ気持ちの問題さ  
「緊張、するっ?」  
ええ、それはまぁ  
「ふふっ、こういうのはお姉さんがリードしなくちゃねっ」  
と、いきなり首の後ろに手を回された。  
「鶴屋さっ、んっ」  
すると俺の言葉が後0,2秒で言い終わるところで口がふさがれた。  
「んっ、んふっ」  
これから行うであろう事を考えれば当たり前なのかも知れんが、それは舌つき、大人版。  
「実は鶴屋さんが初めてだったんですよ?」  
悪夢の中での一回を除けばな。  
「あははっ、わたしもだよっ」  
笑い方が変わってるとか気にするな。見た感じ分かるだろうが色っぽさが違う  
「だからぁ、どこまででもいっちゃえるでしょ?」  
初めてだし、ってだからこそ言っちゃ駄目なのでは?  
「へぇっ、キョン君って入れたくない派?」  
違います、ってかなんですかそれ。この辺でもう我慢の限界に来るものではないだろうか?うるせぇ、俺は来たんだ  
「あははっ、冗談冗だ、ひゃっ」  
俺は胸を触り、その先端を服の上から撫でてやった。 いくらかの補正がかかっているだろうがそれだけで鶴屋さんの余裕は無くなっていく。  
 
「キョン君っ、んっ」  
そのままキスをする。先にやったのは鶴屋さんだし、という子供のような余裕が俺にはあった。  
「んっ・・・んふぅ」  
鶴屋さんも乗り気のようで舌が絡ませ返される。  
みるみる唇が痺れてくる、これは俺だけなのか、鶴屋さんもやっぱり同じなら良いな、とか思ってしまう。  
これはこれでなんともいえない快感がある。  
交じ合う唾液、やっと互いに満足したらそれは離れた部分から垂れ流された。  
はっきりいってすっごく気持ちよかった。  
「ふふっ、おねえさんをあまくみちゃぁだめにょろよ」  
なるほど、負けず嫌いでもあるようで、お返しのお返しをしてきた。  
ならば・・・と言うわけでもないが今度は空いている手を下半身に伸ばしてみた。  
「・・・んぁ・・・ぁ・・・・ぁぁん・・・・」  
軽くこすっただけなのに、こんなに震えて熱いのだ。俺は互いが気持ちよくなっていると言う事実に少なからず安心した。  
そして一度安心して外された警戒、疑念はこの二人きりの圧倒的良化閉鎖空間では二度と戻ってはこない。  
本当に行くとこまでいっちまえると思う、っつか鶴屋さんが止めなければいっちまうな。  
「・・・ぁんんっ・・・キョン君のえっち・・・」  
そんな事言われても・・・  
「うそだよっ。ねぇ、キョン君の欲しいなぁ」  
喋ってる途中で喋り方を変えないでくれ、といいたいがそれどころじゃない。  
「いっ…いいんでしょうか?」絶対声上ずってるって。  
「あははっ。ココまで来てしてくれないんだったらハルにゃんに言っちゃうよ?」  
それは困る。世界を改変されるかあの三人にどやされるかあるいは両方がふりそそぐ。  
かといって今手元には避妊具が無いのである。いや、俺の状況を考えればあるわけ無いけどな。  
どちらか選ぶとなると俺の心の中が黄昏よりも暗くなる・・・・・  
っていうのはうそぴょんでもう入れる気満々だから大丈夫。ごめんな、地球。俺のせいでハルヒに存在を虚無に返されるかもしれないがまぁ頑張ってくれ。俺は知らん  
 
「えっち」  
何を今更。やめる気はありませんよ?  
「いいよっ。きて、キョン君?」  
そんなことを聞いてしまえば理性なんてものは一気に崩壊の一途をたどってしまうさ。  
「いきますよ」と一応念を押す。だって童貞だもん恐くもなるさ…知るか  
ゆっくりと自分のものが柔らかな、温かいものに入っていく。  
「くっ…きゃぅっ!ぁっ…」  
大きさには自身が・・・まぁいい。どうも今までに何も入れたことが無いらしく、硬いものが自分の中に入ってくるという事実に嬌声を上げていた。  
その姿がとても愛しかった事は一生忘れないだろう。  
 
動く事など出来なかった。いや、覚えてないだけで激しく動いたかもしれない。  
気づけば山道に寝ころがっていた。  
「キョン君ってエッチなんだね〜」  
悪いですね。朝比奈さん見て我慢していた分、通常の三倍行ってるかも知れません  
「なに、それっ?でも安心したにょろよっ」  
何故?  
「キョン君見てたらだれでも心配になるにょろよ」  
そうでしょうか?そんなに思われるほど俺は疎そうか?  
「キョン君、もしもハルにゃんたちにばれちゃったら・・・」  
大丈夫です。隠し通せるでしょう。  
もしばれたとしても…そのときは・・・世界が終わるときには、きっと一緒にいましょう。  
 
〜end〜  
 

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