いた…やっと見つけた…そこにはセーラー服を着た長門有希が一人佇んでいた。  
 
「長門、探したぞ」  
 
長門が俺の方を振り向く。いつも無表情なはずの長門の目にはうっすらと雫が溜まっている。  
 
 
「どうして…」  
 
少しでも風が吹いたら消えしまうような儚げな声で長門は言う。  
 
「どうして…ここにいるの?」  
 
どうして?当たり前だ。俺が長門有希を、おまえを探していたからだ。  
 
長門は世界を改変したせいで情報統合ナントカ体とか言う奴のためにマジで姿を消されちまった。  
そこで俺はハルヒに本当の事を打ち明け情報統合ナントカ体をこの世から消してもらった。もちろん長門だけは残るようにさせて。  
いつもむちゃくちゃな奴でマジで困っていたがこんな時は本当に頼りになる。流石は古泉曰わく神、長門曰わく自律進化のための可能性様だ。突然の打ち明け話し信じてくれたハルヒにはこれから1ヶ月は足を向けて寝れないだろう。  
 
「私は消されたはず…」  
 
長門が言う。  
 
「ハルヒに本当の事を話した」  
 
長門が目を見開いた。こんなに表情を見せる長門は普段ではなかなかお目にかかれない。とてもレアな表情だ。記憶のファイルに保存しておこう。  
 
・ 
 
「…どうして?」  
 
今日の長門はどうしてが多いな。長門はどんなことでも知っているはずだろう?  
 
「俺がおまえのことを…長門有希のことを好きだからさ」  
 
後から思い出したら絶対恥ずかしくて悶絶しそうな言葉も散々コイツのために駆けずり回った今ならはっきり言える。  
 
「えっ…」  
 
俺は長門の肩に両手を乗せ、こう続ける。  
 
「長門、俺にはおまえや古泉みたいな不思議な能力はない…けどな、こんな俺にもたった一つだけ使える能力を、いや魔法を持ってるんだ」  
 
長門は意味が分からないとばかりに少し頭を横に傾け俺の方をじっと見つめる。  
 
「それはな…」  
 
俺は唐突に長門の唇を奪った。  
 
「んっ!?」  
 
長門が小さく声を上げる。長門とのキスはとても甘かった。長門の唇から顔を離す。  
 
「これが俺の魔法だ」  
 
長門、俺はおまえにキスするたび必ずおまえを以前より幸せにする、必ずだ。もう決して離したりしない。いつまでもずっと一緒だ。  
 
長門の顔から涙と共に笑顔が零れる。いつまでも守っていこう。この笑顔を…  
 
 
 
    完  
 

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