『涼宮ハルヒの憂鬱 p.182最終行から分岐』
「あなたを犯して涼宮ハルヒの出方を見る」
と朝倉が口にした瞬間、彼女の右手が俺の腰のある空間を薙いだ。
すると俺のベルトとパンツのゴムはいともたやすく切断され、
俺のズボンはパンツもろとも一気に足首までずり下がった。
神業としか思えない。その証拠に、あっけにとられた俺は無様に尻餅をついて、
しかもアホ面で朝倉の姿を見上げている。
パシャッ
いつのまにか朝倉が構えていたカメラのフラッシュが光った。
「まずは一枚。いい画が撮れたわ。涼宮さんには最初にこの写真を見せてあげようかしら」
この状況は何だ?なんで俺が朝倉に恥ずかしい写真を撮られねばならんのか。
待て待て、朝倉は何と言った?俺を犯す?ホワイ、なぜ?
「冗談はやめろ」
半ばパニックに陥った(だってクラスメイトのしかも女の子の前でチンコ丸出しだぜ?)
俺はかろうじてそれだけ言った。
「冗談だと思う?」
朝倉はあくまで晴れやかに問いかける。が、目はマジだ。口元は、
素敵なおもちゃを手に入れた悪い大人のように、歪んでいた。
俺は貞操の危機を感じた。
「ふーん」
俺の怯えを感じ取ったのか、朝倉は更に口の端を歪めた。
「犯されるのっていや?わたしにはあなたの気持ちが…まあ、よくわかるけど」
「でも、だからこそ涼宮さんには効果的じゃない」
俺はさっさとズボンを上げて、こんな危険なやつのいる教室から逃げ出そう──
としたが、俺の手足は全く動かなかった
????
いつのまにか出現した革のベルトが俺の手足を床に拘束してた。
「おい!誰かが来る前にこんなことはやめろ!」
もう口でしか抵抗する手段がなかった。
「誰も来ないわ」
朝倉が廊下のほうを見て言った。俺もそちらに目をやると──
ドアがない。窓もない。廊下側に面した教室の壁は、まったくの塗り壁さながらにネズミ色一色で染まっていた。
「この空間は、あたしの情報制御下にある。脱出路は封鎖した。簡単なこと。
この惑星の建造物なんて、ちょっと分子の結合情報をいじってやればすぐに改変できる。
今のこの教室は密室。出ることも入ることも出来ない」
振り返る。夕日すら消えている。校庭側の窓もすべてコンクリートの壁に置き換わっていた。
知らないうちに点灯していた蛍光灯の光は弱弱しく(蛍光灯がこんな光り方するなんて原理的にありえないはずだが)、
まるで蝋燭の光のようだった。
さっきまで教室だった空間は一瞬にして拷問部屋さながらに変貌していた。
なんとなく朝倉の趣味がわかってきたぞ。
「あきらめて。最後はどうせ気持ちよくなるんだしさあ」
そう言う朝倉の制服は輝きながら徐々に別の形へと変形していく。
光が消えたとき俺が目にしたのは、全裸の朝倉、そしてその背中から生える大量の……
触手?嘘だろ?俺それにやられちゃうの?
「そう。この惑星で現実にこんな体験できるのはあなただけよ。うれしいでしょう?」
朝倉はあくまでもにこやかだ。
その何本あるかわからない触手は、ぶるぶると体を震わしながら、
重力を感じさせないほどに自由に宙をくねり動き、その表面をぬらぬらとした粘液で被い、
まるで巨大なミミズというか、大腸が意思を持って動き出したらこんなんだろうな…
などとわけのわからないことを思っているうちに──
「…ッ!」
獲物に飛び掛る蛇の如く、一瞬にして触手どもは俺の体に絡みついた。
その感触は、想像通り生暖かく、ふにふにすべすべで、勃起してしまうには十分気持ちいいというか──
「あらあら?こんなもので勃たせちゃって、意外と変態なのね」
いやいやいやいや、断じて違う。俺は決してこの不気味な触手の感触が気持ちよかったからではなくてな、
ハルヒに負けるとも劣らないベストブロポーションの女子が全裸で目の前に居たら、
健康的な男子なら誰でも──っておい!ちょっ、おまっ、ソコは
「せっかくだからお尻の穴もいただいちゃうわ」
そうはさせるかと精一杯力を込めたが、俺の尻はスルっと何の抵抗もなく三本くらいの触手を受け入れた。
くそっ!なんてプライドの低い尻なんだ!
ぬるぬるの触手に全身を刺激され、尻の中をこねくり回され、
おまけにチンコに絡みついたやつにしごかれて、俺はもう何も考えられなくなっていた。
「ッ……く………うぅ………アッ…あ……あ」
「フフフッ、普段は結構乱暴な言葉遣いのくせに、カワイイ声を出すのね。
今のあなた、とっても無様よ。」
「この姿を涼宮さんに見せたら、どんな反応をするのかしら?
少なくとも、大きな情報爆発が観測できるはず。またとない機会だわ」
くそっ!知るか!
下半身に力を込めて懸命に我慢するが、うぅ、もうイきそうだ。
「じゃあイって」
股間に絡みついた触手がいっそう強く俺のものを絞り上げた──
その時。
天井をぶち破るような音ともに、何かが俺と朝倉の上に降ってきた。
その影が朝倉にぶつかる直前、朝倉は一瞬で飛びのき、触手ともども俺の体から離れた。
俺と朝倉の間に立ったその影を見上げると──
それは長門有希の小柄な姿だった。
「一つ一つのプログラムが甘い」
長門は平素と変わらない無感動な声で、
「天井部分の空間閉鎖も、情報封鎖も甘い。だからわたしに──」
「邪魔する気?」
朝倉は長門が台詞を言い終わる前に軽く流した。
「この人間に手を出したら、間違いなく涼宮ハルヒは動揺する。
これ以上の情報を得るにはそれしかないのよ」
「あなたはわたしのバックアップのはず」
長門は少しムッとしたような声で、
「独断専行は許可されていない。私に従うべき」
「いやだと言ったら?」
「強制的に隷属させる」
「やってみる?ここでは、わたしのほうが有利よ。この教室はわたしの情報制御空間」
言うが速いか、さっきまで俺に絡み付いていた朝倉の触手が伸びて長門に襲いかかった。
しかも、その先端にはさっきまではなかったはずの禍々しい爪と牙が生えている。
「!」
触手たちは一瞬にして長門の制服をボロボロの布切れに変えてしまうと、
さっき俺がされていたように、長門の全身に絡みついた。
みるみるうちに長門の白い体がピンクの触手に覆われていく。
「ッ……………………ッ…………………………ァ」
チラリと見えた長門の顔は相変わらずの無表情で、
何にも言わないが(ちょっと可愛い声が聴こえた気もする)、
その顔に少し苦悶の色が浮かんでいるように見えるし、肌もほんのり紅潮しているように見える気がする。
「この空間ではわたしには勝てないわ」
まったくの余裕の表情で朝倉は佇んでいる。
俺はと言うと、情けないことにそんな長門の姿を見て欲情していた。
「あらあら長門さん。後ろの男は触手に犯されるあなたを見て、股間の汚いものを醜くおっ立てているわよ」
「じゃあもっとよく見えるようにしてあげましょうか」
触手がのたうち、長門の体がゆっくりと俺の方へ向けられていく。
俺の正面に来た長門は決して表情は変えなかったが、
目には恥ずかしさと悔しさの混じったような色が浮かんでいる気がした。
そしてその目に映る俺はさぞかし情けない顔をしているに違いない。
耐え切れなくなって長門から目を背けようとしたとき、彼女が消え入りそうな声で何かを呟いた。
こう聞こえた。
「…SELECT シリアルコード FROM データベース ッ WHERE コードデータ …OPEN BY ……特殊情報戦闘ッ
HAVING disciplin mode...
パーソナルネーム ぁ 朝倉涼子を敵性と判定。ンッ 当該対象を強制的に隷属…化する」
「無駄ね。あなたの思考機能停止のほうが早いわ」
「……………………ッ…………」
「でも意外にしぶといわね。いずれは耐えられなくなるでしょうけど、
あなたを犯すのが目的ではないのだから、ここで時間をかけるのは面倒だわ」
と言った朝倉はまた口の端を歪め、
「じゃあ、こんなのはどう?」
次の瞬間、また新たに朝倉の背中から生えた一本の触手が、一直線に長門に突進し彼女の股の間を貫いた。
長門の顔から眼鏡が落ちて、床で小さく跳ねた。
「長門!」
鮮血が長門の白い太腿をつたって滴り落ちていた。
自分の下半身を貫く他より一回り太い触手を一瞥して長門は平然と言った。
「へいき」
いや、ちっとも平気には見えねえって。
「それだけ大量の刺激を同時に受けたらメモリがいっぱいになって他の情報に干渉する余裕はないでしょ?
じゃ、とどめね」
また触手が殖え、先端が男性性器の形に変形し─ペニスというものこんなにも禍々しく感じたことはないぜ─
それを朝倉は強引に長門の口へねじ込んだ。
「ンムッ!!」
「イきなさい」
朝倉の声に反応するかのように触手たちはさらに動きを激しくした。
だが、長門は顔色をまったく変えず、
「ほわっは」
口に触手を突っ込まれたまま、ポツリと言った。
「ん?何て言ったの?もう一度いいなさい」
朝倉が口の触手をどけると、長門はもう一度、今度ははっきりと言った。
「終わった」
「終わったって、何のこと?ようやく諦める気になった?」
「ちがう」
これだけ酷い目にあわされながらも長門は何もなかったように言った。
「強制隷属、開始」
いきなりだ。
すべての触手が同時にぶるっと震えたかと思うと、その一秒後には一斉に今度は朝倉に襲いかかった。
「きゃっ」
「あなたはとても優秀」
全裸で股の間からは血を滴らせたまま淡々と長門は語った。
「だからプログラムを書き換えるのに今までかかった。でももう終わり」
「…わたしの触手をッ受け入れるフリをして、ンンッ、体内で情報を書き換えたのね。
アン、どうりで…あなたが従順すぎ…ると…思った…アアァンンっ」
悶える朝倉に一瞥すると長門は俺の方へ向き直った。
そうだ長門、俺の手足を拘束しているベルトをはずしてくれないか?
そう言おうとした時──
「!!!!!!!!!!!!!!」
近づいてきた長門はかがみこんで、突然俺のモノを口に含んだ。
ぐっ、しかも歯を立てている。
長門の犬歯が皮膚を貫く感触がする。しかし、不思議と痛みはない。
「な、何をするんだ、な、がと」
「…………………………………………………ン」
長門は俺の問には答えず、まるで電源の落ちたロボットのようにしばらく静止し、
数十秒後、やっと口を俺のモノから離して語りだした。
「あなたの精子に対ヒューマノイドインターフェース用強制初期化プログラムを属性付加した。
それを朝倉涼子の体内に直接注入して欲しい」
それはどういう意味だ。
「彼女はとても優秀。彼女が情報変更した空間はすべて彼女の権限で厳重なロックがかかっている。
わたしの権限では攻撃対象を変更して彼女を行動不能にするのが限界。
このままではこの空間を正常化できない」
それはつまり、教室を元に戻すために俺は朝倉に膣内射精をしなきゃいけないってことか?
「そう」
「ああっ、あん、あ、あ、、ソコは!、、ダメッ、、、、きゃっ、、アン」
長門の向こうで朝倉が嬌声をあげている。……同類なのにあっちはずい分素直な反応をするんだな。
とか思いながら、もう一度長門に尋ねた。
「お前がなんとかしたりはできないのか?」
「その強制初期化プログラムはとても強力。その代わりにわたしのメモリ領域の殆どを使用して稼動している。
残りの領域だけでは注入のための外性器を作り出すことができない。
強制初期化をせずに暗号解読をすることもできるが、最低一万四千四百時間が必要。
あなたがするのが効率的。あなたがするべき」
一万四千時間が何日かは知らないが、そんなに長い間こんなとこに閉じ込められていたりしたら
気がどうにかなりそうだ。どうやら他に選択肢はないらしい。
手足を縛る革ベルトを長門にはずしてもらい、
俺は自分で作り出した触手に責められて悶えている朝倉の正面に立った。
さっきまで妖しい笑みを浮かべて俺や長門を責めていたやつと同一人物とは思えないほどのよがりっぷりだ。
「うーむ」
しかし、ここで朝倉としてしまってもいいのだろうか?
本人に断りなく挿入したりするのはレイプになるんじゃないのか?
ああ、でもこいつはなんとかインターフェースで人間じゃないんだったな。
長門もいつまでもこんな空間に居たくないだろうし、俺も早くここを出たい。
それにこのままじゃ俺のも治まらないし(実はずっと勃ちっぱなしだ)、据え膳食わぬはなんとやらとも言う。
だいたいこれを逃せばこんなかわいい娘とセックスできる機会はそうそうないだろう。
なんてったってAAランクプラスだからな。
そもそもこいつは俺を犯そうとしたわけだから、最終的には俺と結合するつもりだったんじゃないのか?
きっとそうだろう。うんうん。
と、一通り脳内で自己弁護の言葉を並べ、そろそろ長門の無言のプレッシャーに耐えられなくなってきたので、
俺も腹を決めることにした。
「…しつれいしまーす」
なんて間抜けなことを言いながら俺は朝倉の足の間に体を割り込ませる。
「ァンッ」
「うぉ」
朝倉の中は生暖かく、俺はさっきの触手の感触を思い出していた。
思い出したら尻の穴がむずむずしてきた。早く済ませてしまおう、、、
「あん、、あん」
もう存分に刺激を受けていた俺は数回動くとあっけなく果てた。
「…クッ」
俺は股間の脈動が治まるのを待ってから朝倉から体を離した。
すると、朝倉に絡み付いていた触手がシュワシュワと音を立てて溶け、元の制服に戻った。
制服に身を包まれた朝倉は、最初から何事もなかったかのように床に横たわっている。
長門のほうを振り返ると、いつのまにかこいつも制服を着ていた。
ぐっ、マズイ!俺だけ下半身丸出しだ!
「長門。すまんが俺のズボンとパンツも元に戻してくれないか?」
こくり、とうなずくと、長門は床に落ちているズボンの元に歩み寄り、手を触れる。
腰の部分をさっくり切られたズボンはみるみるうちに元通りになった。
やっぱりこいつも普通の人間ではないのだなぁ。
「さて」
俺は直ったパンツとズボンを身に着けて、眠ったままの朝倉の傍らに立った。
「起こしたほうがいいのか?」
長門のうなずきを確認して、俺は朝倉の肩をゆすった。
「おい、朝倉」
眠った少女はすぐに目を覚まし、起き上がって床に座りなおすと、
柔らかな笑みをたたえてこう言った。
「おはようございます。ご主人様」
おい、長門・・・これはどういう設定なんだ?
「強制初期化プログラムが実行されると、そのインターフェースの権限は実行者に移る。
現在あなたは朝倉涼子のすべての行動をコントロールできる。
つまり彼女はあなたの奴隷」
で、このあとこいつはどうすればいいんだ?
「飼えば」
・・・・・
・・・
・・
−おわり 投げっぱなしENDでスマソ