○月○日
今日は部室に谷口と国木田が来た。
素直にいじめたことを謝ってくれて、あたしの心も何となく晴れてきた気がした。
でも、古泉くんとキョンは謝ってくれない。つまらない。
○月○日
部室に何故か豊原くんと山根くんが来た。素直にいじめたことを謝り、あたしが普通の活動をしているのを確認すると、
何事もなかったように二人で話しながら出て行った。
「××はいないのかよ」
「古泉くんもいないよな」
「でも古泉くん、アイツは相当いい体してるよな?」
「よな」
「ああ見えて、本当は男好きらしいぞ」
そんな話し声が聞こえた。
○月○日
キョンが謝りに来た。本当に嬉しかった。
ところがキョンは謝って活動を始めると思いきや、何故か豊原くんと持ってきたエロ本……エロ本はエロ本でも、男同士が絡んだ「あれ」を読んでいる。
「あー、俺もヤってみてぇな…」
「でもそんな相手いねえだろ。まずは彼氏作れよ」
「でもさ、そうそう格好いい奴なんて……」
突然会話が止まった。彼氏…?彼氏と「ヤる」…?それにあの雑誌……
何を考えてるのよキョン…。
○月○日
キョンが怪しいと思ったあたしは、谷口と国木田を部室に呼び寄せた。
「しばらくの間、あたしの話し相手になってくれない?」
「ああ、別にいいぜ」
「僕もいいよ」
「二人ともありがと。本当はあたし、ひとりぼっちだとすごく寂しいのよ…うん」
二人と日が暮れるまで目一杯本音を話して、あたしの心もすっかり快晴になっていた。
でも、古泉はやっぱり謝らない。おかしい。
○月○日
ようやく古泉があたしをいじめた事を謝ってきた。
本当に嬉しかったが、後ろにキョンや豊原くんと山根くんがいる事に気が付いた。
「でもこんなノンケ男には興味ねぇぞ」
「国木田を想像して犯ればいいじゃん」
「ふんもっふ!ふんもっふ!」
「アッ――――!!!!」
彼らが古泉を犯し始めた時、あたしはその惨事を呆然と眺めるしかなかった。逃げる気すら失せていた。
あたし……『腐女子』じゃないんだけど……。