「ふぇ、ひ、卑猥……ですかぁ?」  
 ハルヒの相変わらず脊髄で思い立ったようなアホな提案に朝比奈さんが目を丸くする。  
「なるほど、それは大変面白い案かと」  
「でしょ? と言う訳でみんな今から語尾に卑猥な言葉を付けて話すのよ!  
 一番卑猥な単語を付けた人が優勝よ、いいわね」  
 全く以て良くないが、どうせそう言ったところで止まってくれやしないのだろうよ、この団長様は。  
 だから言わん。別に朝比奈さんや長門の口から卑猥な言葉を聞いてみたいからと言う訳では決して無い。  
 まあ確かに先ほどから長門が興味津々に本から視線を上げてハルヒや俺を見つめてくるのは確かに気にはなるが。  
 
「それじゃ1、2の3で一斉にいくわよ。1、2の3っ!」  
 ハルヒの無茶振りな号令に合わせて各々が口を開いた。  
 
「……問題ない、キョン」  
「えええっと、お茶が入りましたよ、キョン君」  
「こらバカキョン! たまには能動的に動きなさいよキョン!」  
「どうぞ僕の事はイツキと呼んで下さい、キョン」  
 
「……で、俺のあだ名はいつから猥褻罪にあたるようなったんだ? ハルヒ」  
 俺は頭を抱えながら溜息をついた。  
 

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