涼宮ハルヒの独占欲 ルートa *イメージが崩れるかもしれません*  
 
今日も相も変わらず俺はサラリーマンが朝の通勤へ向かうように規定された部室へ向かう。  
慣れとは怖いものというがハルヒの突拍子もない振る舞いには慣れる事はない、とこれだけは言える。  
我こそはという個性的かつ奇特な方は挙手して頂きたい。代わってみないか、一日だけでも。  
あの愛らしいお方のお茶だけは俺が頂いていくけどな。  
む?はて、いつ頃から憂鬱であった通勤に慣れてしまったのだろうかと、どうでもいいことをひとりごちつつ  
部室のドアノブを捻り開けるとこれまた見慣れない光景が広がっていた。  
 
いつもは団長机に収まっているハルヒが俺の指定席ことゲーム相手の古泉の前の席に座り頬杖し、  
いかにも満たされない雰囲気を醸し出しながら古泉とオセロをしていた、厭な予感がする。  
古泉はいつものスマイル顔でうんうん唸っている。隅の長門は何時もと変わらず。  
 
「意外だわ。古泉君はこういうゲーム強そうに見えたんだけど」  
「涼宮さんが強すぎるんですよ。そこのお方とはいい勝負が出来るのですが」  
肩を竦めながらこちらにウインクをしてくるとは今時中々いないぞ、古泉よ。  
それといい勝負をした記憶は俺にはない。おまえは何を言っているんだ(*1)。  
(*1 ttp://yakeishinimizu.com/tukkomi/0_omaehananiwo.jpg )  
片手間にあった俺のドラゴンボ○ル32巻を読みつつハルヒはオセロで古泉を追い詰めていく。  
 
「ギニュー特戦隊(*2)の頃の方が燃えたわ。あの頃は力のバランスっていうのをまだわかってたと思うのよ。  
ヤムチャも必死に修行してた。まあ大抵意味がなく終わるんだけどね・・・っと・・・これでオセロも終わりっと。  
イチゴジュース買ってきて、なかったら烏龍茶でいいわ」  
(*2 ttp://ch.kitaguni.tv/u/3331/mobile/msg-1114552505-96068-0/01.jpg)  
「それと古泉君、一々ホームページで参考画像を探さなくてもいいわ」  
「・・?わかりました」  
と俺を見て部屋を出て行く古泉、来いって事なんだろうな、ああ解ってるさ。  
俺も後に続き  
 
「ちょっと、キョンはこの私の誰にも真似出来ない輝き光る!感性で新しく描いた、  
SOS団のシンボルマークをトップページに貼り付けるのよ!今すぐ!  
最近みんな弛んでるでしょ。盛り上げる気持ちで描いたのよ」  
おまえが一番弛んでると思うし、シンボルマークはそんなにポンポン変えるもんじゃないと思う、とは言わずに、  
「俺もジュース。朝比奈さんいないしな」  
「・・・ふーーん。早く戻ってきなさいよ」  
なんだその値踏みするような目は、と先を行く古泉の横に並ぶ。  
「そろそろ涼宮さんに何かしらのイベント提供をしないといけないようです」  
「だろうな」  
で、何か案でもあるのか?野球大会みたいな状況は懲り懲りだぞ。  
 
「そうですね。あの時の孤島のように機関の方で協力するのは全く構わないんですが、  
今回は用意する時間がなさそうです。ですが簡単な方法があります。  
涼宮さんが一番喜びかつ長続きするような方法が」  
そんな方法あるとは思えないが--  
 
「本当は解っていらっしゃるんじゃないですか?デートとは言いません。  
例えば二人でどこかに買い物に出かけるとか、十分な筈です」  
・・ああ、本当は解っていたさ、そう来るだろうまたかとな。それと言い方を変えてもそれはデートなんだよ。  
こいつと二人でいるとやはり碌な会話にならない。古泉は簡単でしょうと言いたげに覗き込んでくるが、  
突然表情をいつものスマイルから真面目な顔つきになり指を鳴らす、  
「僕とあなたが逢い引きをするというのはいいかもしれません。  
涼宮さんはたまに唸りながら私達のことを見ていますから。ええ、先程も。あれはきっと・・・  
夢想する少女にありがちな事を考えているんでしょう、大きな夢好きでしょ、と」  
俺達なのか。  
「僕とあなたの話は置いときましょうか。今回は時間がなさそうですからね。あなたがダメなら僕が涼宮さんを誘ってみます。  
あなた程喜んで頂けないと思いますが、少しは気晴らしになってくれるでしょう」  
置いておかないで破棄しろと。・・・ってハルヒを誘うというのか?おまえが・・?マジか、このスマイルは。  
そして何故おまえは俺の首筋を見つめているのだ。  
「前から思っていたのですが」  
と俺の首筋にすっと手を伸ばし、、な、なんだ?や、やめろ。弄るな。いてっ!お、おまえは!  
指先でさっと何かを見せる古泉。・・・そうだったな、それは俺も何の意味があるのか謎で理解出来なかった。  
あの時のお前は流し目で何かをじっと魅入るように・・・  
「お財布にでも入れておきます。っと脱線してしまいました。涼宮さんが了承してくれるかは解りませんが、頑張ってみますよ」  
何かが胸に引っかかるが、  
「俺がやる、買出しでいいんだろ?学校帰りでも出来る」  
即答してしまった。  
 
「おや、では宜しくお願いします。折角ですから明日の休みにでも行ってみるのをお勧めします。  
いつもと違う日常が大切・・・ですからね」  
 
その後、古泉はいつになく爽やかな顔でハルヒにジュースを供給すべくさっさと急ぎ足で行ってしまった、文句を言う暇もなく。  
俺は一人ベンチに腰掛けちっとも減らない烏龍茶を持ち、、どうして即答してしまったのか、後悔の念に捉われてみたり  
深く鬱になっていたりしていたのだが買出し、買出しに行くだけだと覚悟を決め、誘う理由を必死に考えた。  
気づけば下校時刻、少しでも自然に・・自然に誘う方法を考えていた。  
そんな俺を廊下側から長門がじっと見つめていたのを俺は気づけなかった。  
 
部室である。古泉は事の顛末を見届ける気満々のようであり、あの愛らしいお方もいたが  
既にメイド服ではなく制服に着替えてしまっていた。いや、今はそれどころではない。  
 
「今日は日直だったので、遅くなっちゃいました。あっ・・お茶いります?」  
「ちょっと!キョンどこ行ってたの?あんたね、これじゃサボったのと同じよ!」  
暇なハルヒはネットサーフィンをしていたらしく俺を見つけるなりこうだ。  
ふぇっ!と身を竦める朝比奈さんにお茶は今日はいいですと断り  
「ああ、ちょっとな」  
「ちょっとって何??つまんない理由だったらジュースじゃ済まないわよ」  
「コンピ研にCD-Rを分けて貰えないか見に行ってたんだよ。ホムペのバックアップ用には必要だからな」  
本当だったらまず、ホームページ用ではなく’みくるフォルダ’用に貰いに行くとこだが。  
「・・・ふーん。で、貰えたの?渋ってるだけなら私が行くわよ」  
「いや、余ってたそうなんだがなかったんだ。探してて時間かかった、そして見つかりませんでした、、というわけだ」  
「じゃーだめじゃない。あんた買ってきなさいよ、幾らするか知らないけど」  
 
よし、いくか・・・  
 
「思ったんだがな、足りないものは一杯あると思わないか?特にその窓のカーテンな、もう随分な年季モンだ。  
それと湯飲みだ、この前朝比奈さんが割っちゃっただろ。後はそう、床が汚いな、ワックスだ、うむ。布巾も新しいのが欲しい」  
俺の様子を変に思ったのかどうか、ハルヒはへの字眉でカーテンや給湯器の方を見遣る。  
「・・・確かに必要かもしれないけど。あんた意外に綺麗好きだったのね。で、その費用はどうするの。キョン持ちでいい?  
みくるちゃんの衣装代が結構響いてきちゃってて、あたしは出せないわよ」  
買い過ぎなんだよとは言えず、機関に諸々の費用を出してもらえないだろうかとセコい事を考えつつ  
 
「大丈夫だ、俺が出す。明日にでも揃えようかと思う。でだ、結構な荷物になると思うんだが古泉は明日用事あるのか?」  
「はい、すみませんが用事が入ってしまっていますね。申し訳ないです」  
「みくるちゃんと有希は?私はごろ寝する予定」  
うっ・・!そこで先に振るな!ハルヒよ。でもってもう少し女の子らしい理由を言え、いまさらだが。  
俺は慌ててハルヒの死角から指でXマークを急いで送る。  
「だいじょ・・・えっ・・!?あ、私はえーと・・えーと・・ええ・」  
「鶴屋さんと動物園に行くんですよね」  
と、すかさず古泉がフォロー。動物園て、いやかわいいが。  
「・・あっはい!そうでした。ご免なさい、お買い物お手伝い出来ません・・」  
朝比奈さんが一人で行ったとしても問題はないな、一人で動物園ではしゃいでいる朝比奈さんを想像する俺。和む。  
「何頬緩めてるの。気持ち悪いわよ」  
キモイよりも気持ち悪いと言われた方が破壊力があると思うのは俺だけか。  
 
「んー?有希はどうなの?」  
「予定あり」  
「何?」  
「秘密」  
「余計気になるじゃない。何なのよ有希」  
「先延ばしには出来ない用事」  
文庫本を読みながら答える長門、その表情は陰りになっていて伺えない。  
そんな言い方をされたらとても気になるではないか、あの長門が先延ばしには出来ないと言うならば  
よっぽどの事があるはずだ。もしやまた世界が奇特な状態にでも陥っているんじゃないだろうな。  
と顔を上げこちらを見つめてきた。じっと見つめてくる長門、俺の長門センサーによるとその表情は、  
最近磨きがかかっていたはずなのだがはっきりとは解読出来なかった、何か物憂げなもの・・は感じられる。  
 
「気になるけど、まあいいわ。有希は頑固だものね。それにしても何か元気ないんじゃない?いつもより静か」  
いやこんなもんだろうよ。  
「涼宮さん、キョンさんと一緒に行って頂けますか。申し訳ないです、本来なら力仕事は男の仕事ですが」  
「え?キョンと・・?二人で持てる量ならいいけど・・・・・・いいけどさ・・・ってこれ・・じゃあ・・・デ・・・デートになるじゃないの!!」  
っく・・こ・・こいつ一番言っては欲しくない事を!おまえからそういう発言が出てくるとは思わなかった!!  
古泉の野郎その微笑は何だ!後で本格的に費用請求してやろうか、朝比奈さんは当事者でもないのに顔を赤くしあわあわ言ってるし、  
ハルヒには少しは女気があるらしいなと評価を改め冷静を装いメーターが振り切れそうになるのを堪え  
ファビョり(*3)ながらでも空気を流そうと  
(*3 「ファビョ・り・る」こういうアタフタした状況を差す。昨日ハルヒが妙な掲示板を見て覚えたのか  
            気に入った様で「みくるちゃんはファビョりすぎ」と何度も連呼し、朝比奈さんにあうあぅ言わせていたのだ)  
 
「い・・いやっ!、只の買出しだっ。だから・・何も問題はなぃっ。明日・・・10時にいつもの喫茶店で」  
「・・・うっ。わ・・・・・わかったわ」  
何を急いでいたのかハルヒは慌てた様子でカバンを持ちドアを開け出て行った・・・が  
「ぐっ!な・・なにっ」  
カバンの紐部分をドアノブに見事に引っ掛けてしまったようで半場開いたドアからカバンをはずしながらこう言い放った。  
「あっあんた!明日、一番高いの頼んでやるんだから!仙豆持ってこないクリリンはゴミ以下なのよ!!」  
だだっとダッシュをかけるハルヒに皆呆然とするが、いや古泉は一人にこやかな笑顔で  
 
「涼宮さんの新しい一面を見られましたね、かわいらしい方です。これが今機関で話題になっている、  
ツンデレという傾向なんでしょう。TVにも取り上げられている特殊な文化、一属性ですね。  
キョンさん、私は涼宮さんだけでなくあなたもツンデレだということを知っているんですよ」  
萌えとか言っていたハルヒに洗脳でもされたか冗談だろうと流す。と、朝比奈さんが何か言いたそうだ。  
このお方には何も話していなかったわけで。  
 
「あのぅ、キョン君。もしかして・・・」  
「そうです。時間がないのでこういう事になりました。突然で驚いたでしょう、事前に説明したかったんですけどね」  
「が・・がんばってくださいねっ」  
うっと何か胸が痛くなるが・・・、頑張る・・ね。といっても何を頑張ればいいのやら。  
「あ、あと長門さん最近様子が違いませんか?何かあったんですか?」  
「へ?いつもと変わんない・・・と思いますけど。もし長門に元気があったらホラーですよ」  
 
そのままハテナを撒く朝比奈さんを置いて、各自帰宅する。  
長い坂道は降りるとなると楽である、帰りはいいんだよな。通学時に遅刻しそうになり已む無くチャリ通学なるご法度を  
する人も多かったんでないだろうか。この俺も仲間だ、一度持っていかれると1500円程取られた覚えがある。  
非常に痛い出費である、ガキにとっては大金だ、と悔しい気持ちを思い出しながら帰路を歩く。と、後ろから差すこの影は  
 
「長門か」  
古泉でなくてほっと一息。  
「話が」  
・・・長門から話がある時はあっち系の話の線だろう。イロモノな事は期待してはいけない。  
てくてくと横に並びついてくる長門に違和感を感じるも、  
 
「で、今回は何なんだ」  
「そこの公園で」  
「ああ」  
珍しく家じゃあないんだな、お茶を無理して何杯も飲む必要がないしまあいいか。  
奥にひっそりと佇むブランコが目に付いた・・・・む。  
何となく長門をブランコに乗せて反応を見たくなりこっちに座ってくれと催促、座らせ背後に立ち掌から  
弱めに運動エネルギーを送り振り子運動を開始。鉄と鉄が軋む音を立て少しずつ勢いづいてくる長門。  
 
「はっ!?」  
 
俺は当初の用事を思い出し、振り子運動を弱める。  
少し前に廻り込んで表情を伺うと、一瞬にやっとした口元が見えた気もしないでもなくはないが  
気のせいという事にしておこう。それよりも今は話が気になる。今回は何が起こったんだ?  
また過去に行ったり数年寝込んだりする事になるんじゃないだろうな。  
「あなたはこの世界の人間ではない。別の軸から呼び出された。  
この世界はあなたが元いた場所とは微妙に違う似て非なる世界」  
・・・相変わらず率直に答えてくださる。そして、ついに異世界人登場って訳か。丁度枠にはまるじゃねえかよ、おい!  
無数にあるといわれる世界、その一世界に何があったのか全くわからないが  
この世界の涼宮ハルヒは別世界の俺を何を思ったのか引きずり込んだらしい。  
 
「今のあなたは’元世界にいたあなた’がこの世界に存在していたあなたを上書きしている状態  
あなたを元の世界に帰すのは至極簡単であったが、情報統合思念体の別思念いわゆるあな  
たが前言っていた派閥も交え三日前の夜22時から、この状況をすぐ修復するべきか討議がされていた。  
が、あなたが涼宮ハルヒと今日約束をする事により介入不可の事態に陥った」  
と、、いうことは元世界の俺は今いないことになるよな。そして長門の力ではどうしようもないということだ、  
頼みの綱が・・これはきつい。俺にはいつもと同じ日常に感じられたような・・・いやハルヒはどこかおかしかった。  
部室でのあの取り乱し様は妙に女の子だったし、古泉もおかしかったが忘れた事にする。  
 
「あなたの元いた世界は危機的状況に陥っている。あなたが失踪しているのを涼宮ハルヒが知り、  
フラストレーションを蓄積、このままだと情報爆発を起こし世界改変をすると思われる。  
この世界は既にこちらの涼宮ハルヒが改変済。涼宮ハルヒは恥じらいを  
垣間見るようになりクリリンには冷たく当たる、古泉一樹は組織ぐるみで特殊な文化に精通しあなたを狙っている模様」  
思い出してしまった。・・・手っ取り早くなんとかしたいもんだ。断ち切るように頭を振り、  
 
「今の私も’あなたの元世界の私’と少し違う。ダウンロードした’私’の情報を元にあなたに合わせているだけ」  
 
非常に気になる事を耳にしたと思う。あの長門がどう違う様子で過ごしていたのか。  
以前経験した違う長門は、少女らしく可愛らしかったと記憶している。  
真っ直ぐ前を見て遊び廻る子供のような純真な好奇心というのだろうか、それが  
俺を突き動かす。  
 
「試しに普段の口調でしばらく付き合って貰えないか」  
「きっとファビョる」  
いやもう十分だ!それを聞いて俺はゾクゾクとファビョりだしていたからだ。  
こんな世界認めてはいけない。あいとゆうきのなんたらで一部の萌えユーザーを  
絶望に追い込む作品ではないんだから、ええい。俺も何か改変されてきたようだ。  
既にこの世界は改変されているわけで、どれをどうやれば元に戻せるんだ。長門よっ。  
 
長門は俺をじっと見つめたままで何も言ってくれない。言う。  
 
「・・・このまま明日のデートに行き、ハルヒを満足させればいいのか?」  
「明日では間に合わないと思われる。行くなら今日」  
「何時だと思っている」  
「17時47分38秒」  
「無理だ」  
「大丈夫。涼宮ハルヒの家は把握している、両親は深夜帰宅する」  
「行って何をするんだっ」  
「満足させる」  
「・・・何をだ。あ、あのときのような突然のキスでいいのかっ?お互い覚悟を決めた状態で  
かますとなると、結構きついもんがあるぞ」  
長門は歩き出し、向かうところはやっぱりあいつの家なんだろうな・・・と目を向ける。  
 
「案内する」  
ま・・まて、このままじゃまずい。これは今まで経験した事ないほどの事だぞ。  
二度も同じ体験していたら堪らない事ばかりであったが、長門には悪い事を言うけどもあのループ事件の時の方がよっぽどマシだ。  
「古泉一樹が涼宮ハルヒをデートに誘うと言った時あなたは自分がやると即答したはず」  
「・・・・今思えばあの時は変だ。深く考えもせず口走ってしまったぞ。そして引き受けた状況が全く違う」  
もしやあの時の事もハルヒの我侭ぱわーが関わっているのか?  
「そうかもしれない。早急に解決を。私も辛い」  
只の買出しに行く筈がこんなことになるなんて冗談じゃあない。  
長門が辛いっていうのはあれか?おまえのパトロンのせいだとでも思っているのか?  
 
「・・・・・・・」  
 
長門の歩みが止まり、変に思いながらも振り返る。  
俯く長門の唇がぼそぼそと何か言っている。  
「・・・・だってキョン君は私の彼氏だった」  
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん???今、何て言った??・・・幻聴か何かではないみたいだ。  
キョン君はわたしのかれし??こ、こんな世界も有り得るのか。  
そういえばこの世界に元いた俺は何故上書きされたんだ?肝心な事を聞いていなかったじゃないか。  
ようするにハルヒは俺が長門と付き合う事・・・に不満だったのか!もし俺と長門が隠していたとしても  
あいつなら勘付いてもおかしくはない。俺の事を諦められずに・・・。  
あ・・・あいつはとんでもないぞ!ここまでするものとは、酷い事をしやがる。ま・・まあ、それは今置いとこう。  
状況を考えるに問題は’俺’を消された長門だ。この世界の長門にとっては一番辛い状況の筈だ。  
俺はおまえとこっちでは付き合っていたんだな・・。  
 
「いつも学校帰りには私の家まで送ってくれた。家に帰っても・・、読書か観測をするしかない私を  
退屈にさせないでいてくれた。そして獣の様に私の体を求め、最後には一緒にドラゴンボ○ルを読んだ」  
俺は獣だった。そして鳥山○ブームはもうどうでもいい・・!折角シリアスモードに入りかけていたのに、  
お、おまえは!やっぱりどこか違う!言葉に言い表せない妙な気分で自分自身に嫉妬する、け・・獣の様に鳥山○・・・。  
いや、今は改変された世界を元に戻す事を考えたほうがいい。・・・こんな世界とはすぐさようならだ。  
長門の歩みが止まり、ハルヒ邸と思われる家につく。う、二階は電気ついてるぜ、いるな・・。  
うーむ・・・長門の気持ちはどうなんだ、これはハルヒとその・・・・やってしまえという事なんだろう?  
もし、このまま、俺があいつとそう・・なった場合。辛いんじゃないか。自惚れてるかもしれないが。  
 
「’あなた’が戻ってくる可能性に賭ける。その・・・、我慢する」  
 
っく!健気な事を言うもんだ・・・俺は、  
 
-----------------------------------------------------分岐-----  
         a.  「おまえがそれでもいいなら」 <---------キョンxハルヒ  
         b.  「おまえも一緒に来るんだ」 <---------キョンx有希xハルヒ  
--------------------------------------------------------------  
 
「おまえがそれでもいいなら」  
 
                                            --えろに続きます、又  
 

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