「洞窟探検」
いつもの文芸部室、ノックをして室内に入ると一人きりのハルヒがこちらに背中をみせて隅でなにかゴソゴソしている。
俺はなにやってんだと声をかける。
「ちょっとキョン、手伝いなさいよ」
いつものコトだがハルヒは俺の質問を顧みることなく自分の用事だけを伝えてくる。
そして雑用係の俺は団長さまの命令に従うべくしゃがみこんでダンボールに向かっているハルヒに近づく。
前かがみになっているせいかいつもはスカートに挟み込んでいる上着の裾がはだけている。
衣替えしたばかりの夏服の裾からチラリとみえるハルヒの白い背中はまぶしかった。
しばしハルヒの背中に見とれていたが我にかえりで声をかける。これ以上見ていると後が怖い。
おいハルヒ、背中が出てるぞ。
「うるさいわね、それより早くこっちにきて手伝いなさい、団長命令よ」
俺は箱の中を覗き込もうとハルヒのうしろに立つ、すると……ハルヒのスカートと背中の間の隙間から白いものがみえていた。……これは…もしかしてパンツ?
「ほら突っ立てないで早くこの箱だすの手伝って」
白パン、背中から見えてるぞハルヒノパンツ。
動揺していた隙を見事に突かれた俺は言ってはならない言葉を口にしていた。
「ちょっ、何みてんのよ、このエロキョン! わざとねらってあたしの後ろにたったんでしょ」
…んなもん、興味ねぇよ。(というのは嘘です……ごちそうさまでした)
「ちょっとどういうことよ、あたしみたいな美少女のパンツが見たくないなんて……あんたひょっとしてホモ?」
ハルヒ、大体な美少女がパンツとか、ホモとか大声でいうのか?
「そんな美少女ならここにいるわよ、文句あるのキョン」
ハルヒは頭はいいんだが時々バカなんじゃないかと思う時がある、そう今がその時だ。
隣に腰を下ろした俺に対しハルヒは尚も謝罪と賠償を要求する、そんなハルヒに俺は反撃を試みる。
…第一背中からあんなに見えるんだ、どうせ股上の深いオバサンパンツだろ、そんなものみたくもねぇよ
「し、失礼ね、オバサンパンツなんかじゃないわよ」
じゃぁあれだ、お子様パンツだろグ○ゼかなんかでクマさんがプリントしてある、俺は妹のお気に入りを思い出しながらいった。
「な、なんで今日……クマさんだって知ってんのよ…」
ハルヒは真っ赤になっていう、……こいつは思わぬところに地雷か?
不覚にも俺は想像してしまった、クマさんをはいたハルヒをだ、なぜか上半身のみ北高の夏服で下はクマさんだけだった。
俺にはそんなマニアックな性的嗜好はない筈…だが………しかし……妄想バンザイ!
「ちょっと何ガン見してんのよ! あたしの下着姿想像したんでしょ、やっぱりエロキョンね」
しどろもどろにハルヒの舌鋒をかわそうとする俺に悪戯っぽい表情でハルヒがいう。
「みたい? あたしのクマさん?」
立ち上がりスカートの裾を軽くつまみながらしゃがんでいる俺に見せ付けるようにしながらハルヒはさらに続ける。
「そうねぇ、キョンがどうしてもっていうなら見せてあげるわ」
えいっとばかりにハルヒはスカートをまくりあげる。
俺は思わず目を見張るが俺の目に映ったのは白ではなく黒だった。
「残念でした、体育の後面倒だったからそのままブルマはいてたのよ」
そうですか…でもブルマご馳走さまです。
「期待しちゃった? やっぱりエロキョンね」
……男って悲しいな…orz。
片づけの続行を宣言したハルヒだが突然バランスを崩し、しゃがんでいる俺の方に倒れこむ。
ハルヒを庇いハルヒの体を支えようとした俺の視界が急に闇に包まれる。
「ちょ、ちょっとキョンどこもぐってんのよ!」
それと同時に部室の扉が開く音がする。
ガラッ!
「み、みくるちゃんに有希……」
「…キョン君が涼宮さんのスカートの中に頭を…二人で一体何を……」
「洞窟探検ゴッコ……女性器を洞窟に見立て探検家と称する男性が愛撫を行うプレイ。暗闇の洞窟という設定で男性が女性のスカートの中にもぐりこんで行われることが多い」
…長門さん……それ…違うから…。
−以上−