最愛の妹を無くした頃、行き倒れの小学生つまり無き妹と同世代の女の子を助けた。  
そいつは、自称「愛の天使」だった。  
「お礼に女の子にモテモテにしてあげるよ―、キョン君―、じゃ―行ってくるねー」  
奴は電波な話をしながらおとなしく自分の家に帰った、とその時は思った。  
しかし、夕方には俺の家にまたやってきた。  
「キョン君、今日からハーレムだよ―。良かったねー  
えーとねー、カチューシャが似合うすっごい美人と、巨乳で優しい女の子と、知的でチャーミングな女の子と―  
それから―、日本一の金持ちのお嬢さんと、太股がムチムチして色っぽい子と、ついでに眼鏡の無口属性の女の子に矢を当ててきたよ―」  
こいつ、精神病院行った方が良いな。  
「ありがたいが、俺には眼鏡属性も無口属性も無い」  
それから、俺はハーレムなんか疲れるので恋人は一人で良いのだが、  
「そうなのー?でね―、あたし今日からキョン君の妹だよーよろしくねー」  
こうして、天使は俺の妹になった。  
 
という夢を昔見た。全く我が妹が死ぬなんて縁起が悪い。  
「それは夢ですね。涼宮さんと行った閉鎖空間と同じで」  
お前それ現実だったろ  
「あなたが自分の妹だと思っている人物は普通の人間では無い」  
超能力者に宇宙人、今日は4月1日じゃない。冗談はいい加減にしろ。しまいには怒るぞ  
妹は人間だ。その証拠に俺は全然モテてないじゃないか。  
そう、俺が不自然にモテることなど全く無い、だから妹は愛の天使でなく人間なんだ。判ったか。  
 

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