長門「いい? 教えたとおりやればできる。この16×55という問題は
6かける5ができれば半分できたも同然。6かける5はいくつ?」
みくる「6かける5はろくご…ろくご、えーっと……30ですか?」
長門「そう」
みくる「は、はい! わかりましたぁ。30ですね、よーし………
やったーっ! 終わりましたよ長門さん…どうですか?」
16×55=28
長門「何これ……?」
みくる「ふふふ、当たってます?」
ガシッ!! (アイアンクロー)
みくる「あぎゃっ!? な、長門さん!?」
長門「この未来人が私をナメてんのかッ! 何回教えりゃあ理解できんだコラァ!
ろくご30ってやっておきながらなんで30より減るんだこの……
ド低脳がァ―――ッ!!!」
ドグシャァ!!
キョン「あ〜あ 切れた切れたまた」
ピシィッ! (ミクルビーム)
長門「ウッ」
みくる「何だと……低脳って言ったな…〜〜〜殺す
殺してやる! 殺してやるぜ〜〜〜〜〜長門さん」
長門「この野郎〜〜ッ」
ハルヒ「てめーらッ! 何やってんだ―――ッ!
昨日話した謎の転校生を連れて来たッ!
古泉一樹だ!!」
「!!」「…」「……」
●「古泉一樹です。よろしくお願いします」
ゴゴゴゴゴゴゴ
みくる「ごめんなさい長門さん。私いっしょうけんめい勉強します。
だからまた教えてください」
長門「いい。私のほうこそすまない」
キョン「♪」
ハルヒ「ちょっとみんなッ! このあたしが連れてきたんだから
あいそよくしなさいよッ! 証明の腕章も持ってるわッ!」
キョン「いいぜ、古泉だっけ? 立ってるのも何だからここ座れよ。
お茶でも飲んで…話でもしようぜ…」
長門「……」
みくる「……」
キョン「さあ飲めよ。おまえ、年いくつだ?」
●「15です」
みくる「15? なぁ〜〜んだ。私よりふたつも下ですね…」
●「いただきます………うっ!」
ハルヒ「ちょっとキョン! あたしにも1杯つぎなさいよ」
キョン「ハルヒ、悪いが別に注文してくれ」
ハルヒ「? ……?」
キョン「どうした? おまえは俺がわざわざ注いでやったそれをいただきますって言ったんだぜ?
いただきますって言ったからには飲んでもらおうか。ン? それともヌルイから飲むのは嫌か?」
みくる「ふふっ、くすくす」
長門「仲間になりたくないから、飲みたくない?」
●「……」
ハルヒ「? 何やってんのみんな」
●(ニヤリ)
グィィィ〜〜〜ッ
「えっ!」
カシャン
キョン「飲みやがったこいつッ!」
長門「違う。飲んでいるはずはない」
みくる「本当に飲んだんですか? どうやったのか私にだけ教えてくださいよぉ」
●「さて? ………あなたたちだって『能力』を秘密にしているんでしょう?」
「!!」
ハルヒ(よくわかんないけど古泉くん…この子には何か人に認められていく
才能みたいなものがあるみたいね…)